到達目標
1.ダイオード接続を理解し,基本的な設計に応用できる。
2.トランジスタ接続を理解し,基本的な設計に応用できる。
3.オペアンプ回路を理解し,基本的な設計に応用できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | ダイオード接続の特徴が明確に説明でき、基本的回路を理解しながら設計できる。 | ダイオード接続の特徴が説明でき、基本的回路が設計できる。 | ダイオード接続の特徴が説明できない。基本的回路が設計できない。 |
評価項目2 | トランジスタ接続の特徴が明確に説明でき、基本的回路を理解しながら設計できる。 | トランジスタ接続の特徴が説明でき、基本的回路が設計できる。 | トランジスタ接続の特徴が説明できない。基本的回路が設計できない。 |
評価項目3 | オペアンプ接続の特徴が明確に説明でき、基本的回路を理解しながら設計できる。 | オペアンプ接続の特徴が説明でき、基本的回路が設計できる。 | オペアンプ接続の特徴が説明できない。基本的回路が設計できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
電子回路の設計ができるための基本を身につける。具体的にはダイオード,トランジスタ,オペアンプの基本回路を学び,設計へ応用可能な理解をする。
授業の進め方・方法:
1.授業方法は講義と演習を組み合わせて行う。
2.授業内容に応じて演習問題を課題として出し、回答の提出を求める。
注意点:
(講義の概要)自分で考えることを重視します。この授業ではちょっとした知識を学んで,素子を組み合わせて回路設計を自力で行なえる,発展的能力を養います。そのため,自力で問題解決することが評価されます。授業内容は理解度を見ながら入れ替えたり増減したりします。シラバス通りには進みません。これは,皆さんの理解と能力に対応して,授業内容を組み立て,組み直しているためです。社会で活躍できる基礎的設計力を養います。
(授業の前提)指定された自分の教科書を用意している前提で講義します。学習者は60点狙いではなく,100点狙いの意識の高い人を想定します。
(評価)最終評価は試験の素点のみから行います。レポートや出席状況は,評価点に加味しません。
(報告書の提出)レポート課題の提出や,宿題の実施が要求されます。これらは受講者の力をつけるためであり,力をつけた学生は試験でよい点を取ります。たまに,レポートの提出で点数を加味してくださいと言われますが,それは順番が違います。なお,再試験,再評価等は授業への参加が前提なので,レポートの提出状況や出席状況が良ければ実施可能です。
(教科書の扱い)指定教科書は自分専用のものを用意してください。講師の判断で,自分の教科書を試験持ち込み許可することがあります。その時は,自分の教科書であることを示すために,指示に従った記名をしていただきます。用意する教科書のバージョンが適切である必要があります。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
素子と接続,動作点,隠れている部分,図面の引き方 |
線型素子,動作点と組み合わせの技術を学ぶ。
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2週 |
ダイオードの接続1(クリップとクランプなど) |
ダイオードと抵抗,コンデンサーとの組み合わせによる波形成形を学ぶ。
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3週 |
ダイオードの接続2(LEDとツェナーダイオードなど) |
特殊なダイオードの使い方と設計法の基礎を学ぶ。
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4週 |
ダイオードの接続3(整流回路など) |
半波整流,全波整流,ブリッジ整流,2倍電圧回路,コッククロフトウォルトンの回路などを学び,設計を理解する。
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5週 |
ダイオードの接続4(論理回路と最大値検出ほか) |
最大値,最小値選択回路,検出回路,それらの論理演算への応用を学ぶ。
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6週 |
トランジスタの接続1(エミッタ接地とバイアスなど) |
エミッタ接地,自己バイアス,カスコード接続,エミッタフォロワなどを学び,設計を理解する。
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7週 |
トランジスタの接続2(カレントミラーと定電圧回路) |
カレントミラー,定電圧回路と電流源,電圧源の構成を学ぶ。
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8週 |
トランジスタの接続3(ダーリントンとプッシュプル) |
ダーリントン接続,3段ダーリントン接続,プッシュプルなどの,高増幅率の組み立て方,高電力増幅の仕組みを学ぶ。
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4thQ |
9週 |
トランジスタの接続4(パラレルと駆動回路ほか) |
パラレル接続,シリーズ接続,外部回路駆動などを学ぶ。
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10週 |
オペアンプ1(ネガティブフィードバックと非反転増幅) |
ネガティブフィードバックの理解と,その応用としてのオペアンプ非反転増幅器を学ぶ。
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11週 |
オペアンプ2(反転増幅,フォロア,加算器,減算器) |
反転増幅器,反転加算器,減算器,ボルテージフォロア,積分回路などの設計を学ぶ。
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12週 |
オペアンプ3(差動増幅器,計装増幅器,CMRR) |
差動アンプ,差動信号伝送の意義,計装アンプ,CMRRなどを学ぶ。
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13週 |
オペアンプ4(理想増幅器と実際のオペアンプ) |
理想的なオペアンプに対して,実際のオペアンプで考慮すべき点を学ぶ。
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14週 |
応用1(オペアンプの内部回路の解析) |
バーポーラトランジスタ回路設計のお手本と言われるμA741内部回路を解析して,部品の組み合わせを学ぶ。。
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15週 |
応用2(論理回路,DTL,TTLの内部回路) |
論理回路部品,特にTTLの内部回路を解析して,部品の組み合わせと機能を学ぶ。。
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16週 |
期末試験 |
(評価)
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子回路 | ダイオードの特徴を説明できる。 | 3 | 後3 |
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。 | 2 | |
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。 | 2 | |
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。 | 2 | |
演算増幅器の特性を説明できる。 | 4 | |
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 100 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 70 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |