電子物性工学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子物性工学
科目番号 0116 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子創造工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 斉藤 博 ほか「入門 固体物性 基礎からデバイスまで」(共立出版)
担当教員 山田 靖幸

到達目標

1. 各種材料の結晶構造とその解析法を説明できる.
2. 各種材料の電気的・光学的性質等の基本原理を説明できる.
3. 各種デバイスの動作原理や作製法を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1各種材料の結晶構造とその解析法について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる.各種材料の結晶構造とその解析法について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる.各種材料の結晶構造とその解析法について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない.
評価項目2各種材料の電気的・光学的性質等の基本原理について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる.各種材料の電気的・光学的性質等の基本原理について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる.各種材料の電気的・光学的性質等の基本原理について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない.
評価項目3各種デバイスの動作原理や作製法について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる.各種デバイスの動作原理や作製法について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる.各種デバイスの動作原理や作製法について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各種材料の結晶構造や電気的・光学的性質,それらの各種分析法を学ぶほか,各種デバイスの動作原理および作製方法について学ぶ.講義はスライド資料等による教授と専用プリントにより行う.
(参考書:古川 静二郎 ほか「電子デバイス工学 第2版」(森北出版),岸野正剛「今日から使える量子力学」(講談社),中井泉ほか「粉末X線解析の実際」(朝倉書店)等)
授業の進め方・方法:
1.授業方法は講義と演習を組み合わせて行う.
2.この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として,レポートまたは小テストを課す.
注意点:
・定期試験後の再試験実施対象者については,試験返却時に別途申し伝える.
・学生からの質問を大いに歓迎する.電子メールも可.
・2/3以上の自学自習レポート提出または小テスト受験を必須とする(自学自習テーマは配布プリントに記載).

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 序論 元素を理解する
2週 結晶構造(1) ブラベー格子や実際の結晶構造を理解する
3週 結晶構造(2) X線回折による結晶構造解析を理解する
4週 水素原子モデル(1) シュレーディンガー方程式の球座標表示を理解する
5週 水素原子モデル(2) 水素原子モデルにおけるシュレーディンガー方程式の解を理解する
6週 格子振動とフォノン(1) 格子振動を理解する
7週 格子振動とフォノン(2) 調和振動子のシュレーディンガー方程式を理解する
8週 後期中間試験 中間試験問題を理解する
4thQ
9週 表面分析・表面観察 表面観察,表面分析を理解する
10週 熱的性質と熱電発電(1) 格子比熱と電子比熱を理解する
11週 熱的性質と熱電発電(2) 熱電発電を理解する
12週 光学的性質と各種光デバイス(1) 物質の光学的性質,光デバイスを理解する
13週 光学的性質と各種光デバイス(2) 太陽電池を理解する
14週 超伝導現象と超伝導デバイス(1) 超伝導現象を理解する
15週 超伝導現象と超伝導デバイス(2) 各種超伝導材料,超伝導デバイスを理解する
16週 後期定期試験 これまでの範囲を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4

評価割合

試験事前・事後学習合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000