化学Ⅱ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 化学Ⅱ
科目番号 0030 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 化学基礎(東京書籍),化学(東京書籍),フォローアップドリル(数研出版),セミナー化学(第一学習社),スクエア最新図説(第一学習社)
担当教員 上村 孝,森下 佳代子

到達目標

1.酸化還元反応およびその量的関係を説明でき,諸量を算出できること。
2.物質の状態と平衡について説明でき,諸量を算出できること。
3.化学反応と熱・光について説明でき,諸量を算出できること。
4.代表的な無機化合物の工業的製法と代表的な気体の性質および実験室的製法について説明できること。
5.金属イオンの系統分離について説明できること。
6.有機化合物の分類やについて説明でき,代表的な化合物についてIUPACの命名法に基づき,構造とら名前を互いに変換できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1酸化還元反応およびその量的関係について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる。酸化還元反応およびその量的関係について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる。酸化還元反応およびその量的関係について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない。
評価項目2気体・液体の性質について明確に説明でき,諸量を互いに正確に計算できる。気体・液体の性質について説明でき,諸量を互いに計算できる。気体・液体の性質について明確に説明できず,諸量を互いに正確に計算できない。
評価項目3化学反応と熱・光について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる。化学反応と熱・光について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる。化学反応と熱・光について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない。
評価項目4代表的な無機化合物の工業的製法と代表的な気体の性質や実験室的製法について明確に説明できる。代表的な無機化合物の工業的製法と代表的な気体の性質や実験室的製法について説明できる。代表的な無機化合物の工業的製法と代表的な気体の性質や実験室的製法について明確に説明できない。
評価項目5金属イオンの系統分離について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる。金属イオンの系統分離について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる。金属イオンの系統分離について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない。
評価項目6有機化合物の分類について明確に説明でき,代表的な化合物について,IUPACの命名法に基づき,構造から名前,名前から構造の変換が正確にできる。有機化合物の分類について説明でき,代表的な化合物について,IUPACの命名法に基づき,構造から名前,名前から構造の変換ができる。有機化合物の分類について明確に説明できず,代表的な化合物について,IUPACの命名法に基づき,構造から名前,名前から構造の変換が正確にできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
理論化学のうち,酸化還元反応,気体の状態方程式,熱化学方程式について講義および演習を通して学習するともに,無機化学の基礎,有機化学の基礎について学ぶ。
授業の進め方・方法:
・授業は予習を前提とします。教科書を読んでわからなかったところをマークして,授業に臨んでください。
・授業は講義と演習を中心とし,時々課題を課す他,小テストを実施します。
・専用のノートとファイルを用意し,「学習の記録(=ポートフォリオ)」を残してください。(提出あり)
注意点:
・原則として,中間試験,定期試験未受験者は再試験を認めないものとします。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,中和反応と塩の生成 中和反応と塩の生成について説明できる。
2週 酸化と還元 酸化と還元の原理を説明できる。
3週 酸化剤と還元剤,酸化還元滴定 酸化剤・還元剤の反応を半反応式で書ける。
酸化還元反応の量的関係を理解し,諸量を算出できる。
4週 金属の酸化還元反応
金属のイオン化傾向を理解し,金属の反応性について説明できる。
5週 電池 電池の原理と実用電池の種類について説明できる。
6週 電気分解 電気分解の原理を理解し,電気分解のファラデーの法則を利用して,諸量を算出できる。
7週 前期中間試験 到達度目標1を満足できる。
8週 前期中間試験解説,物質の三態 状態変化と分子間力について説明できる。
2ndQ
9週 気体・液体間の状態変化 気体・液体間の状態変化について説明できる。
10週 気体(ボイル・シャルルの法則,気体の状態方程式) ボイルの法則,シャルルの法則,気体の状態方程式について説明でき,演習問題が解ける。
11週 気体(混合気体の圧力,理想気体と実在気体) 混合気体の圧力,理想気体と実在気体について説明でき,演習問題が解ける。
12週 溶解(溶解のしくみ,固体の溶解) 溶解のしくみについて説明できる。
13週 溶解(固体の溶解,気体の溶解) 固体の溶解および気体の溶解に関する演習問題が解ける。
14週 希薄溶液の性質 希薄溶液の性質について説明でき,演習問題が解ける。
15週 前期定期試験解説,反応熱と熱化学方程式 化学反応および状態変化にともなう熱の出入りについて説明できる。
16週
後期
3rdQ
1週 反応熱と熱化学方程式の復習
ヘスの法則①
熱化学方程式が書ける。
ヘスの法則を説明できる。
2週 ヘスの法則② ヘスの法則を応用して,諸量を算出できる。
3週 水素と希ガス
ハロゲンとその化合物①
水素と希ガスの性質について説明できる。
ハロゲンの特徴について説明できる。
4週 ハロゲンとその化合物② ハロゲンの化合物の特徴について説明できる。
5週 酸素
硫黄とその化合物
酸素の実験室的製法について説明できる。
硫化水素,二酸化硫黄,硫酸について製法や性質を説明できる。
6週 窒素とその化合物 アンモニア,一酸化窒素,二酸化窒素,硝酸の製法や性質を説明できる。
7週 炭素とその化合物 一酸化炭素,二酸化炭素の製法や性質を説明できる。
8週 後期中間試験 到達度目標3および4を満足できる。
4thQ
9週 金属イオンの分離・確認① 主な金属イオンと陰イオンの反応について説明できる。
10週 金属イオンの分離・確認② 主な金属イオンと陰イオンの反応についてまとめることができる。
11週 金属イオンの系統分離 金属イオンの系統分離に関する問題が解ける。
12週 有機化合物の特徴 有機化合物の特徴について説明できる。
13週 有機化合物の構造式の決定 元素分析と分子量から組成式や分子式を決定できる。
14週 飽和炭化水素 飽和炭化水素の特徴について説明できる。
15週 不飽和炭化水素 不飽和炭化水素の特徴について説明できる。
16週 後期定期試験 到達度目標5および6を満足できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3前8
水の状態変化が説明できる。3前8
物質の三態とその状態変化を説明できる。3前8
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3前10
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3前10
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3前1
酸化還元反応について説明できる。3前2,前3
イオン化傾向について説明できる。3前4
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3前4
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3前5
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3前5
一次電池の種類を説明できる。3前5
二次電池の種類を説明できる。3前5
電気分解反応を説明できる。3前6
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3前6
ファラデーの法則による計算ができる。3前6

評価割合

試験小テスト課題合計
総合評価割合801010100
基礎的能力80 1010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000