物質工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物質工学実験Ⅱ
科目番号 0294 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 茨城高専物質工学科応用精密コース編「物質工学実験IIテキスト」
担当教員 鈴木 康司,岩浪 克之,小松﨑 秀人

到達目標

1.実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解・習得する。
2.実験・演習を通じて工学の基礎に係わる知識を理解する。
3.実験から得られたデータや演習内容について工学的に考察し説明・説得できる。
4.与えられた制約の下で、自主的に問題解決に取り組むことができる。
5.自らの考えを論理的に記述することができる。
6.討議やコミュニケーションすることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を十分に理解・習得できる。 実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を概ね理解・習得できる。実験装置・器具・情報機器等を利用して目的を達成する手法を理解・習得できない。
評価項目2実験・演習を通じて工学の基礎に係わる知識を十分に理解できる。実験・演習を通じて工学の基礎に係わる知識を概ね理解できる。実験・演習を通じて工学の基礎に係わる知識を理解できない。
評価項目3実験から得られたデータや演習内容について工学的に考察し十分な説明ができる。実験から得られたデータや演習内容について工学的に考察し概ね説明ができる。実験から得られたデータや演習内容について工学的な考察や説明ができない。
評価項目4与えられた制約の下で、自主的に問題解決に十分な取り組みができる。与えられた制約の下で、自主的に問題解決に概ね取り組みができる。与えられた制約の下で、自主的に問題解決に取り組みができない。
評価項目5十分に自らの考えを論理的に記述しすることができる。概ね自らの考えを論理的に記述しすることができる。自らの考えを論理的に記述しすることができない。
評価項目6十分に討議やコミュニケーションすることができる。概ね討議やコミュニケーションすることができる。討議やコミュニケーションすることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A)(イ) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B)(ニ) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B)(ロ) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F)(チ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代の精密合成や材料に関する先端技術は、原子や分子レベルで制御され、その進歩はわれわれの生活に大きなインパクトを与えている。ここでは、これらの基礎となる技術手法の一端を、実験を通して習得し、基本原理を理解することを目的とする。メーカーの医薬発酵生産部門での勤務経験のある教員が、その経験を生かして遺伝子組換技術や微生物実験などについて実験指導をする(鈴木(康))。製薬企業及び国立研究機関で有機合成化学の実務を経験した教員が、その経験を活かして有機合成反応の実験を指導する(岩浪)。研究機関勤務経験者が、研究活動の経験を取り入れて生物工学実験を指導する(鈴木(喜))。
授業の進め方・方法:
実験は、小グループに分かれ、各担当教員の指導の下に行う。事前にテキストをよく読み、実験のポイントを理解しておくこと。実験実施後は専門図書等を参考に実験内容を十分に理解すること。
注意点:
後期期間の中で、合成系実験および生物工学系実験を実施する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実験オリエンテーション(1週) 実験における反応のポイント、安全教育などのオリエンテーションを行う。
2週 高効率C-C形成反応:鈴木-宮浦クロスカップリング反応(3週) C-C結合形成に関与する金属触媒の働きを理解する。フラスコ内で行われている一連の反応サイクル図を考察する。
3週 反応試薬の違いによる選択的合成反応:エノンの選択的還元反応(3週) エノンの還元が、用いる試薬により選択的にアルケンまたはカルボニル基で行われることを理解する。
4週 合成系実験のディスカッションとまとめ(1週) 実施した実験に関して総括的に討議を行い、実験内容の重要項目について理解を深める。
5週 微生物学実験(3週)
アミラーゼ生産微生物の単離
基本的な無菌操作と顕微鏡観察で、土壌中には多数の微生物が成育していることを理解する。
6週 酵素工学実験(2週)
グルコースオキシダーゼの酵素活性とタンパク質測定
酵素活性測定とタンパク質量測定から、比活性、Km値、Vmax値を求められるようにする。
7週 遺伝子工学実験(2週)  
大腸菌プラスミドの単離
大腸菌からプラスミドDNAを抽出し、電気泳動法の結果から制限酵素切断地図が書けるようにする。
8週 生物工学系実験のディスカッションと総まとめ(1週) 実施した実験に関して総括的に討議を行い、実験内容の重要項目について理解を深める。
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

評価割合

取組状況レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000