機能性材料特論

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機能性材料特論
科目番号 0005 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 産業技術システムデザイン工学専攻 応用化学コース 対象学年 専2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 参考書:河本邦仁 編「無機機能材料」(東京化学同人)、足立吟也・南努 編著「現代無機材料科学」(化学同人)、S.O.Kasap "Principles of Electronic Materials & devices" McGraw Hill
担当教員 山口 一弘

到達目標

1.材料の基礎となる理論を説明できる。
2.機能性材料をつくるための基礎技術を説明できる。
3.無機系機能材料の種類とその応用を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1材料の基礎となる理論を解析的に説明できる。材料の基礎となる理論を定性的に説明できる。材料の基礎となる理論を説明できない。
評価項目2機能性材料をつくるための基礎技術を、そのメリット・デメリットを適切にとらえて説明できる。機能性材料をつくるための基礎技術を定性的に説明できる。機能性材料をつくるための基礎技術を説明できない。
評価項目3無機系機能材料の種類とその応用を解析的に説明できる。無機系機能材料の種類とその応用を定性的に説明できる。無機系機能材料の種類とその応用を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (B) (ハ) 説明 閉じる
学習・教育目標 (B) (ロ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
材料を理解する上で大切な基礎理論を先ず説明し、次に重要な無機系機能材料をできるだけ多く取り上げ、構造、物性、製法の3つの側面から解説していく。この講義内容は、本科5年開講科目「無機材料工学」を発展させた内容で、解析的に扱う内容がより多く登場する。
授業の進め方・方法:
授業資料(PDF)は指定されたWebサイトからダウンロードして、授業中に閲覧しながら講義を受けることになる。必要に応じて、その資料等に書き込みを行うことで講義ノートを各自作成することを強く勧める。また、演習にはグループワークなどを取り入れる。
注意点:
本科目は隔年開講となりますので、1年生の受講も可能です。開講される年度については、授業時間割で確認してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.材料の基礎理論(1) 格子や逆格子などの結晶の基本的事項を説明できる。結晶によるX線の回折などを定量的に説明できる。
2週   材料の基礎理論(2) 固体の格子振動と比熱を定量的に説明できる。
3週   材料の基礎理論(3) エネルギーバンド、自由電子モデル、周期ポテンシャル中の電子の振る舞いを説明できる。
4週 2.半導体材料とその応用(1) 半導体の電子密度、ホール密度、フェルミレベルなどを定量的に扱うことができる。
5週   半導体材料とその応用(2) 主にpn接合デバイスについて、解析的に説明できる。
6週 3.誘電・ピエゾ材料(1) Lorentz電界、誘電分散ColeーCole plotsなどを説明できる。
7週   誘電・ピエゾ材料(2) 誘電性やピエゾ効果などを応用例を説明できる。
8週 4.磁性材料とその応用(1) 磁性材料の基礎的な内容と代表的に磁性体を説明できる。
2ndQ
9週   磁性材料とその応用(2) スピンエレクトロニクスの概要とその応用例を説明できる。
10週 5.超伝導材料とその応用 Meissner効果やCooper対などを説明できる。超伝導マグネットなどの応用を説明できる。
11週 6.エネルギー・環境関連材料 固体電解質の応用や光触媒など、エネルギーや環境に関連した材料とその応用を説明できる。
12週 7.カーボン材料 フラーレンやカーボンナノチューブなどのカーボン材料とその応用を説明できる。
13週 8.ガラス・アモルファス材料 ニューガラスやアモルファス材料の作製法やそれらの特長・応用を説明できる。
14週 9.無機材料の合成プロセス 単結晶の育成法、プレーナー技術、薄膜化技術などを説明できる。
15週 (期末試験は実施しない)
16週 総復習 総復習

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合0100100
基礎的能力000
専門的能力0100100
分野横断的能力000