固体化学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 固体化学
科目番号 0032 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 渥美 太郎

到達目標

1. X線回折の原理,および結晶構造について説明することができ,これに関する演習問題を解くことができる.
2. 固体の表面過程,および電気的性質について説明することができ,これに関する演習問題を解くことができる.
3. 固体の誘電性,磁気的,光学的性質について説明することができ,これに関する演習問題を解くことができる.
4. 高温材料や新素材に用いられるセラミックスについて説明することができ,これに関する演習問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1X線回折の原理,および結晶構造について説明することができ,これに関する演習問題を80%以上解くことができる.X線回折の原理,および結晶構造について説明することができ,これに関する演習問題を60%以上解くことができる.X線回折の原理,および結晶構造について説明することができない.これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目2固体の表面過程,および電気的性質について説明することができ,これに関する演習問題を80%以上解くことができる.固体の表面過程,および電気的性質について説明することができ,これに関する演習問題を60%以上解くことができる.固体の表面過程,および電気的性質について説明することができない.これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目3固体の誘電性,磁気的,光学的性質について説明することができ,これに関する演習問題を80%以上解くことができる.固体の誘電性,磁気的,光学的性質について説明することができ,これに関する演習問題を60%以上解くことができる.固体の誘電性,磁気的,光学的性質について説明することができない.これに関する演習問題を解くことができない.
評価項目4高温材料や新素材に用いられるセラミックスについて説明することができ,これに関する演習問題を80%以上解くことができる.高温材料や新素材に用いられるセラミックスについて説明することができ,これに関する演習問題を60%以上解くことができる.高温材料や新素材に用いられるセラミックスについて説明することができない.これに関する演習問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
無機固体の分析方法,物性に関して学ぶ.
電子材料,光触媒,固体酸化物型燃料電池の原理を学ぶ.
授業の進め方・方法:
毎回授業内容に関するプリントを配布する.
注意点:
参考書
S.E.Dann著 田中勝久訳 「固体化学の基礎」、化学同人(2003)
バーロー「物理化学(下)」東京化学同人(1999)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.はじめに
授業の概要
授業の概要について理解する.
2週 2.結晶構造(1) 格子,結晶系,ブラベー格子について理解する
3週 3.結晶構造(2) いくつかの基本的な結晶構造について理解する.
4週 4.X線構造解析 X線回折装置の原理について理解する.ブラッグの式について理解する.
5週 5.格子欠陥と不定比性 欠陥の種類,欠陥平衡の表記法について理解する.
6週 6.固体材料の合成方法 代表的なセラミックス合成方法について,それらの特徴を理解する.
7週 7.固体の反応 固体-気体,固体-液体,固体-固体反応について理解する.
8週 8.固体表面の吸着(1) 化学吸着,物理吸着について理解する.
2ndQ
9週 9.固体表面の吸着(2) 吸着等温式についた理解する.
10週 10.電気物性と磁気物性 固体の電気的性質と磁気的性質について理解する.
11週 11.不定比性と電気的性質 不定比性と電気伝導度との関係,およびその測定法について理解する.
12週 12.セラミック電子材料 絶縁体材料やサーミスタなどの半導体材料の原理について理解する.
13週 13.光触媒(1) 光触媒の原理について理解する.
14週 14.光触媒(2) 光触媒の原理について理解する.
15週 15.固体酸化物型燃料電池 固体酸化物型燃料電池の原理,および用いられる固体材料について理解する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4
共鳴構造について説明できる。4
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。3
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。4
反応機構に基づき、生成物が予測できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000