電力工学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電力工学
科目番号 0142 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気電子創造工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 江間・甲斐著:「電力工学(改訂版)」(コロナ社)
担当教員 李 暁楊

到達目標

1.近年のエネルギー事情および電源構成について説明できる。従来型発電の原理、種類等について説明できる。新エネルギー発電の基礎事項および評価方法について説明できる。
2.送電方式、変電設備の基礎事項について説明できる。
3.架空、地中送電線路について説明できる。送電線路の等価回路計算や電力系統の安定度について説明できる。
4.短絡、過電圧、障害が系統に与える影響について説明できる。 直流送電および配電系統について説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1近年のエネルギー事情および電源構成について説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる.近年のエネルギー事情および電源構成について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる.近年のエネルギー事情および電源構成について説明できず,これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目2発電の原理、種類・変電原理及び所要設備等について説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる.発電の原理、種類・変電原理及び所要設等について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる.発電の原理、種類・変電原理及び所要設等について説明できず,これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目3架空、地中送電線路について説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる.架空、地中送電線路について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる.架空、地中送電線路について説明できず,これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目4送電線路の等価回路計算や電力系統の安定度、短絡、過電圧、障害等について説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる.送電線路の等価回路計算や電力系統の安定度、短絡、過電圧、障害等について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる.送電線路の等価回路計算や電力系統の安定度、短絡、過電圧、障害等について説明できず,これに関する演習問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
水力・火力・原子力といった従来型発電や新エネルギー発電の原理や基礎事項および変電工学について学ぶ。また,エネルギー情勢,電源構成といった電力システムと環境問題についても学ぶ。
送配電系統の構成・原理及び所要設備等について学ぶ。また,送電系統の安定度・故障計算等についても学ぶ。
講義はスライド資料による教授とレジュメにより行う。
授業の進め方・方法:
この科目は学習単位科目のため、事前事後学習としてレポートを実施する。
1. 授業方法は講義を中心とする。授業中に演習問題を解かせることがある。
2. 演習問題を課題として出し、解答の提出を求めることがある。
注意点:
学年末試験後の再試験実施対象者については,試験返却時に別途申し伝える。
授業内の演習や課題では電気主任技術者(電験)の問題を解くため、よく考えて受講すること。
参考書を以下に示す:
 道上勉著:「発電・変電(改訂版)(電気学会)
 箕田充志 他著:「よくわかる発変電工学」(電気書院)
 田辺茂 著:「よくわかる送配電工学」(電気書院)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
電力系統と送電配電技術:発電・変電・送電・配電
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
電力系統の構成を理解する
発電方式・送電方式・送電電圧等を理解する
2週 火力発電
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
熱力学・水蒸気の特性・エネルギー変換・発電設備及び環境対策を理解する
熱力学に関する演習問題を解けるようにする
3週 原子力発電
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
原子力の原理・構造・種類・安全性を理解する
4週 水力発電
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
水力学・水車・水力発電用設備を理解する
水力学に関する演習問題を解けるようにする
5週 再生可能エネルギー
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
太陽光発電・風力発電・地熱発電・バイオマス発電・燃料電池・蓄電池なとそれぞれの発電手法を理解する
太陽光発電・風力発電・蓄電池に関する演習問題を解けるようにする
6週 送電方式
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
送電方式・送電電圧を理解する
7週 架空送電線路
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
架空送電用設備を理解する
電線たるみに関する演習問題を解けるようにする
8週 中間試験 これまでの範囲を理解する
2ndQ
9週 中間試験の解説
架空送電線路と雷などの気象対策
地中送電線路
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
間違えた問題を理解する
送電線路に発生する雷害・風害・雪害を理解する
碍子(がいし)に発生する塩害・塵害(じんがい)を理解する
電力ケーブルのしくみを理解する
電力ケーブルの電気的特性に関する演習問題を解けるようにする
10週 架空送電線路の線路定数
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
送電線路の線路定数を理解する
線路定数に関する演習問題を解けるようにする
11週 送電線路の等価回路・電力円線図と安定度
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
送電線路の等価回路・電力円線図・系統安定度等を理解する
等価回路・単位法で送電線路に関する演習問題を解けるようにする
12週 異常電圧・避雷器・誘導障害
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
過電圧の発生・抑制及び絶縁協調について理解する
電力系統による障害の発生について理解する
13週 故障計算と中性点接地方式
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
電力系統の諸故障及び各接地方式の優劣点を理解する
多種類の故障計算に関する演習問題を解けるようにする
14週 電力系統の電圧,無効電力,周波数制御
変電所と保護継電器
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
系統中の無効電力のバランスと系統電圧の連動性を理解する
系統中の有効電力のバランスと系統周波数の連動性を理解する
変電系統を構成する各機器の機能・仕組み等を理解する
15週 配電方式
事前課題 授業内容に該当する内容を、教科書で精読する。
事後課題 講義後に指示された内容について、A4で1枚以内にまとめること。
配電系統の構成などについて理解する
16週 定期試験
テスト返却、解説
これまでの範囲を理解する
間違えた問題を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000