反応理論化学

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 反応理論化学
科目番号 0304 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位II: 2
開設学科 物質工学科(2016年度以前入学生) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 前期:2
教科書/教材 辻 和秀 「これからはじめる量子化学―物理・数学のキホンからよくわかる!」(オーム社)
担当教員 佐藤 稔

到達目標

1.量子論的な考え方ができること。
2.量子論を化学と結び付けて考えることができること。
3.フロンティア軌道法をもとに化学反応を予想したり、説明したりできること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1量子論とは何かをわかりやすく説明できる。量子論とは何かを説明できる。量子論とは何かを説明できない。
評価項目2量子論を化学と結び付けて、わかりやすく説明することができる。量子論を化学と結び付けて説明することができる。量子論を化学と結び付けて説明することができない。
評価項目3フロンティア軌道法をもとに化学反応を予想したり、わかりやすく説明したりできる。フロンティア軌道法をもとに化学反応を予想したり、説明したりできる。フロンティア軌道法をもとに化学反応を予想したり、説明したりできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A)(イ) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B)(ロ) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
量子化学的な概念を学び、フロンティア軌道法を基に化学反応(特に有機化学反応)を理論的に解釈できるようにする。公的試験機関で分析化学・機器分析・物性に関する実務経験のある教員が量子化学の基礎について講義する。
授業の進め方・方法:
プリントを用いて講義を行い、小テストにより理解度を確認する。
注意点:
小テストを行うので講義中に理解し、質問があればその場で聞くこと。講義ノートの内容を見直し、講義に関係する例題・演習問題を解いておくこと。次回予定の部分を予習しておくこと。また、微分積分を復習すること。電卓の使用可。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 量子化学の誕生と光の二重性 量子化学誕生の経緯、光の波動性と粒子性を説明できる。
2週 Bohrの原子モデルとドブロイ波 Bohrの原子モデル、電子の波動性と粒子性、不確定性原理 を説明できる。
3週 シュレーディンガーの波動方程式(1) シュレーディンガーの波動方程式、波動関数の意味を説明できる。
4週 シュレーディンガーの波動方程式(2) 一次元の井戸型ポテンシャル、電子の存在確率を説明できる。
5週 シュレーディンガーの波動方程式(3) 期待値、Bohrの理論と量子論の違いを説明できる。
6週 フントの規則、パウリの排他原理 フントの規則、パウリの排他原理を説明できる。
7週 1週目から6週目までの復習
8週 分子軌道法 結合性軌道と反結合性軌道を説明できる。
2ndQ
9週 フロンティア分子軌道 フロンティア分子軌道論、フロンティア電子密度、π電子密度と結合次数を説明できる。
10週 軌道の相互作用 軌道の対称性と軌道の相互作用、軌道のエネルギー準位と軌道の相互作用を説明できる。
11週 ヒュッケル分子軌道法 ヒュッケル分子軌道法によるエネルギーや波動関数の計算できる。
12週 軌道の相互作用の原理 軌道の相互作用条件、酸素と窒素の分子軌道の違いを説明できる。
13週 HOMO軌道とLUMO軌道 HOMO軌道とLUMO軌道の相互作用を説明できる。
14週 軌道の対称性と立体選択 Diels-Alder反応、環化反応、開環反応を説明できる。
15週 (期末試験は実施しない)
16週 総復習 前期の内容を復習する。

評価割合

課題小テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000