有機化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 有機化学Ⅰ
科目番号 0019 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 David R. Klein 著,岩澤 伸治監訳「クライン有機化学 上」(東京化学同人)
担当教員 西井 圭

到達目標

1. 有機化合物を官能基ごとに分類し,それぞれの特長を示すことができる.
2. 種々の有機化合物の代表的な反応機構,合成法を示せることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1有機化合物を官能基ごとに分類し,それぞれの特長を正確に説明できる有機化合物を官能基ごとに分類し,それぞれの特長を説明できる有機化合物を官能基ごとに分類し,それぞれの特長を説明できない
評価項目2種々の有機化合物の代表的な反応機構,合成法を正確に説明できる種々の有機化合物の代表的な反応機構,合成法を説明できる種々の有機化合物の代表的な反応機構,合成法を説明できない
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・反応がなぜ起こるかを教科書の説明を読み,理解する習慣を身に付けてください.

授業の進め方・方法:
達成目標1-2:中間試験・定期試験における成績と課題提出(レポートおよび小テストを含む)の解答内容により総合的に評価し60%以上の成績で達成とする.
注意点:
・原則として次の2項目の加重平均により評価する.1.各試験(中間および定期試験を含めて5回行いその平均点を採用する):90% 2.小テストあるいは課題:10%
・中間試験・定期試験における成績が60点未満の場合,再試験を行うこともある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 一般化学の概説:電子、結合、分子の性質
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
原子の電子構造について理解する
2週 一般化学の概説:電子、結合、分子の性質
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
結合のルイスモデルについて理解する
3週 分子の表記法 1
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
さまざまな表記法で分子を表すことについて理解する
4週 分子の表記法 2
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
線結合構造式,共鳴構造式について理解する
5週 酸と塩基 1
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
プロトン移動の反応機構ついて理解する
6週 酸と塩基 2
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
ルイス酸,ルイス塩基について理解する
7週 アルカンとシクロアルカン
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
アルカン,シクロアルカンの構造,性質について理解する
8週 【後期中間試験】 後期中間試験までの内容の理解度を確認する
4thQ
9週 立体異性 1
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
シス,トランス立体異性,立体配置,キラルについて理解する
10週 立体異性 2
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
鏡像異性体,立体配座について理解する
11週 化学反応性と反応機構
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
電子の出発点,到達点,動きで反応機構について理解する
12週 置換反応 1
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
求核置換反応について理解する
13週 置換反応 2
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
SN1反応およびSN2反応機構の基礎について理解する
14週 構造と脱離反応 1
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
脱離反応について理解する
15週 構造と脱離反応 2
予習:教科書の該当部分を理解する。
復習:教科書章末問題あるいは類似問題を解く。
E1反応およびE2反応機構の基礎について理解する
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。2前4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。2
σ結合とπ結合について説明できる。4前3
混成軌道を用い物質の形を説明できる。4前1,前3
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。2
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。2前1
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4前4
共鳴構造について説明できる。2
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。2
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。2
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。2
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。2
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。2
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。2前5
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。2
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。2
高分子化合物がどのようなものか説明できる。2
代表的な高分子化合物の種類と、その性質について説明できる。2
高分子の分子量、一次構造から高次構造、および構造から発現する性質を説明できる。2
高分子の熱的性質を説明できる。2
重合反応について説明できる。2
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。2
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の反応を説明できる。2
ラジカル重合・カチオン重合・アニオン重合の特徴を説明できる。2
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。2
反応機構に基づき、生成物が予測できる。2
無機化学電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。2
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。2
イオン結合と共有結合について説明できる。2
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。4
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。2
配位結合の形成について説明できる。4
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。4
錯体の命名法の基本を説明できる。4
配位数と構造について説明できる。4
代表的な錯体の性質(色、磁性等)を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90100000100
基礎的能力0000000
専門的能力90100000100
分野横断的能力0000000