電気回路I

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気回路I
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子創造工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 柴田 尚志「電気回路Ⅰ」コロナ社
担当教員 今成 一雄,サムアン ラホック

到達目標

1.正弦波交流の性質が説明でき、交流をベクトル図で表せる。
2.複素数と記号法による交流回路の基本的な計算と交流回路の諸定理を用いた計算ができる。
3.交流回路の周波数特性と相互誘導回路が説明でき、これに関する基本的な回路計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1正弦波交流の性質を明確に説明でき、交流をベクトル図で表すことができ、これに関する演習問題を正確に解くことができる。正弦波交流の性質を説明でき、交流をベクトル図で表すことができ、これに関する演習問題を解くことができる。正弦波交流の性質を説明できず、交流をベクトル図で表すことができず、これに関する演習問題を解くことができない。
評価項目2複素数と記号法による交流回路の基本的な計算が正確にでき、交流回路の諸定理に関する演習問題を正確に解くことができる。複素数と記号法による交流回路の基本的な計算ができ、交流回路の諸定理に関する演習問題を解くことができる。複素数と記号法による交流回路の基本的な計算ができず、交流回路の諸定理に関する演習問題を解くことができない。
評価項目3交流回路の周波数特性と相互誘導回路が明確に説明でき、これに関する基本的な回路計算が正確にできる。交流回路の周波数特性と相互誘導回路が説明でき、これに関する基本的な回路計算ができる。交流回路の周波数特性と相互誘導回路が説明できず、これに関する基本的な回路計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
交流回路の基礎について、正弦波交流の取り扱いからベクトルおよび複素数を用いた回路網方程式の計算、交流回路の周波数特性と相互誘導回路を学ぶ。

授業の進め方・方法:
1.授業方法は講義と演習を組み合わせて行う。
2.授業内容に応じて演習問題を課題として出し、回答の提出を求める。
注意点:
学生へのメッセージ
電気電子技術者として必要な電気回路の内、交流回路の基礎を学ぶ。今後学ぶ専門科目の基礎となるため、しっかりと理解して欲しい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.正弦波交流の最大値と実効値 正弦波交流の最大値と実効値を説明し、計算できる。
2週 2.基本回路素子における正弦波交流電圧と電流の関係 基本回路素子における正弦波交流電圧と電流の関係が説明できる。
3週 3.瞬時値を用いる交流回路の計算 正弦波交流の特徴を説明し、瞬時値を用いた交流回路計算ができる。
4週 4.インピーダンスとアドミタンスと直並列回路 交流回路のインピーダンスとアドミタンスを説明し、直並列回路の計算ができる。
5週 5.フェーザを用いる計算 正弦波交流のフェーザを用いた計算ができる。
6週 6.複素数を用いる計算(1) 複素数を用いた回路計算の方法が理解できる。
7週 7.複素数を用いる計算(2) 複素数を用いた回路計算ができる。
8週 8.中間試験 これまでの範囲の理解を確認できる。
2ndQ
9週 9.交流回路の電力(1) 交流回路の電力を説明できる。
10週 10.交流回路の電力(2) 交流回路の電力を説明し、計算できる。
11週 11.合成インピーダンスと合成アドミタンス、分圧と分流、回路計算例 交流回路の合成インピーダンスと合成アドミタンスなどを説明でき、回路計算ができる。
12週 12.電位と電位差・電圧源と電流源 正弦波交流の電圧・電位差が説明でき、電圧源と電流源の計算ができる。
13週 13.キルヒホッフの法則 交流回路でのキルヒホッフの法則が説明でき、回路計算ができる。
14週 14.重ね合わせの理、テブナンの定理、その他の定理 重ね合わせの理などの定理が説明でき、回路計算ができる。
15週 15.交流ブリッジ 交流ブリッジの計算ができる。
16週 定期試験の解説とこれまでのまとめ これまでの範囲を理解できる。
後期
3rdQ
1週 16.節点電位法(1) 節点電位法での回路網方程式が立てられる。
2週 17.節点電位法(2) 節点電位法での回路網方程式が立てられる。
3週 18.基本回路の周波数特性と直列共振回路(1) 交流回路の周波数特性と直列共振回路が説明でき、計算できる。
4週 19.基本回路の周波数特性と直列共振回路(2) 交流回路の周波数特性と直列共振回路が説明でき、計算できる。
5週 20.フェーザ軌跡(1) フェーザ軌跡が説明でき、描くことができる。
6週 21.フェーザ軌跡(2) フェーザ軌跡が説明でき、描くことができる。
7週 22.フェーザ軌跡(3) フェーザ軌跡が説明でき、描くことができる。
8週 23.中間試験 これまでの範囲の理解を確認できる。
4thQ
9週 24.相互誘導現象と相互誘導回路 相互誘導現象を理解でき、相互誘導回路が計算できる。
10週 25.回路計算と相互誘導回路の等価回路 相互誘導回路の等価回路が説明でき、計算できる。
11週 26.変圧器と相互誘導回路 変圧器が説明でき、計算できる。
12週 27.三相電源と負荷 三相電源と負荷について説明できる。
13週 28.Δ形電源とY形電源との等価変換 Δ形電源とY形電源との等価変換を計算できる。
14週 29.Y形電源とΔ形電源との等価変換 Y形電源とΔ形電源との等価変換を計算できる。
15週 30.V結合回路と三相交流の電力 V結合回路と三相交流の電力が説明でき、計算できる。
16週 定期試験の解説とこれまでのまとめ これまでの範囲を理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。2
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。2
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。2
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。2
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。2
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。2
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。2前1
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。2前2
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。2前3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。2前4
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。2前5
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。2前7
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。2前12
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。2後4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。2前13
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。2前6
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。2後1
理想変成器を説明できる。2後2
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。2前7
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。2後5
網目電流法を用いて回路の計算ができる。2後4
節点電位法を用いて回路の計算ができる。2後4
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。2後7
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。2
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。2
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000