電気回路Ⅲ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気回路Ⅲ
科目番号 0110 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子創造工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 遠藤勲、鈴木靖:電気回路Ⅱ、コロナ社(1999)
担当教員 渡邉 達男

到達目標

1.非正弦周期波を説明でき、フーリエ級数を用いて、非正弦交流回路を説明、解析でき、これに関する演習問題を解くことができる。
2.非周期波を説明でき、フーリエ解析を用いて、線形回路の応答を説明、解析ができ、これに関する演習問題を解くことができる。
3.過渡現象の概念を説明でき, 古典的方法で直流および交流回路の過渡現象を説明、解析ができ、これに関する演習問題を解くことができる。
4.ラプラス変換、変換回路法を用いて直流および交流回路の過渡現象を説明、解析ができ、これに関する演習問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1非正弦周期波を明確に説明でき、フーリエ級数を用いて、直流および交流回路の複雑かつ応用的な非正弦交流回路を説明、解析でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。非正弦周期波を説明でき、フーリエ級数を用いて、直流および交流回路の標準的な非正弦交流回路を説明、解析でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。非正弦周期波を説明できず、フーリエ級数を用いて、直流および交流回路の標準的な非正弦交流回路を説明、解析できず、これに関する演習問題を解くことができない。
評価項目2非周期波を明確に説明でき、フーリエ解析を用いて、複雑かつ応用的な線形回路の応答を説明、解析でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。非周期波を説明でき、フーリエ解析を用いて、標準的な線形回路の応答を説明、解析でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。非周期波を説明できず、フーリエ解析を用いて、標準的な線形回路の応答を説明、解析できず、これに関する演習問題を正確に解くことができない。
評価項目3過渡現象の概念を明確に説明でき, 古典的方法で、直流および交流回路の複雑かつ応用的な過渡現象を説明、解析でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。過渡現象の概念を説明でき, 古典的方法で、直流および交流回路の標準的な過渡現象を説明、解析でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。過渡現象の概念を説明できず, 古典的方法で、直流および交流回路の標準的な過渡現象を説明、解析できず、これに関する演習問題を正確に解くことができない。
評価項目4ラプラス変換、変換回路法を用いて、直流および交流回路の複雑かつ応用的な過渡現象を説明、解析でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。ラプラス変換、変換回路法を用いて、直流および交流回路の標準的な過渡現象を説明、解析でき、これに関する演習問題を正確に解くことができる。ラプラス変換、変換回路法を用いて、直流および交流回路の標準的な過渡現象を説明、解析できず、これに関する演習問題を正確に解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (A) 説明 閉じる
JABEE (C) 説明 閉じる
JABEE (d-1) 説明 閉じる
JABEE (g) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気回路の応用として、非正弦周期波(ひずみ波交流)および非周期波を印加した時の、回路解析の基礎を学ぶ。フーリエ級数、フーリエ解析を用いて、周波数領域での解析を行う。
実際の回路を扱うのに重要な、過渡現象を学ぶ。概念、古典的解法、ラプラス変換を用いた解法を学ぶ。電気回路の記号法に対応する、変換回路法による解析を学ぶ。
授業の進め方・方法:
1.主に教科書を用いて、黒板による講義形式で行う(コロナ禍のためパワーポイントで行う場合もある)。
2.教科書で足りない部分は適宜プリントを配布し補う。
3.演習を適時行う。
4.教科書は3年生で用いた電気回路Ⅱの教科書で、まだ説明していない部分を説明する。
5.変換回路法の教科書で詳しく書かれたものは、現在日本で出版されていないので、プリントを用いて講義を行う。
6.適宜演習問題を宿題として出題し、レポートを提出してもらう。
7.毎回自学自習した内容をレポートとして提出してもらう。
注意点:
前半はフーリエ級数、フーリエ解析を用いた、非正弦波、非周期波の応答を学ぶ。フーリエ級数、フーリエ解析は多くの積分を解く必要があるので注意。
後半の過渡現象は、電気回路を一通り学んだ学生に対して、現実の回路で起こる現象の解析方法を説明する。
授業だけではなく、自学自習も十分に行う必要がある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、基本的電気回路の復習 本講義全体像を理解する。電気回路の復習
2週 フーリエ級数1、フーリエ級数展開 フーリエ級数展開を理解し説明できる、フーリエ級数展開を計算できる。
3週 フーリエ級数2、特殊波形のフーリエ級数展開 特殊波形のフーリエ級数展開を理解し説明できる。特殊波形のフーリエ級数展開が計算できる。
4週 非正弦周期波との実効値、ひずみ律、電力 非正弦周期波の実効値、ひずみ律、回路に印加した時の電力を理解し説明できる。標準的演習問題を解くことができる。
5週 非周期波とスペクトル、フーリエ変換 非周期波とスペクトル、フーリエ変換の概念を理解し説明できる。それらを計算できる。標準的演習問題を解くことができる。
6週 インパルス関数、特殊な波形のフーリエ変換 インパルス関数、特殊な波形のフーリエ変換の概念を理解し説明できる。標準的演習問題を解くことができる。
7週 線形回路の応答、試験説明。 線形回路の応答の概念を理解し説明できる。標準的演習問題を解くことができる。
8週 中間試験 これまでの範囲を理解する。
4thQ
9週 中間試験解説 試験問題を理解する
10週 過渡現象とは、古典的方法、微分方程式の解法、初期条件、演習 過渡現象の概念を理解し説明できる。解法の種類、微分方程式の解法、初期条件の概念を理解し、説明できる。
11週 直流回路の過渡現象、RL、RC回路、演習 古典的方法により、直流RL回路、直流RC回路の過渡現象を理解し、説明できる、標準的演習問題を解くことができる。
12週 交流回路の過渡現象、RL、RC回路、演習 古典的方法により、交流RL回路、交流RC回路の過渡現象を理解し、説明できる、標準的演習問題を解くことができる。
13週 ラプラス変換を用いた解法、演習 ラプラス変換を用いた、過渡現象の解法を説明できる。ラプラス変換法の標準的な解法を説明できる。標準的演習問題を解くことができる。
14週 変換回路法を用いた解法1、演習 変換回路法による過渡現象の解法を説明できる。標準的問題の変換回路法による解法を説明できる。標準的演習問題を解くことができる。
15週 変換回路法を用いた解法2、定期試験説明 変換回路法を用いた、複雑な回路の過渡現象の演習問題を解くことができる。定期試験の説明。
16週 定期試験 これまでの範囲を理解する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力100000010
専門的能力6000003090
分野横断的能力0000000