無機化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 無機化学Ⅰ
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 無機化学 基礎から学ぶ元素の世界 長尾宏隆・大山大 裳華房、配布プリント
担当教員 川越 大輔

到達目標

1~7,9,10 及び23~25 の基本的項目を、11~21,26~30 の項目では単体または化合物の製造方法・用途・構造と結合を理解し説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11~7および9~15 では基本的項目を、16~22および24~30 の項目では単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し明確に説明できること。1~7および9~15 では基本的項目を、16~22および24~30 の項目では単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。1~7および9~15 では基本的項目を、16~22および24~30 の項目では単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できない。
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1~7および9~15 では基本的項目を、16~22および24~30 の項目では単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
授業の進め方・方法:
教科書ほか配布プリントなどが中心の講義。
試験(前期中間試験、前期定期試験、後期中間試験、後期定期試験)を90%、提出点(課題や小テストなど)を10%とする加重平均で算出し、60%以上の成績で達成とする。
注意点:
高校生が学習している化学の内容に加えて、4年や5年で学ぶ、材料工学や無機材料などの基礎を学ぶ。基礎的内容の理解の中で、化学が如何に身の廻りの物質、現象、生活と関わっているかを感じ取って欲しい。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1. ガイダンス、第1章、第2章 量子化・ボーアモデル
基本的項目を理解し説明できること。
2週 2. 第2章 量子力学・原子軌道・量子数・電子スピン 基本的項目を理解し説明できること。
3週 3. 第3章 電子配置・フントの法則 基本的項目を理解し説明できること。
4週 4. 第3章 有効核電荷・イオン化エネルギー・電子親和力 基本的項目を理解し説明できること。
5週 5.  第4章 化学結合 基本的項目を理解し説明できること。
6週 6.  第4章 電気陰性度・共鳴・形式電荷・結合エネルギー 基本的項目を理解し説明できること。
7週 7.  第4章 電気陰性度・共鳴・形式電荷・結合エネルギー 基本的項目を理解し説明できること。
8週 8. 前期中間試験
2ndQ
9週 9. 第5章 原子価結合理論 基本的項目を理解し説明できること。
10週 10.第5章 分子軌道理論 基本的項目を理解し説明できること。
11週 11. 第5章 分子軌道理論 基本的項目を理解し説明できること。
12週 12. 第6章 酸塩基反応・酸塩基の強さ・水平化効果 基本的項目を理解し説明できること。
13週 13. 第6章 HSAB則・超酸・酸化還元反応 基本的項目を理解し説明できること。
14週 14. 第6章 標準電極電位・ネルンスト式・溶媒 基本的項目を理解し説明できること。
15週 15. 放射線の種類・半減期・時代考証・核融合エネルギー 基本的項目を理解し説明できること。
16週
後期
3rdQ
1週 16. 第8章 水素・水素化物・酸素・酸化物・オキソ酸 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
2週 17. 第8章 水素と酸素の化合物・水・水素結合 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
3週 18. 第9章 1族元素の物性・反応性・化合物 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
4週 19. 第9章 1族関連(塩化ナトリウム・水酸化ナトリウム) 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
5週 20. 第9章 1族関連(炭酸ナトリウム) 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
6週 21. 第10章 2族元素の物性・反応性・化合物 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
7週 22. 第10章 2族関連(石灰・セメント・ドロマイト) 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
8週 23. 後期中間試験
4thQ
9週 24. 第10章 14族元素の物性・反応性・化合物 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
10週 25. 第10章 14族関連(炭素・ケイ素・ガラス) 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
11週 26. 第11章 15族元素の物性・反応性・化合物 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
12週 27. 第11章 15族関連(アンモニア) 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
13週 28. 第11章 15族関連(硝酸・リン化合物) 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
14週 29. 第11章 17族元素の物性・反応性・化合物 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
15週 30. 第11章 18族元素の物性・反応性・化合物 単体または化合物の製造方法・用途・構造・結合を理解し説明できること。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
酸化還元反応について説明できる。2
イオン化傾向について説明できる。2
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。2
電気分解反応を説明できる。2
ファラデーの法則による計算ができる。2
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野無機化学主量子数、方位量子数、磁気量子数について説明できる。2
電子殻、電子軌道、電子軌道の形を説明できる。2
パウリの排他原理、軌道のエネルギー準位、フントの規則から電子の配置を示すことができる。4
価電子について理解し、希ガス構造やイオンの生成について説明できる。4
元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。4
イオン化エネルギー、電子親和力、電気陰性度について説明できる。4
イオン結合と共有結合について説明できる。4
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。4
金属結合の形成について理解できる。4
代表的な分子に関して、原子価結合法(VB法)や分子軌道法(MO法)から共有結合を説明できる。4
電子配置から混成軌道の形成について説明することができる。4
結晶の充填構造・充填率・イオン半径比など基本的な計算ができる。4
配位結合の形成について説明できる。2
水素結合について説明できる。4
代表的な元素の単体と化合物の性質を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力90000010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000