電磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電磁気学Ⅰ
科目番号 0011 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子システム工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 前田和茂・小林俊雄「ビジュアルアプローチ電磁気学」(森北出版)
担当教員 若松 孝

到達目標

1.電荷が形成する電場(電界)と電位に関する法則を修得し、電気現象の基本法則を使って、現象を説明できる。
2.電流が形成する静磁場(静磁界)に関する法則を修得し、磁気現象の基本法則を使って、現象を説明できる。
3.電磁力と電磁誘導に関する法則を修得し、電磁気学の基本法則を使って、現象を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 計算力静電磁界に関する複数の基本法則や定義式を組み合わせて、電界ベクトルや電位、磁束密度などに関する発展的な問題を計算できる。静電磁界に関する基本法則をもとに、電界ベクトルや電位、磁束密度などを計算できる。静電磁界に関する基本法則をもとに、電界ベクトルや電位、磁束密度などを計算できない。
評価項目2 法則の理解電磁気学に関連する基本用語の意味や基本法則を理解し、複数の基本法則の関係についても説明できる。電磁気学に関連する基本用語の定義や基本法則を理解し、説明できる。電磁気学に関連する基本用語の意味や基本法則を理解しておらず、説明できない。
評価項目3 

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A)(イ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電界や磁界がその源である電荷や電流からどのように得られるのかを学び、基本的な電気、磁気現象について理解する。また、多くの例題を自ら解くことにより、電磁気現象に対する考え方を修得する。
授業の進め方・方法:
板書を主とする講義と受講生の問題演習により授業を進める。
注意点:
電磁気現象を十分に理解するためには、微積分やベクトル解析を中心とした数学の知識が不可欠である。受講生は、学んできた解析学の知識と計算力を高めるように日頃の復習を行うこと。教科書の演習問題や授業時に提示した問題を自ら解いて、必ず復習すること。また、理解できない部分があれば、授業終了後やオフィスアワーなどの時間を利用して質問してください。なお、本科目は、卒業後、電気主任技術者の免状交付申請を行うために開設されている科目である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電荷 電荷の存在と性質を説明でき、電荷量に関する計算ができる
2週 電荷に働く力(クーロン力) クーロンの法則を説明でき、電荷間に働く力を計算できる
3週 力の重ね合わせの原理 クーロン力のベクトル合成を作図でき、その力の大きさを計算できる
4週 電場(電場)と電気力線(1) 電場(電界)の概念を説明できる
5週 電場(電界)と電気力線(2) 点電荷の作る電気力線を描くことができ、電気力線と電界との関係を説明できる
6週 電場(電界)と電気力線(3) 様々な電荷の作る電場(電界)を計算できる
7週 (中間試験)
8週 ガウスの法則(1) 電場(電界)に関するガウスの法則を説明できる
2ndQ
9週 ガウスの法則(2) ガウスの法則を用いて、線状や平面上に分布した電荷が作る電場(電界)を計算できる
10週 ガウスの法則(3) ガウスの法則を用いて、球対称などに分布した電荷の作る電場(電界)を計算できる
11週 電位(1) 電場のする仕事と電位を説明でき、電位と電場(電界)との関係を説明できる
12週 電位(2) 点電荷やリング状電荷が作る電場(電界)を計算できる
13週 電位(3) 電気双極子のつくる電位を計算できる
14週 電位(4) 電気映像法を用いて電場(電界)や電位の計算ができる
15週 (期末試験)
16週  総復習 これまでのまとめ
後期
3rdQ
1週 電流(1) 電流密度、導電率、抵抗率を説明できる
2週 電流(2) オームの法則とジュールの法則を説明できる
3週 電流と電磁力(1) 磁束密度や磁束を説明できる
4週 電流と電磁力(2) ベクトルで表したローレンツ力を説明でき、静磁場(静磁界)が電流に及ぼす力(電磁力)を説明できる
5週 電流と静磁場(静磁界)(1)  ビオ・サバールの法則を用いて、無限直線電流の作る静磁場(静磁界)を計算できる
6週 電流と静磁場(静磁界)(2) ビオ・サバールの法則を用いて、円電流などの作る静磁場(静磁界)を計算できる
7週 (中間試験) 
8週 電流と静磁場(静磁界)(3) アンペールの法則を用いて、無限直線電流の作る静磁場(静磁界)を計算できる
4thQ
9週 電流と静磁場(静磁界)(4) アンペールの法則を用いて、円筒状など電流の作る静磁場(静磁界)を計算できる
10週 電流と静磁場(静磁界)(5) 磁気双極子モーメントを説明できる
11週 電磁誘導(1) ファラデーの法則とレンツの法則を説明できる
12週 電磁誘導(2) 磁界中を運動する導体に発生する起電力を計算できる
13週 インダクタンス(1) 自己インダクタンスを説明でき、計算できる
14週 インダクタンス(2) 相互インダクタンスを説明でき、計算できる
15週 (期末試験)
16週 総復習 これまでのまとめ

評価割合

試験課題レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000