電子回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 電子回路Ⅱ
科目番号 0037 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位I: 1
開設学科 電気電子システム工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 配布資料
担当教員 成 慶珉

到達目標

1. ダイオードとトランジスタの動作特性が説明できる。
2. ダイオードによる整流回路の動作が説明できる。
3. トランジスタのバイアス回路と増幅の原理が説明できる。
4. 演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が説明できる。
5. 基本発振回路の動作が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
ダイオードとトランジスタの動作特性ダイオードとトランジスタの動作特性が説明できる。ダイオードとトランジスタの動作特性が理解できる。ダイオードとトランジスタの動作特性が理解できない。
ダイオードによる整流回路ダイオードによる整流回路の動作が説明できる。ダイオードによる整流回路の動作が理解できる。ダイオードによる整流回路の動作が理解できない。
トランジスタのバイアス回路と増幅の原理トランジスタのバイアス回路と増幅の原理が説明できる。トランジスタのバイアス回路と増幅の原理が理解できる。トランジスタのバイアス回路と増幅の原理が理解できない。
演算増幅器演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が説明できる。演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が理解できる。演算増幅器を用いた基本増幅回路と演算回路が理解できない。
発振回路の動作原理と特徴基本発振回路の動作が説明できる。基本発振回路の動作が理解できる。基本発振回路の動作が理解できない。
回路シミュレータによる計算SPICEを用いて様々な電子回路の設計、計算ができ、説明ができる。SPICEを用いて様々な電子回路の設計、計算ができる。SPICEを用いた電子回路の設計、計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A)(イ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
第3学年で学んだ電子回路Ⅰをもとに、コンピュータによる電子回路シミュレータ(SPICE)を用いて各種半導体素子と電子回路の動作原理を学ぶ。シミュレーションではDC、AC、過渡解析の解析方法を学び、自ら電子回路を解析できる能力を養う。回路では、ダイオードによる整流回路とトランジスタによる基本増幅回路をシミュレーションする。さらに演算増幅による増幅回路と基本的な演算回路を計算し、最後に発振回路の動作原理を学ぶ。
授業の進め方・方法:
コンピュータ室での回路シミュレータによる実習をベースにし、その上教室での理論説明などの座学を行う。実習では与えられた電子回路をSPICEを通して解析でき、その結果と課題をワードなどの文章でまとめ、提出する。
注意点:
実習において、毎回課題が提示され、次週にまでまったものを提出することになる。学修単位であるため、授業時間内に終わらない課題は自学自習を行うこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子回路シミュレータの紹介 電子回路シミュレータの必要性を理解する
2週 SPICEのインストールと回路図作成 回路図エディタ上で各素子や電源の配置と配線が作成でき、素子パラメータが入力できる
3週 受動素子RLC回路によるシミュレーション 電源とRLC回路によるDC、AC解析ができる
4週 受動素子RLC回路による過渡解析ができ、DC,AC,過渡解析の結果をまとめ報告できる
5週 ダイオードの特性 整流用、ツェナーダイオードのVI特性を理解する
6週 トランジスタ BJTとMOSFETの特性を理解する
7週 中間試験
8週 整流回路 ダイオードによる半波整流回路の設計と計算ができる
2ndQ
9週 ダイオードによる全波整流回路の設計と計算ができる
10週 トランジスタの特性 各トランジスタの静特性を求めることができる
11週 トランジスタの種類と動作原理が理解でき、定常特性が計算できる
12週 バイポーラ接合型トランジスタのバイアス方式を理解する
13週 エミッタ接地増幅回路の設計と特性の計算ができる
14週 エミッタ接地増幅回路の周波数特性を理解する
15週 期末試験
16週 総復習 これまでのまとめ
後期
3rdQ
1週 増幅回路 電流帰還増幅回路の設計と特性の計算できる
利得、周波数特性を理解する
2週 電力増幅回路 電力増幅回路の設計と特性を理解する
3週 差動増幅回路 差動増幅回路の基本動作を理解する
4週 差動増幅回路による演算増幅器の動作原理を理解する
5週 演算増幅器 演算増幅器のオペアンプIC動作を理解する
6週 演算増幅器の等価回路を理解し、反転増幅回路を理解する。
7週 中間試験
8週 演算増幅器による非反転増幅回路、ユニットゲイン回路、加算、減算回路を理解する
4thQ
9週 演算増幅器による積分回路、不完全微分回路、コンパーレタ回路、PWM変調を理解する
10週 発振回路 増幅器による発振回路の動作原理との発振条件を理解する
11週 ハートレー回路やコルピッツ回路の各種発振回路の動作と特徴を理解する
12週 RC発振器の発振条件を理解する。進み位相形発振回路の動作を理解する
13週 遅れ位相形発振回路の動作を理解する
14週 Wine Bridge 発振回路を理解する
15週 期末試験
16週 総復習 これまでのまとめ

評価割合

定期試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000