光波工学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 光波工学
科目番号 0034 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子創造工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 土田 英一

到達目標

1.レーザの発振原理を説明でき、発振器の構成条件を説明できる。
2.伝搬する光波の位相は時間的、空間的に変化することを説明できる。
3.フラウンホーファ回折とフレネル回折の違いを説明できる。
4.光強度と電界の関係が述べられる。
5.光波伝搬の境界条件が述べられる。
6.誘電率テンソル、複屈折の概念を述べられる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1レーザの発振原理、および発振器の構成条件を明確に説明できる。レーザの発振原理を説明でき、発振器の構成条件を説明できる。レーザの発振原理を説明できず、発振器の構成条件も説明できない。
評価項目2伝搬する光波の位相は時間的、空間的に変化することを明確に説明できる。伝搬する光波の位相は時間的、空間的に変化することを説明できる。伝搬する光波の位相は時間的、空間的に変化することを説明できない。
評価項目3フラウンホーファ回折とフレネル回折の違いを明確に説明できる。 フラウンホーファ回折とフレネル回折の違いを説明できる。 フラウンホーファ回折とフレネル回折の違いを説明できない。
評価項目4光強度と電界の関係を明確に述べられる。光強度と電界の関係が述べられる。光強度と電界の関係を述べることができない。
評価項目5伝搬途中で媒質が変わるときの光波伝搬の境界条件を明確に述べられる。 伝搬途中で媒質が変わるときの光波伝搬の境界条件を述べられる。伝搬途中で媒質が変わるときの光波伝搬の境界条件が述べられない。
評価項目6誘電率テンソル、複屈折の概念を正確に述べられる。誘電率テンソル、複屈折の概念を述べられる。誘電率テンソル、複屈折の概念を述べられない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
レーザの原理、ならびにレーザと光学結晶との相互作用、おもに屈折率の扱い方について参考資料を用いて講義する。
授業の進め方・方法:
学修単位科目として以下に記載する授業内容を講義するほか授業内容に対する自学自習として課題を課す。
注意点:
学生へのメッセージ
1. 波長と位相を操作する近現代のレーザ技術に注目してください。
2.試験は時間を90分とし、配布資料、ノート、参考書、電卓の持ち込みは可とします。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 レーザの基礎(1):電磁波の性質 マクスウェルの電磁方程式をレーザの特質のもとで解ける。
2週 レーザの基礎(2):粒子の性質 励起、緩和のエネルギー理論を理解する。
3週 レーザの発振条件と発振器構成要領 レーザの発振条件とこれを満たす発振器の構成要領を理解する。
4週 時間フーリエ変換と空間フーリエ変換 時間フーリエ変換と空間フーリエ変換を理解する。
5週 回折する光波(等方性均一媒質中の光波) 光回折は2次波源発生として理解する。
6週 フラウンホーファ回折とフレネル回折 遠視野回折と近視野回折の違いを理解する。
7週 平面波の反射と屈折の一般則 スネルの反射、屈折則を理解する。
8週 中間試験 これまでの学習内容を理解する。
2ndQ
9週 中間試験の解説、金属内の光波 試験問題を理解する。レーザと金属の相互作用を理解する。
10週 結晶内の光波(異方性媒質中の光波)
―誘電率テンソルとは―
レーザと光学結晶との相互作用を理解する。
11週 異方性媒質中の平面波の取り扱い方
  ―屈折率楕円体―
光学結晶中では屈折率が楕円体状に分布することを理解する。
12週 結晶内の光波
―複屈折、1軸結晶、2軸結晶―
屈折率楕円体で観測される特別な場面を理解する。
13週 導波路光学
  ―モードチャート―
導波路中を光波が伝搬する際にできるモードを理解する。
14週 フォトニクス結晶 光波を閉じ込める技術について理解する。
15週 非線形光学の将来性 非線形光学の応用について理解する。
16週 定期試験 これまでの学習内容を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
電磁気電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。4
電子工学エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
計測SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合60000040100
基礎的能力0000000
専門的能力60000040100
分野横断的能力0000000