応用物理

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 応用物理
科目番号 0067 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子創造工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 初歩から学ぶ基礎物理学 力学Ⅱ 柴田洋一他 大日本図書、初歩から学ぶ基礎物理学 熱・波動 柴田洋一他 大日本図書
担当教員 加藤 清考

到達目標

1.微分積分を用いて質点の力学に関する基本的な問題を解くことができる。
2.剛体の力学に関する基本的な問題を解くことができる。
3.波動に関する性質・原理を用いて、波動現象の基本的な問題を解くことができる。音や光が波動の性質を持つことを理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微分積分を用いて質点の力学に関する基本的な問題を正確に 解くことができる。微分積分を用いて質点の力学に関する基本的な問題を解くことができる。微分積分を用いて質点の力学に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目2剛体の力学に関する基本的な問題を正確に解くことができる。剛体の力学に関する基本的な問題を解くことができる。剛体の力学に関する基本的な問題を解くことができない。
評価項目3波動に関する性質・原理を用いて、波動現象の基本的な問題を正確に解くことができる。音や光が波動の性質を持つことを正確に理解する。波動に関する性質・原理を用いて、波動現象の基本的な問題を解くことができる。音や光が波動の性質を持つことを理解する。波動に関する性質・原理を用いて、波動現象の基本的な問題を解くことができない。音や光が波動の性質を持つことを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
微分積分を用いた質点・剛体の力学、および波動現象について学ぶ。
授業の進め方・方法:
1.授業方法は講義と演習を組み合わせて行う。
2.理解度を確認のため、演習問題を課題として出し、レポートの提出を求める。
注意点:
自宅での自主学習を必ず行うこと。帰宅後、授業ノートと教科書を読み内容を理解した上で、授業で扱った演習問題、プリント等配布物、問題集の問題を解くこと。理解できない項目については、試験直前にまとめて質問するのではなく、その都度質問すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 1,2年の力学の復習① この講義で必要となる内容の復習①
2週 位置・速度・加速度と微積分-直線上の運動- 直線上の物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。
3週 位置・速度・加速度と微積分-平面・空間内の運動- 平面・空間内の物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。
4週 運動方程式とその解法① 運動方程式を微分方程式としてとらえることができる。速度に比例する抵抗が働く場合の運動方程式等基本的問題を解くことができる。
5週 運動方程式とその解法② 定数係数の2階線消え微分方程式の一般解を求めることができる。
6週 運動方程式とその解法③ 調和振動・減衰振動に関する運動方程式を解くことができる。
7週 演習 編入試験過去問を含む、これまでの範囲に関する演習
8週 中間試験 これまでの内容を理解する
2ndQ
9週 答案返却と説明、中間アンケート記入 これまでの内容を理解する
10週 1,2年の力学の復習② この講義で必要となる内容の復習②
11週 仕事の計算法 線積分を使って、力がした仕事の具体的計算ができる
12週 力学的エネルギー保存則 運動方程式を積分することにより、エネルギーと仕事の関係を導ける
13週 保存力と位置エネルギー 保存力と位置エネルギーを微分・積分を用いて相互に計算することができる。
14週 質点系の力学① 質点系の重心に対する運動方程式を立てることができる
15週 演習 編入試験過去問を含む、これまでの範囲に関する演習
16週 定期試験 これまでの内容を理解する
後期
3rdQ
1週 質点系の力学②-角運動量と力のモーメント- 質点系の回転に対する運動方程式を立てることができる。
2週 剛体の力学-回転軸の周りの運動- 回転軸の周りの剛体の回転に関する問題を解くことができる
3週 慣性モーメント① 一様な棒・円板等簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる
4週 慣性モーメント② 平行軸の定理、平板の定理を用いた慣性モーメントの計算ができる
5週 剛体の力学-平面内での運動①- 平面内での剛体の運動に関する基本的問題を解くことができる
6週 剛体の力学-平面内での運動②- 平面内での剛体の振動に関する基本的問題を解くことができる
7週 中間試験 これまでの内容を理解する
8週 答案返却と説明 これまでの内容を理解する
4thQ
9週 波の要素、波の基本式、縦波と横波 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。横波と縦波の違いについて説明できる。
10週 重ね合わせの原理、定常波と反射波の位相、平面波の干渉 波の重ね合わせの原理について説明できる。2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。
11週 ホイヘンスの原理、反射・屈折の法則、ドップラー効果 ホイヘンスの原理について説明できる。波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。
12週 正弦波の数学的表現 正弦波の数学的表現を理解する
13週 音波① 定常波の知識を弦の固有振動、気柱の共鳴に応用できる
14週 音波② 一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。
15週 光波 光の反射角、屈折角に関する計算ができる。
16週 定期試験 これまでの内容を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3前1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3前1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3前1
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3前1,前3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3前2,前3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3前1
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前1
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3前1
物体に作用する力を図示することができる。3前4
力の合成と分解をすることができる。3前4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3前4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3前6
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3前4
慣性の法則について説明できる。3前4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3前4
運動方程式を用いた計算ができる。3前4
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3前4,前5,前6
運動の法則について説明できる。3前4
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3前4
最大摩擦力に関する計算ができる。3前4
動摩擦力に関する計算ができる。3前4
仕事と仕事率に関する計算ができる。3前10,前11
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3前10,前12
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前10,前12
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前10,前12
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前10,前12
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3前10,前14
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3前10,前14
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3前10,前14
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3前6
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3前6
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3前3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3前10
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3前10,前12
力のモーメントを求めることができる。3後1
角運動量を求めることができる。3後1
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3後1
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前14
重心に関する計算ができる。3前14
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3後3,後4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3後2,後5,後6
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3後9
横波と縦波の違いについて説明できる。3後9
波の重ね合わせの原理について説明できる。3後10
波の独立性について説明できる。3後10
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3後10
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3後10
ホイヘンスの原理について説明できる。3後11
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3後11
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3後13
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3後13
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3後14
自然光と偏光の違いについて説明できる。3後15
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3後15
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3後15
物理実験物理実験波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000