熱力学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 熱力学
科目番号 0017 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 牧野州秀・芹澤昭示「例題で学ぶ工業熱力学」森北出版
担当教員 鈴木 真ノ介

到達目標

1. 熱力学の基礎(基礎物理量・状態変化・サイクル)について説明・計算できる。
2. 熱力学の第1法則・第2法則について説明・計算できる。
3. 理想気体および蒸気について説明・計算ができる。
4. 熱機関について説明・計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学の基礎(基礎物理量・状態変化・サイクル)について十分に理解し、説明・計算できる。熱力学の基礎(基礎物理量・状態変化・サイクル)について理解できる。熱力学の基礎(基礎物理量・状態変化・サイクル)について理解できない。
評価項目2熱力学の第1法則・第2法則について十分に理解し、説明・計算できる。熱力学の第1法則・第2法則について説明・計算できる。熱力学の第1法則・第2法則について説明・計算ができない。
評価項目3理想気体および蒸気について十分に理解し、説明・計算できる。理想気体および蒸気について、説明・計算できる。理想気体および蒸気について説明・計算ができない。
評価項目4熱機関について十分に理解し、説明・計算ができる。熱機関について理解し、説明・計算ができる。熱機関について、説明・計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (D) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
熱力学第1法則および第2法則の重要性を理解し、理想気体・蒸気の性質および状態変化や熱機関の基礎について理解を深めることを目標とする。
授業の進め方・方法:
シラバスにある授業計画に従い講義を進める。必要に応じて教科書の該当箇所を参照すること。また、小テストおよび課題を実施するので、計画的に準備し、積極的に取り組むことが必要である。
注意点:
教科書の章末問題に自主的に取り組むこと。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、熱力学の基礎(基礎概念) 講義の進め方および評価方法について理解できる。熱力学で使用する物理量および単位を説明できる。
2週 熱力学の第1法則 1(内部エネルギー、第1法則、閉じた系、エンタルピー) 内部エネルギー、第1法則、閉じた系、エンタルピーについて説明できる。
3週 熱力学の第1法則 2(絶対・工業仕事、開いた系) 絶対・工業仕事、開いた系について説明・計算できる。
4週 熱力学の第1法則 3(可逆・不可逆サイクル、熱効率・動作係数) 可逆・不可逆サイクル、熱効率・動作係数について説明・計算できる。
5週 熱力学の第2法則 1(第2法則、エントロピー、比熱) 第2法則、エントロピー、比熱について説明できる。
6週 熱力学の第2法則 2(カルノーサイクル) カルノーサイクルについて説明・計算できる。
7週 熱力学の第2法則 3(逆カルノーサイクル、有効・無効エネルギー) 逆カルノーサイクル、有効・無効エネルギーについて説明・計算できる。
8週 前期中間試験 試験実施
2ndQ
9週 前期中間試験返却および解説 前期中間試験返却および解説
10週 理想気体 1(概要、ボイル-シャルルの法則、アボガドロの法則) 概要、ボイル-シャルルの法則、アボガドロの法則について説明・計算できる。
11週 理想気体 2(状態量、状態変化1) 状態量、状態変化1を説明・計算できる。
12週 理想気体 3(状態変化2) 状態変化2を説明・計算できる。
13週 理想気体 4(状態変化3) 状態変化3を説明・計算できる。
14週 蒸気 1(湿り空気) 湿り空気を説明・計算できる。
15週 総合演習 演習問題実施
16週
後期
3rdQ
1週 前期定期試験返却および解説 試験返却および解説
2週 蒸気 2(状態量) 蒸気の状態量について説明できる。
3週 蒸気 3(蒸気表、蒸気線図) 蒸気表、蒸気線図について理解し、状態量を蒸気表、蒸気線図から読み取ることができる。
4週 蒸気 4(状態変化1) 状態変化1について説明・計算できる。
5週 蒸気 5(状態変化2) 状態変化2について説明・計算できる。
6週 蒸気 6(状態変化3) 状態変化3について説明・計算できる。
7週 蒸気 7(状態変化4) 状態変化4について説明・計算できる。
8週 後期中間試験 試験実施
4thQ
9週 後期中間試験返却および解説 試験返却および解説
10週 熱機関 1(概要) 熱機関の概要について説明できる。
11週 熱機関 2(オットーサイクル) オットーサイクルについて説明・計算できる。
12週 熱機関 3(ディーゼルサイクル) ディーゼルサイクルについて説明・計算できる。
13週 熱機関 4(サバテサイクル) サバテサイクルについて説明・計算できる。
14週 熱機関 5(その他のサイクル) その他の熱機関サイクルについて説明できる。
15週 総合演習 演習問題実施
16週 後期定期試験返却および解説 試験返却および解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。4前1
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。4前2
熱力学の第一法則を説明できる。4前2
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4前2,前3
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。4前2
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。4前10
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。4前10,前11
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。4前10,前11
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4前11,前12
熱力学の第二法則を説明できる。4前5
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4前6
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4前6
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。4前4
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。4前4
サイクルをT-s線図で表現できる。4前6
熱の有効エネルギーを説明できる。4前7
水の等圧蒸発過程を説明できる。4後4
飽和蒸気、湿り蒸気、過熱蒸気の状態量を計算できる。4前14,後4,後5,後6,後7
蒸気の状態量を蒸気表および蒸気線図から読み取ることができる。4後2,後3

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100