機械設計製図Ⅱ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 機械設計製図Ⅱ
科目番号 0033 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義・演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機械製図,林洋次監修(実教出版),3次元CAD完全マスター図解Solid Works実習,岸佐年監修 栗山弘・伊達政秀共著,森北出版
担当教員 那須 裕規

到達目標

1.手巻ウインチを例題に,設計及び製図の基礎を理解できる.
2.軸の強度設計および剛性設計の基礎を理解できる.
3.各部品の設計で必要な機械要素の知識を習得し,説明できる.
4.設計理論に基づいた設計図を描くことができる.
5.3次元CADを用いてモデリングとアセンブリーの基礎ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1手巻ウインチの役割、構造、設計手順を理解し、明確に説明することができる.手巻ウインチの役割、構造、設計手順を理解し、説明することができる.手巻ウインチの役割、構造、設計手順を理解し、説明することができない.
評価項目2各部品の設計で必要な機械要素の知識を習得し、軸や歯車等の強度計算の基礎を理解し、明確に説明することができる.各部品の設計で必要な機械要素の知識を習得し、軸や歯車等の強度計算の基礎を理解し、説明することができる.各部品の設計で必要な機械要素の知識を習得できず、軸や歯車等の強度計算の基礎を理解できず、説明することができない.
評価項目33次元CADを用いてモデリングとアセンブリーを正確に行うことができる.3次元CADを用いてモデリングとアセンブリーを行うことができる.3次元CADを用いてモデリングとアセンブリーを行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

JABEE (B) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1.手巻ウインチを題材に、機械設計の全体の流れから、各部機械要素の寸法や強度計算の仕方を学ぶ.
2.3DCADの基本操作を理解し、適切なモデリングからアセンブリーの操作方法を習得する.
3.講義は教科書と配布資料を用いながら行なう.
授業の進め方・方法:
1. 授業方法は講義を中心とする.
2. 5回に分けて課題を与え、レポートを提出する.
注意点:
・機械設計では,JISで規定されている規格表から材料の機械的性質や規格寸法などを参照し部品の選定を行うため,規格表の見方を覚えて下さい.
・機械設計法で使用する教科書を本講義の授業の内容に合わせて適宜参照して下さい.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料力学の復習(1) 許容応力と安全率、はりの曲げについて理解する
2週 材料力学の復習(2) はりの曲げモーメント、曲げ応力を計算できるようにする
3週 材料力学の復習(3) 軸のねじりについて理解する
4週 手巻ウインチ設計(1)
概要説明(設計の流れ)
手巻ウインチ設計の全体の流れや構造を理解する
5週 手巻ウインチ設計(1) ワイヤロープ、巻胴について構造や設計方法を理解する
6週 手巻ウインチ設計(2) 巻胴の構造や設計方法を理解する
7週 手巻ウインチ設計(3) 歯車の強度計算を理解し、計算できるようにする
8週 手巻ウインチ設計(4) 原軸・中間軸の強度計算を理解し、計算できるようにする
2ndQ
9週 手巻ウインチ設計(5) 巻胴軸の構造と強度計算を理解し、計算できるようにする
10週 手巻ウインチ設計(6) 軸受,ハンドルの強度計算を理解し、計算できるようにする
11週 手巻ウインチ設計(7) ブレーキの仕組みを理解したうえで強度計算ができるようにする
12週 手巻ウインチ設計(8) つめ車,控えボルト,フレームの設計ができるようにする
13週 手巻ウインチ設計(9)
(重量計算)
主要部品である巻胴と巻胴軸歯車の重量計算ができるようにする
14週 手巻ウインチ設計(10)
(レポート整理) 
これまでチャックされたレポートを再確認する
15週 手巻ウインチ設計(11)
(レポート整理) 
これまでチャックされたレポートを再確認する
16週
後期
3rdQ
1週 CAD基本操作と2D作図演習
(スケッチ,拘束,押出し,回転)
CADの基本操作を理解し、2Dで作図ができるようにする
2週 作図演習(スイープ,パターン,ロフト,アセンブリ) 3Dの基本操作を理解し、3Dでモデリングができるようにする
3週 作図課題(すべり軸受) 課題に対して3Dでモデリングできるようにする
4週 作図課題(豆ジャッキ) 課題に対して3Dでモデリングとアセンブリーができるようにする
5週 作図課題(ベルト車) 課題に対して3Dでモデリングとアセンブリーができるようにする
6週 手巻ウインチ部品作図課題(1) 手巻ウインチ部品を3Dでモデリングできるようにする
7週 手巻ウインチ部品作図課題(2) 手巻ウインチ部品を3Dでモデリングできるようにする
8週 手巻ウインチ部品作図課題(3) 手巻ウインチ部品を3Dでモデリングできるようにする
4thQ
9週 手巻ウインチ部品作図課題(4) 手巻ウインチ部品を3Dでモデリングできるようにする
10週 手巻ウインチ部品作図課題(5) 手巻ウインチ部品を3Dでモデリングできるようにする
11週 手巻ウインチ部品作図課題(6) 手巻ウインチ部品を3Dでモデリングできるようにする
12週 手巻ウインチ部品作図課題(7) 手巻ウインチ部品を3Dでモデリングできるようにする
13週 手巻ウインチ部品の組立(1) モデリングした手巻ウインチ部品をアセンブリーにできるようにする
14週 手巻ウインチ部品の組立(2) モデリングした手巻ウインチ部品をアセンブリーにできるようにする
15週 手巻ウインチ部品の組立(3)
(干渉チェック)
アセンブリーとした手巻ウインチの干渉チェックや動作確認をできるようにする
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図図面の役割と種類を適用できる。4
製図用具を正しく使うことができる。4
線の種類と用途を説明できる。4
物体の投影図を正確にかくことができる。4
製作図の書き方を理解し、製作図を作成することができる。4
公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4
部品のスケッチ図を書くことができる。4
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4
ボルト・ナット、軸継手、軸受、歯車などの機械要素の図面を作成できる。4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4
機械設計標準規格の意義を説明できる。4
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4
標準規格を機械設計に適用できる。4
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4
歯車列の速度伝達比を計算できる。4
リンク装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
代表的なリンク装置の、変位、速度、加速度を求めることができる。4
カム装置の機構を理解し、その運動を説明できる。4
主な基礎曲線のカム線図を求めることができる。4
力学ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00000100100
基礎的能力0000000
専門的能力00000100100
分野横断的能力0000000