生物工学

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 生物工学
科目番号 0138 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 国際創造工学科 化学・生物・環境系 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 久保 幹 他 「バイオテクノロジー」 (大学教育出版)
担当教員 鈴木 康司

到達目標

1.バイオテクノロジーに用いられる原理(タンパク質・DNA配列決定技術、PCR技術等)を理解し、説明できるようになること。
2.世界のバイオ技術レベルを認識し、どのような製品が開発されたか把握すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1バイオテクノロジーに用いられる原理(タンパク質・DNA配列決定技術、PCR技術等)を詳細に説明できるバイオテクノロジーに用いられる原理(タンパク質・DNA配列決定技術、PCR技術等)の概要を説明できるバイオテクノロジーに用いられる原理(タンパク質・DNA配列決定技術、PCR技術等)を説明できない
評価項目2動植物のバイオテクノロジーについて詳細に説明できる動植物のバイオテクノロジーについて概要を説明できる動植物のバイオテクノロジーについて説明できない
評価項目3世界のバイオ技術レベルを認識し、どのような製品が開発されたか詳細に説明ができる世界のバイオ技術レベルを認識し、どのような製品が開発されたか概要説明ができる世界のバイオ技術レベルを認識し、どのような製品が開発されたか説明できない
評価項目4バイオインフォマティクスに係わる情報の入手と解析ができるバイオインフォマティクスに係わる情報の入手ができるバイオインフォマティクスに係わる情報の入手ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物を工業的に応用するバイオテクノロジーは、21世紀の基盤産業になると期待され、国家的、全世界的にもその育成に力が注がれている。本講義では、それら技術の原理を学び、国内企業の現状、開発プロセス等のバイオテクノロジーの実際を追求する。メーカーの医薬発酵研究部門での勤務経験のある教員が、その経験を生かして遺伝子組換技術や医薬品業界動向などについて講義をする。
授業の進め方・方法:
教科書の内容に加えて、最先端の情報等も加えながら資料配付と板書によって進める。理解度を高めるため、小テストやレポートを挟みながら進行させる。更にPC上からDNAデータバンクに接続してその情報解析を行う。
注意点:
「生物化学」が基礎となるので、十分に復習して内容を理解しておくこと。「応用微生物工学」も並行して受講するとより良く理解できる。まだ教科書にも載っていないトピック等も説明するので、インターネット等で情報収集もやってみること。講義ノートの内容を見直し、講義に関する課題等が出された時は、それを解いておくこと。講義で示した次回予定の部分を予習しておくこと。
  

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 バイオテクノロジーとセントラルドグマ 人はどのようにして生物を工業に応用してきたのか把握する。セントラルドグマを理解し、転写翻訳過程の制御を説明できる
2週 遺伝子組換え技術と形質転換技術 どのようにして遺伝子組換えを行うのかと形質転換の原理を説明できる
3週 タンパク質・DNA配列決定法とPCR技術 タンパク質のアミノ酸配列とDNA塩基配列の決定方法、PCR技術を説明できる
4週 タンパク質工学と部位特異的変異 遺伝子配列を任意に変異させる部位特異的変異技術によりタンパク質変異を自由に設計できるタンパク質工学技術を説明できる
5週 細胞工学 動植物の細胞培養技術と異種細胞でも、融合技術により新しい品種が作れる技術を説明できる
6週 動植物のバイオテクノロジー 動植物のバイオテクノロジーの現状について説明できる
7週 (中間試験)
8週 組換え植物と組換え食品の安全性 どのようにして組換え植物が作られるのか理解し、その安全性がどのように保たれているのか説明できる
2ndQ
9週 クローン動物と万能細胞 組換え動物、クローン動物の作成技術とES細胞・iPS細胞の構築方法を説明できる
10週 医薬品業界のバイオ 遺伝子組換え医薬品、 病気の診断などにどのようにバイオが係わっているのか説明できる
11週 その他業界のバイオ化 化学、石油、繊維、製紙、酵素業界におけるバイオの取り組み、特に臨床診断用酵素を用いた生体微量成分の測定原理と応用例を説明できる
12週 環境関連とバイオハザード 植物による環境浄化、ファイトレメディエーション技術と生物感染と対策、更にバイオテロを説明できる
13週 ヒトゲノム解析とポストゲノム解析 ヒトゲノム解析とそこから応用されるDNAチップを用いた解析技術について説明できる
14週 バイオインフォマティクス 膨大なDNA、タンパク質配列の情報をどのように解析をするのかを理解し、 与えられた課題について演習を行う
15週 (期末試験)  
16週 総復習 理解度の確認、不足部分の復習をする

評価割合

試験レポート等相互評価態度ポートフォリオ演習等合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000