現代数学Ⅱ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 現代数学Ⅱ
科目番号 0021 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 産業技術システムデザイン工学専攻 共通 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 伊藤昇, 『結び目理論の圏論』(日本評論社)
担当教員 伊藤 昇

到達目標

1. 線形代数の具体的な応用がなされることを基礎知識として知る.
2. ホモロジーとは何か,定義を述べられる.
3. コホモロジーとは何か,定義を述べられる.
4. 結び目の量子不変量を少なくとも一つ知っている.
5. 結び目ホモロジーを少なくとも一つ知っている.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ホモロジーの定義が述べられて,その基本的な例を正確に計算できる.ホモロジーの定義と具体例を知っている.ホモロジーについて例も定義も知らない.
評価項目2結び目の量子不変量と結び目ホモロジーを知っている.結び目の量子不変量と結び目ホモロジーのどちらかを知っている.結び目の量子不変量と結び目ホモロジーのどちらも知らない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (A) (イ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この授業では,本科で学んだ線形代数を基に,現在,国内外でホットなトピックな一つである,結び目と量子トポロジーについて学ぶ.
授業の進め方・方法:
教員が指示した教科書を題材にして,自分なりに掴み取った内容について,お互い説明をし合う形で理解を深めていく.受講人数にもよるが,一人一回は発表を行うものとする.
注意点:
本科における線形代数の基底という概念に慣れていてほしい.また,授業を進めるにあたって,「自分がまだ理解してないこと」を教員や周囲に打ち明けられる姿勢が重要なポイントとなることに注意してほしい.数学を語ることに抵抗のないことが望ましい.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション この授業の方針について理解する.
2週 ホモロジーについて発表/議論(1) 線形代数のKer, Imとは何かを理解している.
3週 ホモロジーについて発表/議論(2) 複体とは何か,定義が述べられる.
4週 ホモロジーについて発表/議論(3) ホモロジーの定義が述べられる.
5週 ホモロジーについて発表/議論(4) 具体的なホモロジーがいくつか計算できる.
6週 コホモロジーについて発表/議論(1) 双対空間について説明できる.
7週 コホモロジーについて発表/議論(2) コホモロジーの定義が述べられる.
8週 コホモロジーについて発表/議論(3) 具体的なコホモロジーがいくつか計算できる.
2ndQ
9週 結び目とジョーンズ多項式 結び目の定義とジョーンズ多項式を知っている.
10週 ジョーンズ多項式とボルツマンウェイト ジョーンズ多項式のボルツマンウェイトを知っている.
11週 ホバノフホモロジー(定義) ホバノフホモロジーの定義を知っている.
12週 ホバノフホモロジー(具体例) ホバノフホモロジーの具体例を知っている.
13週 リーホモロジーとラスムッセン不変量 リーホモロジーとラスムッセン不変量を知っている.
14週 ミルナー予想 結び目解消数と結び目種数に関係するミルナー予想の解法について知っている.
15週 期末試験 期末試験
16週 総復習 総復習

評価割合

試験発表合計
総合評価割合70300000100
講義形式の場合70300000100
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