生物化学

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 生物化学
科目番号 0015 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 泉屋信夫 他 「生物化学序説 第2版」(化学同人)
担当教員 鈴木 康司

到達目標

1.生体をつかさどる成分、生命現象メカニズムが、化学反応により進行していることを分子レベルで把握し
理解すること。
2.DNAからタンパク質の発現の過程を論理的に説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1炭水化物と糖の生物機能とその代謝について十分に説明ができる炭水化物と糖の生物機能とその代謝について概ね説明ができる炭水化物と糖の生物機能とその代謝について説明ができない
評価項目2脂質の生物機能とその代謝について十分に説明ができる脂質の生物機能とその代謝について概ね説明ができる脂質の生物機能とその代謝について説明ができない
評価項目3タンパク質、特に酵素の生物機能とその代謝について十分に説明ができるタンパク質、特に酵素の生物機能とその代謝について概ね説明ができるタンパク質、特に酵素の生物機能とその代謝について説明ができない
評価項目4核酸の生物機能とその代謝について十分に説明ができる核酸の生物機能とその代謝について概ね説明ができる核酸の生物機能とその代謝について説明ができない
評価項目5同化と異化について十分に説明ができる同化と異化について概ね説明ができる同化と異化について説明ができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A)(イ) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B)(ロ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生物を工業的に応用するバイオテクノロジーを学ぶためには、その基礎となる生物化学の理解が必要となる。本講義では、基礎生物の内容を通して、生物あるいは生命現象を科学的方法で分子レベルにまで掘り下げて追求する。
授業の進め方・方法:
教科書の内容に加えて、最先端の情報等も加えながら資料配付と板書によって進める。理解度を高めるため、小テストやレポートを挟みながら進行させる。
注意点:
講義ノートの内容を見直し、講義に関する課題等が出された時は、それを解いておいてください。講義で示し
た次回予定の部分を予習しておいてください。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 生物化学序論 生命はどのようにして生まれ、進化をとげてきたのか説明できる
2週 アミノ酸の化学 生体で用いられるアミノ酸の側鎖構造と諸性質を説明できる 
3週 ペプチドの化学 モノマーなアミノ酸が結合したペプチドの構造と生体における役割を説明できる
4週 タンパク質の化学(1) タンパク質は様々な化学結合により高次構造となることを説明できる
5週 タンパク質の化学(2) タンパク質の機能をあげることができ、生命活動の中心であることを説明できる。
6週 単糖類の化学 基本的な単糖類の化学構造と異性体、諸性質を説明できる
7週 (中間試験)
8週 少糖類と多糖類の化学 少糖類とグリコシド結合をした多糖類の役割と結合構造について説明できる
2ndQ
9週 単純脂質の化学 トリアシルグリセロールの構造、おもな天然脂肪酸とその生体での機能について説明できる
10週 複合脂質の化学 複合脂質の構造とその生体での機能を説明できる
11週 プロスタグランジンとイソプレノイド
プロスタグランジンとイソプレノイド等の構造と性質を説明できる
12週 核酸成分の化学 DNA,RNAを構成する核酸の各塩基構造その働きを説明できる
13週 核酸の構造と性質 核酸の二重らせん構造と複製、生体での基本的役割を説明できる 
14週 酵素の構造と作用 触媒としての酵素の諸性質、補酵素や補欠因子(水溶性ビタミン)との関係を説明できる。
15週 (期末試験)
16週 総復習 
後期
3rdQ
1週 酵素反応速度論と酵素の阻害
ミカエリシス・メンテンの式による反応速度論とラインウエーバー・バークの式について説明できる
2週 第2週生理活性物質 ビタミン、ホルモン、毒などの構造と生体での役割を説明できる
3週 物質代謝とTCA回路 TCA回路においてエネルギー物質がどこで生成されるか説明できる
4週 呼吸鎖と電子伝達系 呼吸鎖・電子伝達系において、酸化的リン酸化過程におけるATPが作られるか説明できる
5週 糖代謝(解糖系) 糖が嫌気呼吸(解糖系など)でどのような物質に代謝されるのか説明できる 
説明できる
6週 糖新生と光合成 炭酸同化、糖新生、光合成色素がどのように係わるのか説明できる
7週 (中間試験)  
8週 脂肪酸代謝(β酸化) どのようにして脂肪酸が代謝されエネルギーが作られるのか説明できる
4thQ
9週 ケトン体と脂肪酸の生合成 ケトン体、脂肪酸の生合成がどのような過程で進行するか説明できる 
10週 アミノ酸の代謝 アミノ酸の脱アミノ化と尿素回路について説明できる
11週 セントラルドグマと核酸の代謝 謝DNA→RNA→タンパク質への過程と酵素等及び核酸代謝について説明できる 
12週 DNAとRNAの生合成 DNAとmRNAの生合成がどのように行われるのかについて説明できる
13週 タンパク質の発現 遺伝暗号(コドン)とタンパク質発現について説明できる
14週 遺伝情報発現の調節 オペロン説に基づく発現調節を説明できる
15週 (期末試験)
16週 総復習 

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000