1.不減衰一自由度線形振動系(自由振動,強制振動)の振動問題について,運動方程式を導出し解くことができ,それらの運動の様子を説明することができる。
2.減衰一自由度線形振動系(自由振動,強制振動)の振動問題について,運動方程式を導出し解くことができ,それらの運動の様子を説明することができる。
3.ラプラス変換を用いて上記の振動問題を解くことができる。
概要:
自動車や航空機などの輸送機械をはじめとするあらゆる機械に所望の運動をさせるとき,副産物として機械各部に必ず振動が生じる.大きな振動や定常的な振動を受ける部分では,その部品が破壊してしまう場合もあり得るので,そのような振動は極力回避するように機械を設計しなければならない.機械力学は主に機械の振動を解析する学問である.
授業では,簡単な機械の振動問題を一自由度の粘弾性モデルに定式化でき,かつ,そのモデルを用いて機械の振動挙動を解析できる(解く)ことを目標にする.
また,ラプラス変換を用いて振動問題を解くことも目標にする.
授業の進め方・方法:
授業は講義を中心に行う.
授業内容に応じて演習問題を課題として出し,解答の提出を求める.
注意点:
すでに学習した,物理,工業力学Ⅰ・Ⅱ,機械数学,微分積分,応用数学など,力学や数学に関係する科目の内容を復習しておくこと.特に,振動と常微分方程式に関する項目は復習しておくと,授業を理解しやすい.
教科書は,5年の機械力学Ⅱでも使用するので,各自保管しておくこと.
授業の進捗や学生の理解度によって,実施週が前後する可能性がある.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
機械力学とは,自由度と運動方程式 |
機械力学とはどのような科目であるかを理解できる. 自由度と運動方程式の導出方法を理解できる.
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2週 |
力学モデルと構成要素 |
力学モデルを描き,そこにはたらく力などを図示することができる.
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3週 |
不減衰系の自由振動(1) |
一自由度振動系の運動方程式の解を三角関数で仮定して解くことができる.
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4週 |
不減衰系の自由振動(2) |
一自由度振動系の運動方程式の解を指数関数で仮定して解くことができる.
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5週 |
減衰系の自由振動 |
一自由度振動系の減衰系の解を導き,分類することができる.
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6週 |
調和外力による強制振動(不減衰系) |
調和外力を理解し,不減衰一自由度振動系の運動方程式を解くことができる.
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7週 |
調和外力による強制振動(減衰系) |
調和外力を理解し,減衰一自由度振動系の運動方程式を解くことができる.
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8週 |
後期中間試験 |
これまでに学習した内容を理解し,振動問題を解くことができる.
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4thQ |
9週 |
後期中間試験の返却と解説 |
試験で間違えた箇所を理解し,再度解くことができる.
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10週 |
力伝達率,調和変位による強制振動(不減衰系) |
力伝達率を理解することができる. 調和変位を理解し,一自由度振動系の運動方程式を解くことができる.
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11週 |
調和変位による強制振動(減衰系),一般の外力による振動 |
調和変位を理解し,一自由度振動系の運動方程式を解くことができる. 一般的な外力による振動を理解することができる.
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12週 |
ラプラス変換の基礎 |
ラプラス変換について理解することができる.
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13週 |
ラプラス変換による一自由度自由振動系の解析(1) |
ラプラス変換により,不減衰一自由度自由振動系の解を導出することができる.
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14週 |
ラプラス変換による一自由度自由振動系の解析(2) |
ラプラス変換により,減衰一自由度自由振動系の解を導出することができる.
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15週 |
ラプラス変換による一自由度強制振動系の解析 |
ラプラス変換により,不減衰一自由度強制振動系の解を導出することができる.
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16週 |
後期定期試験 |
これまでに学習した内容を理解し,振動問題を解くことができる.
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 4 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 4 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 4 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 4 | |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 4 | |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 4 | |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 4 | |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 4 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 4 | |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 4 | |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 4 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 4 | |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 4 | |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 4 | |
振動の種類および調和振動を説明できる。 | 4 | |
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | |
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | |
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | |
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 4 | |
計測制御 | 国際単位系の構成を理解し、SI単位およびSI接頭語を説明できる。 | 3 | |
基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換を求めることができる。 | 4 | |
ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式を解くことができる。 | 4 | |
伝達関数を説明できる。 | 2 | |