知的財産論

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 知的財産論
科目番号 0172 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気電子システム工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:『知的財産権法文集』(最新版) 発行:発明推進協会 『知的財産権制度入門(平成27年度版)』特許庁編 PDFデータを提供(各自プリントして持参のこと)
担当教員 櫻井 博行

到達目標

1.知的財産の全体像を把握し、知的財産の容体に対応した的確な保護と活用の基礎力を修得し、これらの説明ができる。
2.知的財産の重要性を理解し、講学上はもとよりビジネスにおける対応力を増強させると共に、知的財産の重要性を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
1.知的財産の全体像知的財産の容体に対応した的確な保護と活用の基礎力に基づき、知的財産の全体像をわかりやすく説明できる。知的財産の全体像を把握し、知的財産の容体に対応した的確な保護と活用の基礎力を修得している。知的財産の全体像を把握できず、知的財産の容体に対応した的確な保護と活用の基礎力を修得できていない。
2.知的財産の重要性知的財産の重要性を理解し、講学上はもとよりビジネスにおける自からの対応の幅を拡げるための方策を説明できる。知的財産の重要性を理解し、講学上はもとよりビジネスにおける自からの対応の幅を拡げられる素養を身につけている。知的財産の重要性を理解できず、ビジネスにおける自からの対応の幅を拡げられない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C)(ホ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
今日、知的財産制度の理解は全産業人必須のものとなった。授業では特許法を中心に実用新案法、意匠法、商標法、不正競争防止法、しそて著作権法等それぞれの基本構造と内容を講じ、時代の趨勢を見据えた技術者養成を目指す。
授業の進め方・方法:
授業において次回内容の予告をするので、その内容について教科書の該当箇所、配布資料、および関連条文(知的財産権法文集)に目を通して授業に臨むこと。普段から知的財産に関連するニュース報道等に気を配り、事件の概要を把握し、法律のあてはめや効果(結論)の試行を心掛けること。

参考書:『工業所有権法(産業財産権法)逐条解説〔第19版〕』特許庁 (編集)  発行:発明推進協会
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 知的財産・同制度の全体像(授業の全体像を含む) 知的財産とは、知的財産制度と知的財産法、知的財産権の法的性格等について理解し、これらについて説明ができる。
2週 特許と実用新案 保護主体(発明者主義、権利主義、先願主義)、保護客体(発明、考案)、特許要件(対比:実用新案登録要件)等について理解し、これらについて説明ができる。
3週 特許(実用新案登録)出願・手続、出願に関する諸原則・制度 特許亜出願及び出願手続、書類と記載事項・各書類の役割、優先権出願、分割・変更出願、分割・変更出願、補正、出願公開(目的、効果等)等について理解し、これらについて説明ができる。
4週 特許権(実用新案権) 特許権の効力(内容、効力の制限、消尽)、実用新案権の行使・実用新案権者の責任等について理解し、これらについて説明ができる。
5週 産業財産権条約 パリ条約、特許協力条約(国際出願、国際調査と国際公開、国際予備審査と国内移行)、TRIPS協定等を通して国外での権利取得について理解し、これらについて説明ができる。
6週 意匠制度(意匠法) 意匠法上の意匠、意匠登録出願、一意匠一出願、登録要件、新規性喪失の例外、類否判断、不登録事由、先願、手続補正、組物の意匠、秘密意匠、関連意匠、部分意匠等について理解し、これらについて説明ができる。
7週 (中間試験)
8週 意匠制度(意匠法) 画面デザインの保護、要旨変更、出願の分割、出願変更、意匠権、権利の利用・抵触、実施権、権利侵害(37条~41条)、判定、審判、再審、訴訟等について理解し、これらについて説明ができる。
2ndQ
9週 商標制度(商標法) 商標法上の商標、保護対象、商標登録制度の内容、商標の識別力、使用による識別力の獲得、立体商標、商標の類否、商品・役務の類否、登録要件、周知・著名商標の保護等について理解し、これらについて説明ができる。
10週 商標制度(商標法) 商標権の効力、類似と混同、権利の効力の制限、商標としての使用、真正商品の並行輸入、商標機能論、消尽、取消審判、更新、地域団体商標、団体商標制度、小売等役務商標制度、新しいタイプの商標(動き、ホログラム、色彩、位置、音)等について理解し、これらについて説明ができる。等について理解し、これらについて説明ができる。
11週 不正競争行為の禁止(不正競争防止法) 不正競争行為とは、不正競争行為の類型、適用除外、禁止行為、侵害に対する民事上の救済、侵害に対する刑事的制裁等について理解し、これらについて説明ができる。等について理解し、これらについて説明ができる。
12週 著作物にかかる制度(著作権法) 著作権法の沿革と目的、著作権の客体(著作物)、創作的表現・依拠、著作物の例示、著作者、著作者の権利、著作者人格権、著作権(財産権)の内容、保護期間、消尽等について理解し、これらについて説明ができる。
13週 著作物にかかる制度(著作権法) 著作権の制限規定の概要、著作隣接権、著作隣接権者(主体:実演者等)、保護期間、著作権侵害、著作権の擬制侵害、差止請求、損害賠償請求等について理解し、これらについて説明ができる。
14週 種苗法、半導体集積回路の回路配置に関する法律 種苗法の保護客体、品種登録の要件、育成者権、権利侵害に対する措置、保護期間、回路配置利用権の設定登録要件、他の知的財産権との比較、権利侵害に対する措置、保護期間等について理解し、これらについて説明ができる。
15週 (期末試験)
16週 総復習

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000