論理設計

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 論理設計
科目番号 0042 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 電子情報工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 前期:1 後期:1
教科書/教材 必要に応じてプリントを配布
担当教員 村田 和英

到達目標

1.CPUの構成要素の働き、CPUの動作原理を理解する。
2.CPUの設計方法を理解する。
3.アセンブリ言語による簡単なプログラミングができる。
4.論理回路の設計・製作、および報告書の書き方を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1CPUの構成要素の働き、CPUの動作原理を理解し説明できる。CPUの構成要素の働き、CPUの動作原理の概要を理解している。CPUの構成要素の働き、CPUの動作原理の概要を理解していない。
評価項目2CPUの設計方法を理解し説明できる。CPUの設計方法の概要を理解している。CPUの設計方法の概要を理解していない。
評価項目3アセンブリ言語による簡単なプログラミングができる。アセンブリ言語の各命令の機能、使い方について理解している。アセンブリ言語の各命令の機能、使い方について理解していない。
評価項目4論理回路を設計・製作し、また測定による評価を行い、報告書として論理的にまとめることができる。論理回路を設計・製作し、また測定による評価を行い、報告書としてまとめることができる。論理回路を設計・製作し、また測定による評価を行い、報告書としてまとめることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A)(イ) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B)(ロ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータの動作原理について説明し、レジスタトランスファ論理に基づくCPUの設計法の基礎的事項を取り扱う。実際にカウンタを設計・製作することにより、論理回路の設計・製作手順を習得する。
授業の進め方・方法:
授業は通常の講義形式で行う。ノートを取る時間を確保し、ノートを後に見返した時に理解の助けとなるような板書をする。ただし、前期8週から15週の授業ではカウンタ回路の設計および製作を行い、製作した回路と製作報告書を提出する。
注意点:
1.3年生で学んだ「論理回路」を復習しておくこと。
2.回路製作では、回路図、配線図などを正確に作成すること。またハンダ付けでの火傷に十分注意すること。
3.講義ノートの内容を見直し、講義に関係する章末の演習問題や宿題とした課題を解いておくこと。
4.講義で省略された式の導出を各自行うこと。
5.講義で示した次回予定の部分を予習しておくこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 加減算回路(1) 演算回路の基本である加算回路について、主に半加算器、全加算器の構成方法を理解する。
2週 加減算回路(2) 加算回路の桁上げ先見回路、2の補数による減算回路の構成法について理解する。
3週 算術演算回路 2進化10進加算回路、算術演算回路の構成法について理解する。
4週 算術論理演算回路 算術論理演算回路の構成法について理解する。
5週 状態レジスタ 状態レジスタの役割、使用方法について理解する。
6週 乗算回路 乗算回路の構成法について理解する。
7週 中間試験
8週 論理回路の設計・製作(1) 10進カウンタの仕様設計を行う。
2ndQ
9週 論理回路の設計・製作(2) 配線図面の作成を行う。
10週 論理回路の設計・製作(3) クロック発生回路を製作する。
11週 論理回路の設計・製作(4) クロック発生回路の製作、およびクロックの波形観測を行う。
12週 論理回路の設計・製作(5) 10進カウンタ回路を製作する。
13週 論理回路の設計・製作(6) 10進カウンタ回路を製作する。
14週 論理回路の設計・製作(7) 10進カウンタの製作、および回路の出力波形を観測する。
15週 論理回路の設計・製作(8) 製作報告書の作成。
16週 総復習
後期
3rdQ
1週 コンピュータシステムの構成 CPUとメモリ・入出力装置との関係について理解する。
2週 CPUの構成 CPU内の各種機能ブロックの働きについて理解する。
3週 CPUの命令と動作 機械語命令の構造・種類、およびアドレス指定方式について理解する。CPUの命令サイクルについて理解する。
4週 簡単なCPUの構成と動作(1) CPU内の各種機能ブロックの相互関係を理解し、各種命令の働きについて理解する。
5週 簡単なCPUの構成と動作(2) 各種命令のレジスタトランスファ論理に基づく動作の記述方法について理解する。
6週 制御信号生成回路の構成法(1) 制御信号生成回路の設計手順を理解し、データ転送命令の制御信号生成回路を設計する。
7週 中間試験
8週 制御信号生成回路の構成法(2) 順序制御命令の制御信号生成回路を設計する。
4thQ
9週 SIMCOMの構成と命令の動作(1) SIMCOMの構造、およびデータ転送命令、演算命令の働きを理解する。
10週 SIMCOMの構成と命令の動作(2) SIMCOMの順序制御命令の働きを理解する。
11週 アセンブリ言語によるプログラミング(1) レジスタ、メモリ間のデータ転送命令、加減算命令といった基本的な命令によるプログラミングを通して、アセンブリ言語を理解する。
12週 アセンブリ言語によるプログラミング(2) 分岐命令を用いたプログラミングを通して、アセンブリ言語を理解する。
13週 サブルーチン機能 SIMCOMにおけるサブルーチン機能を理解する。
14週 入出力制御 プログラム制御方式を用いた入出力装置のインタフェース回路について理解する。
15週 期末試験
16週 総復習

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合75250000100
基礎的能力0000000
専門的能力75250000100
分野横断的能力0000000