熱力学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 熱力学
科目番号 0066 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子創造工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 小出昭一郎著「波・光・熱 物理学[分冊版]」裳華房(1997)
担当教員 渡邉 達男

到達目標

1.温度とそれに関連する概念を説明でき、これに関する演習問題を解くことができる。
2.熱力学第1、第2法則および関連する概念を説明でき、これに関する演習問題を解くことができる。
3.エントロピーと熱理学関数に関連する概念を説明でき、これに関する演習問題を解くことができる。
4.気体の分子運動論の初歩的概念を説明でき、これに関する演習問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1温度とそれに関連する概念を明確に説明でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。温度とそれに関連する概念を説明でき、これに関する演習問題を解くことができる。温度とそれに関連する概念を説明できず、これに関する演習問題を解くことができない。
評価項目2熱力学第1、第2法則および関連する概念を明確に説明でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。熱力学第1、第2法則および関連する概念を説明でき、これに関する演習問題を解くことができる。熱力学第1、第2法則および関連する概念を説明できず、これに関する演習問題を解くことができない。
評価項目3エントロピーと熱理学関数に関連する概念を明確に説明でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。エントロピーと熱理学関数に関連する概念を説明でき、これに関する演習問題を解くことができる。エントロピーと熱理学関数に関連する概念を説明できず、これに関する演習問題を解くことができない。
評価項目4気体の分子運動論の初歩的概念を明確に説明でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。気体の分子運動論の初歩的概念を説明でき、これに関する演習問題を解くことができる。気体の分子運動論の初歩的概念を説明できず、これに関する演習問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
熱力学は物理学の一分野であるが、工学上、応用上重要な科目である。我々の普段使っているエネルギーはほとんどすべて熱が介在している。この講義では、熱力学の基礎、熱サイクル、熱力学的関数、気体の分子運動論など、熱力学に不可欠な内容を教授する。
教科書、プリントを用いる。
授業の進め方・方法:
1.授業は講義形式で行う。必要に応じて演習を行う。
2.授業内容に関するまとめ及び演習問題を課題として出す。
3.授業内で積極的に演習問題に回答した学生には+α
注意点:
熱力学は抽象的で分かりづらいが、簡単なことから始め、徐々にレベルを上げていくつもりである。自主的に学んで欲しい。また最終回には、熱力学からさらに発展して現代物理学の概説をする予定である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、温度とは 温度に関して平易な理解をする
2週 熱平衡、温度目盛、状態方程式 熱平衡状態、温度目盛、状態方程式に関して理解する。ボイル、シャルルの法則を理解する。気体の状態量の計算を理解する。
3週 熱力学第1法則、内部エネルギー 熱力学第1法則、内部エネルギーに関して理解する
4週 熱容量と比熱、理想気体の断熱変化、仕事 熱容量と比熱、断熱変化、仕事の関係を理解する。熱容量と比熱の式を理解する。
5週 第2種永久機関、カルノーサイクル 第2種永久機関、カルノーサイクルについて理解する
6週 熱力学第2法則、可逆・不可逆変化 熱力学の第2法則、可逆、不可逆変化を理解する。
7週 熱機関の効率、熱力学的温度 熱機関の効率、熱力学的温度を理解する。
8週 中間試験 これまでの範囲を理解する。エ
2ndQ
9週 中間試験解説 試験問題を理解する。
10週 エントロピー、エントロビー増大の原理 エントロピー、エントロビー増大の原理を理解する。
11週 不可逆過程とエントロピー、第3法則 不可逆過程とエントロピー、第3法則を理解する。
12週 熱力学関数、自由エネルギー、エンタルピー 熱力学関数、自由エネルギー、エンタルピーを理解する。
13週 分子運動と熱力学、気体分子運動論 分子運動と熱力学、気体分子運動論を理解する。
14週 マクスウエル分布則、固体内分子運動 マクスウエル分布則、固体内分子運動を理解する。
15週 熱力学〜量子・統計力学へ、 熱力学から現代物理学の入り口を理解する。
16週 定期試験 これまでの範囲を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。4
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。4
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。4
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。4
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。4
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。4
気体の内部エネルギーについて説明できる。4
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。4
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。4
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。4
熱機関の熱効率に関する計算ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力300000030
専門的能力3000003060
分野横断的能力100000010