物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理Ⅰ
科目番号 0015 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子創造工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 柴田洋一他「初歩から学ぶ基礎物理学 力学Ⅰ」大日本図書、柴田洋一他「力学Ⅰ 問題集」大日本図書、「リードα 物理・物理基礎」数研出版、「フォトサイエンス物理図録」数研出版
担当教員 平野 進一

到達目標

1.速度、加速度、変位の関係について基本的な問題の計算ができる
2.力の基本的な性質やニュートンの運動の法則を用いた基礎的な問題を解くことができる
3.力学的エネルギーを用いた基礎的な問題を解くことができる
4.剛体に関する基礎的な問題を解くことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1速度、加速度、変位の関係について基礎的な問題の計算ができ、それらについて適切に説明ができる。速度、加速度、変位の関係について基礎的な問題の計算ができる。速度、加速度、変位の関係について基礎的な問題の計算ができない。
評価項目2力の基本的な性質やニュートンの運動の法則を用いた基礎的な問題が解け、それらについて適切に説明ができる。力の基本的な性質やニュートンの運動の法則を用いた基礎的な問題を解くことができる。力の基本的な性質やニュートンの運動の法則を用いた基礎的な問題を解くことができる。
評価項目3力学的エネルギーを用いた基礎的な問題が解くことができ、それについて適切に説明ができる。力学的エネルギーを用いた基礎的な問題を解くことができる。力学的エネルギーを用いた基礎的な問題を解くことができない。
評価項目4剛体に関する基礎的な問題を解くことができ、それについて適切に説明ができる。剛体に関する基礎的な問題を解くことができる。剛体に関する基礎的な問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理Iでは下記の事項について学習する;
(1) 速度、加速度、変位の基礎的な知識
(2) 物体(質点)に力がはたらくときの運動
(3) 力学におけるエネルギーの基礎事項
(4) 剛体の運動についての基礎事項
授業の進め方・方法:
講義、演習、実験を組み合わせて授業を進める。
ほぼ毎回確認テストを行うため、前回の授業の復習しましょう。学習のリズム作りや理解度の向上に繋がります。
注意点:
・前期中間試験、前期期末試験(前期定期試験)、後期中間試験、後期期末試験(後期定期試験)の4回の試験(70%)と課題提出物(30%)により評価を行う。
・自宅での自学自習、特に復習をすることをお勧めます。授業ノートや教科書を読み内容を理解できたら、授業で示す宿題や類題を使って理解度を確認してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、準備 質点の運動を特徴づける物理量とその単位について理解する。
2週 座標と位置、速度 位置、速度の意味を理解し、計算できるようになる。
3週 加速度と等加速度直線運動の公式 加速度の意味を理解し、グラフから等加速度直線運動での位置と速度の公式を導けるようにする。
4週 等加速度直線運動の計算、3つ目の公式 公式を用いて、等加速度直線運動の問題を解けるようになる。速度の2乗の公式を導出できるようになる。
5週 等加速度直線運動とグラフ グラフから情報を読み取り、等加速度直線運動の諸量を計算できるようにする。
6週 重力による等加速度運動 自由落下、鉛直投げ下ろし、鉛直投げ上げの計算ができるようにする。
7週 実験の重要性 物理学における実験の種類、誤差、有効数字の重要性について理解する。
8週 前期中間試験 前期中間までの学習した範囲の理解度が十分かテストする。
2ndQ
9週 2次元での座標と運動 1次元と2次元の運動の違い、相対運動について理解する。
10週 放物線運動 水平投射、斜方投射での物体の運動を理解し、計算ができるようになる。
11週 力の定義、合力、力のつり合い 物体に働く力の性質を理解する。合力を用いた力のつり合いが計算できるようになる。
12週 作用反作用、様々な力その1(重力、垂直抗力) 作用反作用の法則、重力、垂直抗力について理解する。
13週 様々な力その2(弾性力、摩擦力) 弾性力、摩擦力を理解し、計算できるようになる。
14週 様々な力その3(斜面での運動、連結されたバネ) 応用問題を解けるようになる。
15週 運動の3法則 運動の3法則について理解する。
16週 前期定期試験 前期までの学習した範囲の理解度が十分かテストする。
後期
3rdQ
1週 運動方程式の使い方 運動方程式の意味を理解し、使えるようになる。
2週 合力と運動方程式、2物体の運動方程式 合力と運動方程式の関係、複数物体があるときの運動方程式を用いた計算を理解する。
3週 ひもで繋がれた物体、摩擦力と運動方程式 運動方程式を用いた様々な系の計算をできるようにする。
4週 空気抵抗、慣性力 力が一定でない運動の例として空気抵抗による運動、相対的な力である慣性力を理解する。
5週 仕事の定義 仕事の定義を理解し、計算できるようになる。
6週 運動エネルギーと位置エネルギー 運動エネルギー、重力の位置エネルギーを理解し、計算できるようになる。
7週 運動方程式まとめ 運動方程式の知識のまとめを行う。
8週 後期中間試験
後期中間までの学習した範囲の理解度が十分かテストする。
4thQ
9週 吹き矢の実験 吹き矢の実験で仕事が運動エネルギーに変わることを肌で体感する。
10週 力学的エネルギーの保存 力学的エネルギー保存則を理解し、計算できるようになる。
11週 非保存力とエネルギー損失 保存力、非保存力の違いを理解し、エネルギー損失を計算できるようになる。
12週 力のモーメント、モーメントのつり合い 質点と剛体の違いを理解する。力のモーメントを計算できるようになる。それを用いて力のモーメントのつり合いから諸量を計算できるようになる。
13週 重心、剛体のつり合い 重心が計算できるようになる。剛体が静止する条件から諸量を計算できるようになる。
14週 剛体の運動、転倒条件 剛体が運動する場合、特に転倒条件について理解する。
15週 水圧、浮力 流体の例である水の圧力と浮力を理解し、計算ができるようになる。
16週 後期定期試験 後期までの学習した範囲の理解度が十分かテストする。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。2前2
平均の速度、平均の加速度に関する計算ができる。2前2
直線及び平面運動において、速度をベクトルとして捉え、速度の合成・分解及び相対速度に関する計算ができる。2前9
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の変位、時間、速度に関する計算ができる。2前3,前4,前5
自由落下及び鉛直投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。2前6
水平投射及び斜方投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。2前10
物体に作用する力を図示できる。2前11
力の合成と分解ができる。2前11
質点にはたらく力のつりあいに関する計算ができる。2前11
重力、弾性力、抗力、張力の概念を理解し、それぞれの力に関する計算ができる。2前12,前13,前14
圧力、浮力について説明できる。2後15
運動の三法則について説明できる。2前15
運動方程式を用いて、物体に生じる加速度や物体にはたらく力などを求めることができる。2後1,後2,後3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。2前13
最大摩擦力に関する計算ができる。2前13
動摩擦力に関する計算ができる。2前13
仕事と仕事率に関する計算ができる。2後5
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。2後6
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。2後6
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。2後10
力学的エネルギー保存の法則について説明でき、その法則を用いて、物体の速度や変位などを求めることができる。2後10
力のモーメントに関する計算ができる。2後12,後13
剛体のつり合いに関する計算ができる。2後13
重心に関する計算ができる。2後13

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオ合計
総合評価割合7030000100
基礎的能力7030000100
専門的能力000000
分野横断的能力000000