有機化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 有機化学Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 1
教科書/教材 Brownほか著,村上正浩監訳「ブラウン有機化学 上」(東京化学同人)
担当教員 西井 圭

到達目標

1. 有機化合物を官能基ごとに分類し,それぞれの特長を示すことができる.
2. 種々の有機化合物の代表的な反応機構,合成法を示せることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機化合物を官能基ごとに分類し,それぞれの特長を正確に説明できる有機化合物を官能基ごとに分類し,それぞれの特長を説明できる有機化合物を官能基ごとに分類し,それぞれの特長を説明できない
評価項目2種々の有機化合物の代表的な反応機構,合成法を正確に説明できる種々の有機化合物の代表的な反応機構,合成法を説明できる種々の有機化合物の代表的な反応機構,合成法を説明できない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・反応がなぜ起こるかを教科書の説明を読み,理解する習慣を身に付けてください.
授業の進め方・方法:
達成目標1-2:中間試験・定期試験における成績と課題提出(小テストを含む)の解答内容により総合的に評価し60%以上の成績で達成とする.
注意点:
原則として次の2項目の加重平均により評価する.1.各試験:90% 2.小テストおよび課題:10%

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスを用いたガイダンス,共有結合 共有結合について理解する
2週 分子の形,原子の電子配置 分子の形,原子の電子配置について理解する
3週 ルイス点構造,電気陰性度と化学結合 ルイス点構造,電気陰性度と化学結合に説明できる
4週 オクテット則,官能基 オクテット則,官能基について理解する
5週 s軌道・ p軌道の形,共鳴 s軌道・ p軌道の形,共鳴について理解する
6週 アルカンとシクロアルカン アルカンとシクロアルカンについて理解する
7週 アルカンの反応,シクロアルカンのシス-トランス異性 アルカンの反応,シクロアルカンのシス-トランス異性について理解する
8週 【前期中間試験】 中間試験までの内容の理解度を確認する
2ndQ
9週 立体異性,キラリティー,キラル中心の表記(R/S表示法) 立体異性,キラリティー,キラル中心の表記(R/S表示法)に説明できる
10週 エナンチオマー,ジアステレオマー エナンチオマー,ジアステレオマーについて理解する
11週 光学活性,ラセミ体 光学活性,ラセミ体について理解する
12週 酸と塩基,アレニウスの酸と塩基 酸と塩基,アレニウスの酸と塩基について理解する
13週 ブレンステッド-ローリーの酸と塩基 ブレンステッド-ローリーの酸と塩基について理解する
14週 ルイスの酸と塩基,酸塩基反応 ルイスの酸と塩基,酸塩基反応について理解する
15週 アルケンの構造,シス-トランス異性 アルケンの構造,シス-トランス異性について理解する
16週
後期
3rdQ
1週 アルケンの立体配置表示法 アルケンの立体配置表示法について理解する
2週 シクロアルケンの構造,シス-トランス異性 シクロアルケンの構造,シス-トランス異性に説明できる
3週 ジエン,トリエン,ポリエン,テルペン系炭化水素 ジエン,トリエン,ポリエン,テルペン系炭化水素について理解する
4週 アルケンの反応概要,反応中間体 アルケンの反応概要,反応中間体について理解する
5週 アルケンの水素付加,水和 アルケンのハロゲン化について理解するアルケンの水素付加,水和について理解する
6週 アルケンのハロゲン化 アルケンのハロゲン化について理解する
7週 アルケンのヒドロホウ素化-酸化,還元 アルケンのヒドロホウ素化-酸化,還元について理解する
8週 【後期中間試験】 後期中間試験までの内容の理解度を確認する
4thQ
9週 アルキンの構造 アルキンの構造について理解する
10週 アルキンの反応概要,反応中間体 アルキンの反応概要,反応中間体について理解する
11週 アルケンからアルキンの合成 アルケンからアルキンの合成について理解する
12週 アルキンの水素付加,水和 アルキンの水素付加,水和について理解する
13週 アルキンのハロゲン化 アルキンのハロゲン化について理解する
14週 アルキンのヒドロホウ素化-酸化,還元 アルキンのヒドロホウ素化-酸化,還元に説明できる
15週 有機金属化学の基礎の基礎 有機金属化学の基礎の基礎について理解する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。3前4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。3
σ結合とπ結合について説明できる。3前3
混成軌道を用い物質の形を説明できる。3前1,前3
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。3
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。3前1
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。3前4
共鳴構造について説明できる。3
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。3
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。3
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。3
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。3
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。3
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。3前5
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。3
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。3
高分子化合物がどのようなものか説明できる。3
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。3
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。3
高分子の熱的性質を説明できる。3
重合反応について説明できる。3
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。3
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。3
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。3
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。3
反応機構に基づき、生成物が予測できる。3
無機化学電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。3
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。3
イオン結合と共有結合について説明できる。3
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。3
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力0000000
専門的能力90100000100
分野横断的能力0000000