有機材料特論

科目基礎情報

学校 茨城工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 有機材料特論
科目番号 0008 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 専攻科 産業技術システムデザイン工学専攻 応用化学コース(2022年度以降入学生) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:特に指定しない(必要に応じてプリントを配布する) 参考書: 西敏夫、讃井浩平、東千秋、高田十志和 「高分子化学」(裳華房). 井上祥平、宮田清蔵 「高分子材料の化学」(丸善). 米沢宣行「要説 高分子材料化学」(三共出版).
担当教員 宮下 美晴

到達目標

1.実用に供されている種々の高分子材料の工業的製法、特性、用途について理解を深める。
2.高分子材料の構造や物性に関する評価・試験方法を理解するとともに、得られたデータをどのように解析すればよいかを身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種高分子材料の工業的製造法を具体的に詳述できる。各種高分子材料の工業的製造法を概ね説明できる。各種高分子材料の工業的製造法を説明できない。
評価項目2各種高分子材料の特徴を、構造等と関連付けながら詳述できる。また、その用途を特徴と関連付けながら詳述できる。各種高分子材料の特徴を、構造等と関連付けながら概ね説明できる。また、その用途を特徴と関連付けながら概ね説明できる。各種高分子材料の特徴を説明できない。また、その用途を説明できない。
評価項目3高分子材料の熱物性の評価・解析方法を詳述できる。高分子材料の熱物性の評価・解析方法を概ね説明できる。高分子材料の熱物性の評価・解析方法を説明できない。
評価項目4高分子材料の粘弾性の評価・解析方法を詳述できる。高分子材料の粘弾性の評価・解析方法を概ね説明できる。高分子材料の粘弾性の評価・解析方法を説明できない。
評価項目5高分子材料の光学異方性と、それに基づく分子配向の評価について詳述できる。高分子材料の光学異方性と、それに基づく分子配向の評価について概ね説明できる。高分子材料の光学異方性と、それに基づく分子配向の評価について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会で使用されている代表的な高分子をとりあげ、その工業的製法や特徴を学ぶ。また、実際に高分子材料を取り扱う上で必須となる、各種試験や分析法の代表例をとりあげ、それらについて学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義を中心に授業を行う。毎回の内容について黒板やスライドを使って解説する。各種材料の実物展示や演示実験・机上実験も取り入れる。毎回、授業内容に関するミニレビューを提示する。
注意点:
本科目は 2022年度以降入学の1、2年生を受講対象とする隔年開講科目であり、西暦の奇数年度に開講します。
受講する者は有機化学および物理化学の基礎について理解していることが望ましい。
毎回の授業後には、ノートや配布資料等の内容を見直して復習すること。また次回予定の内容に関して、参考書、配布資料等を利用して予習しておくこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 高分子材料の分類 用途別、性能別による高分子材料の分類を知る。
2週 高分子の合成(重合)法の概要 高分子の基本的な合成(重合)法を理解する。
3週 ポリオレフィン ポリオレフィンの製造法、特性、用途を理解する。
4週 ビニルポリマー 各種ビニルポリマーの製造法、特性、用途を理解する。
5週 ポリエステル ポリエステルの製造法、特性、用途を理解する。
6週 ポリアミド ポリアミドの製造法、特性、用途を理解する。
7週 (中間試験)
8週 芳香族系高分子1 芳香族炭化水素ポリマーおよび芳香族ポリエーテルの製造法、特性、用途を理解する。
2ndQ
9週 芳香族系高分子2 芳香族ポリエステルおよび芳香族ポリアミドの製造法、特性、用途を理解する。
10週 高分子特性解析の実際 GPC等を利用した分子量の決定法、ならびにNMR等を利用した高分子の構造解析法について理解する。
11週 高分子の熱的性質の評価・解析 TG/DTAやDSCによる高分子材料の熱的性質の評価・解析法について理解する。
12週 高分子の粘弾性の評価・解析 高分子材料に特徴的にみられる性質である粘弾性の評価・解析法について知る。
13週 高分子の光学的性質の評価・解析 高分子材料の光学異方性について理解する。
14週 高分子の分子配向の評価 高分子材料における分子配向の評価法について理解する。
15週 (期末試験)
16週 総復習 これまでのまとめと復習。

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00