放射化学

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 放射化学
科目番号 0133 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 国際創造工学科 化学・生物・環境系 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:海老原 充著「現代放射化学」(化学同人)
担当教員 端 邦樹

到達目標

1.原子核の安定性や放射壊変など放射化学の基礎を理解する。
2.放射線と物質との相互作用を学び、放射線の測定原理や放射線が生体に及ぼす影響を理解する。
3.産業界で放射線や放射性物質がどのように利用されているかを理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
項目1放射線の種類と性質を説明できる。教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。左記ができない。
項目2放射性元素の半減期と安定性を説明できる。教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。左記ができない。
項目3核分裂と核融合のエネルギー利用を説明できる。教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。左記ができない。
項目4原子炉と核燃料サイクルを説明できる。教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。左記ができない。
項目5理工学や産業界において放射化学がどのように応用されているかを説明できる。教科書等を見ながらであれば、左記の説明ができる。左記ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
放射線や放射性元素、放射壊変、核反応、放射線と物質との相互作用など、放射化学の基礎的内容を学習する。さらに、放射線や原子核が利用されている化学について簡単に紹介し、放射能に対する正しい認識を持つことを目的とする。
授業の進め方・方法:
成績の評価は、定期試験の成績70%、レポートや小テストの成績30%で行い、合計の成績が60点以上の者を合格とする。
注意点:
現在、放射能に対する危険性が強く叫ばれていますが、その一方で、放射線や放射性元素は医療や産業に大きく貢献しています。放射化学の基礎を学び、放射性元素の危険性や有用性に対する正しい知識を習得してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 1.放射化学の概要 放射化学の概要、原子核の構成や質量とエネルギーの等価性を学ぶ。
2週 2.原子核の安定性 原子核の特徴や結合エネルギー、原子核モデルについて学習する。
3週 3.放射壊変 α壊変、β壊変、γ壊変および壊変図式、壊変法則、半減期を理解する。
4週 4.放射平衡と天然の放射性核種 放射平衡の概念を理解する。天然に存在する放射性物質の特徴を学ぶ。
5週 5.核反応 核反応の基礎を理解する。核分裂の特徴を学習する。
6週 6.放射線と物質の相互作用 α線、β線、γ線、中性子線と物質の相互作用を物理的に理解する。
7週 (中間試験)
8週 7..放射線の生体に及ぼす影響 放射線の生体に及ぼす影響と被ばくの形式を学習する。
4thQ
9週 8.放射線の測定 放射線の検出原理について学習し、α線、β線、γ線、中性子線検出器の特徴を理解する。
10週 9.原子炉と核燃料サイクル 核分裂の連鎖反応と臨界、原子炉の原理を学ぶ。核燃料サイクルの一般的知識を学習する。
11週 10.人工放射性元素 核反応により作られた人工放射性元素について学習する。
12週 11.加速器や中性子源 加速器や中性子源、放射線発生装置の原理を理解する。
13週 12.放射性核種の分離と分析 放射性核種の化学的な分離技術と放射化学的な分析法について学習する。
14週 13. 放射化学の応用 理工学や産業界において放射化学がどのように応用されているかを学ぶ。
15週 (期末試験)
16週 総復習 授業の総復習を行う

評価割合

試験その他合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000