代数・幾何

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 代数・幾何
科目番号 0006 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 高専の数学教材研究会 編著 「高専テキストシリーズ 線形代数」(森北出版)日本数学教育学会 高専・大学部会 TAMS編 「線形代数」(電気書院)
担当教員 五十嵐 浩,元結 信幸,長本 良夫

到達目標

1. 行列の基本変形と逆行列および連立1次方程式の概念を理解し、計算に習熟する。
2. 線形変換の概念を理解する。
3. 行列の固有値、固有べクトル、行列の対角化の計算に習熟する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
基本変形を用いた計算を素早く正確に行う事ができる。基本変形を用いた計算を行う事ができる。基本変形を用いた計算ができない。
多くの概念を連立方程式として解釈する方法に習熟している。一部の概念を連立方程式として解釈する方法を知っている。どのような概念が連立方程式と結びつくか知らない。
複数の定理・公式を正しく組み合わせて応用問題を解くことができる。一つの定理・公式を正しく適用して応用問題を解くことができる。応用問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A)(イ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
2年生の「代数・幾何」に引き続き、理論上重要な行列、行列式、応用上重要な線形変換、行列の固有値を学習する。さらに応用として行列の対角かとその応用について学習する。
授業の進め方・方法:
授業は講義と演習形式で行う。 基本事項を講義で解説し、その後演習を通して学生自らが手を動かして考えることで基本事項の理解を確認し、計算力・思考力を養う。
注意点:
予習、復習を行い、出来るだけ多くの問題演習をすること。わからない点は授業中またはオフィスアワーを積極的に活用して質問するなど、自主性をもって望んでほしい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 行列の階数 行列の階数の定義を理解し、基本変形を用いて計算する事ができる。
2週 行列の階数と連立方程式 連立方程式の(拡大)係数行列の階数と階の個数の間の関係を理解する。
3週 連立1次方程式(1) 斉次方程式が非自明な解を持つか否かを判定出来る。
4週 連立1次方程式(2) 斉次連立方程式の解集合の構造を理解できる。
5週 連立1次方程式(3) 基本解を求める事ができる。
6週 べクトルの線形従属と線形独立 べクトルの線形従属・独立の定義を理解し、具体的なべクトルの組について、従属か独立かの判定ができる。
7週 (中間試験)
8週 行列の正則性の同値条件 行列の正則性の同値な条件を理解できる。
2ndQ
9週 線形変換と表現行列(1) 線形変換の定義を理解できる。
10週 線形変換と表現行列(2) 線形変換の表現行列を求める事ができる。
11週 線形変換と表現行列(3) 線形変換による直線の像を求める事ができる。
12週 いろいろな線形変換 恒等変換、対象変換、原点周りの回転等の線形変換の具体例とその表現行列を知る。
13週 合成変換 線形変換の合成変換の定義を理解し、行列の積を用いて表現行列をできる。
14週 逆変換 線形変換の逆変換の定義を理解し、逆行列を用いて表現行列を計算する事ができる。
15週 (期末試験)
16週 総復習
後期
3rdQ
1週 直交行列 直交行列の性質を理解する。
2週 直交変換 直交変換の定義、その表現行列としての直交行列を理解する。
3週 固有値と固有べクトル(1) 行列の固有値・固有べクトルの定義を理解する。与えられたべクトルが固有べクトルか否かを判定できる。
4週 固有値と固有べクトル(2) 固有方程式の定義を理解し、計算する事が出来る。2次正方行列の固有値・固有べクトルを求める事ができる。
5週 固有値と固有べクトル(3) 3次正方行列の固有値・固有べクトルを求める事ができる。
6週 固有値と固有べクトル(4) 3次正方行列の固有値・固有べクトルを求める事ができる。
7週 (中間試験)
8週 行列の対角化(1) 対角化の定義を理解する。
4thQ
9週 行列の対角化(2) 2次の正方行列の対角化の計算ができる。
10週 行列の対角化(3) 3次の正方行列の対角化の計算ができる。
11週 行列の対角化(4) 対称行列は必ず対角化出来る事を知る。
12週 行列の対角化(5) 対称行列を直交行列を用いて対角化する事ができる。
13週 対角化の応用(1) 対角化を用いて行列のべき乗を計算する事ができる。
14週 対角化の応用(2) 2次曲線の標準形を求める事ができる。
15週 (期末試験)
16週 総復習

評価割合

試験課題到達度試験態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801010000100
基礎的能力801010000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000