固体化学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 固体化学
科目番号 0013 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 渥美 太郎

到達目標

1. X線回折の原理,および結晶構造について説明することができ,これに関する演習問題を解くことができる.
2. 固体の表面過程,および電気的性質について説明することができ,これに関する演習問題を解くことができる.
3. 固体の誘電性,磁気的,光学的性質について説明することができ,これに関する演習問題を解くことができる.
4. 高温材料や新素材に用いられるセラミックスについて説明することができ,これに関する演習問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1X線回折の原理,および結晶構造について説明することができ,これに関する演習問題を80%以上解くことができる.X線回折の原理,および結晶構造について説明することができ,これに関する演習問題を60%以上解くことができる.X線回折の原理,および結晶構造について説明することができない.これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目2固体の表面過程,および電気的性質について説明することができ,これに関する演習問題を80%以上解くことができる.固体の表面過程,および電気的性質について説明することができ,これに関する演習問題を60%以上解くことができる.固体の表面過程,および電気的性質について説明することができない.これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目3固体の誘電性,磁気的,光学的性質について説明することができ,これに関する演習問題を80%以上解くことができる.固体の誘電性,磁気的,光学的性質について説明することができ,これに関する演習問題を60%以上解くことができる.固体の誘電性,磁気的,光学的性質について説明することができない.これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目4高温材料や新素材に用いられるセラミックスについて説明することができ,これに関する演習問題を80%以上解くことができる.高温材料や新素材に用いられるセラミックスについて説明することができ,これに関する演習問題を60%以上解くことができる.高温材料や新素材に用いられるセラミックスについて説明することができない.これに関する演習問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
無機固体の分析方法,物性に関して学ぶ.
電子材料,光触媒,固体酸化物型燃料電池の原理を学ぶ.
授業の進め方・方法:
毎回授業内容に関するプリントを配布する.
注意点:
参考書
S.E.Dann著 田中勝久訳 「固体化学の基礎」、化学同人(2003)
バーロー「物理化学(下)」東京化学同人(1999)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.はじめに
授業の概要
授業の概要について理解する.
2週 2.結晶構造(1) 格子,結晶系,ブラベー格子について理解する
3週 3.結晶構造(2) いくつかの基本的な結晶構造について理解する.
4週 4.X線構造解析 X線回折装置の原理について理解する.ブラッグの式について理解する.
5週 5.格子欠陥と不定比性 欠陥の種類,欠陥平衡の表記法について理解する.
6週 6.固体材料の合成方法 代表的なセラミックス合成方法について,それらの特徴を理解する.
7週 7.固体の反応 固体-気体,固体-液体,固体-固体反応について理解する.
8週 8.固体表面の吸着(1) 化学吸着,物理吸着について理解する.
2ndQ
9週 9.固体表面の吸着(2) 吸着等温式についた理解する.
10週 10.電気物性と磁気物性 固体の電気的性質と磁気的性質について理解する.
11週 11.不定比性と電気的性質 不定比性と電気伝導度との関係,およびその測定法について理解する.
12週 12.セラミック電子材料 絶縁体材料やサーミスタなどの半導体材料の原理について理解する.
13週 13.光触媒(1) 光触媒の原理について理解する.
14週 14.光触媒(2) 光触媒の原理について理解する.
15週 15.固体酸化物型燃料電池 固体酸化物型燃料電池の原理,および用いられる固体材料について理解する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。3前3
セラミックス(ガラス、半導体等)、金属材料、炭素材料、半導体材料、複合材料等から、生活及び産業を支えるいくつかの重要な無機材料の用途・製法・構造等について理解している。3前12,前13,前14,前15
現代を支える代表的な新素材を例に、その機能と合成方法、材料開発による環境や生命(医療)等、現代社会への波及効果について説明できる。2前12,前13,前14,前15
単結晶化、焼結、薄膜化、微粒子化、多孔質化などのいくつかについて代表的な材料合成法を理解している。3前6
物理化学表面の触媒活性を理解して、代表的な触媒反応を説明できる。3前13
ネルンストの式を用いて、起電力、自由エネルギー、平衡定数の関係が説明できる。3前15
電池反応と電気分解を理解し、実用例を説明できる。3前15
基礎生物原核生物と真核生物の違いについて説明できる。3後1
核、ミトコンドリア、葉緑体、細胞膜、細胞壁、液胞の構造と働きについて説明できる。3後1
葉緑体とミトコンドリアの進化の説について説明できる。3後1
分化について説明できる。3後1,後2,後5,後6,後9,後10
ゲノムと遺伝子の関係について説明できる。3後5,後6,後7,後9,後10
情報伝達物質とその受容体の働きを説明できる。3後3,後4,後7,後9
免疫系による生体防御のしくみを説明できる。3後7
生物工学遺伝子組換え技術の原理について理解している。3後11,後12,後13,後14
バイオテクノロジーの応用例(遺伝子組換え作物、医薬品、遺伝子治療など)について説明できる。3後11,後12,後15
バイオテクノロジーが従来の技術に対して優れている点について説明できる。3後11,後12,後14,後15
遺伝子組み換え技術のリスクと安全策について説明できる。3後11,後12,後14,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000