物理化学Ⅰ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 物理化学Ⅰ
科目番号 0035 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 物質工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 アトキンス「物理化学要論」東京化学同人(2020)
担当教員 渥美 太郎

到達目標

1.  気体の性質について理解し,関連した問題を解くことができる.
2.  熱力学第一法則について理解し,関連した問題を解くことができる.
3.  熱力学第二法則について理解し,関連した問題を解くことができる.
4. 相転移と相平衡について理解し,関連した問題を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1気体の性質について理解し,関連した問題を80%以上解くことができる.気体の性質について理解し,関連した問題を60%以上解くことができる.気体の性質について理解していない.関連した問題を解くことができない.
評価項目2熱力学第一法則について理解し,関連した問題を80%以上解くことができる.熱力学第一法則について理解し,関連した問題を60%以上解くことができる.熱力学第一法則について理解していない.関連した問題を解くことができない.
評価項目3熱力学第二法則について理解し,関連した問題を80%以上解くことができる.熱力学第二法則について理解し,関連した問題を60%以上解くことができる.熱力学第二法則について理解していない.関連した問題を解くことができない.
評価項目4相転移と相平衡について理解し,関連した問題を80%以上解くことができる.相転移と相平衡について理解し,関連した問題を60%以上解くことができる.相転移と相平衡について理解していない.関連した問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
物理化学の熱力学分野について学ぶ.
授業の進め方・方法:
講義
注意点:
前期中間,前期定期試験,後期中間,後期定期試験の合計点が240点以上(各試験100点満点の予定)で合格とする.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,気体の性質・講義  完全気体について理解する.
2週 気体の性質・講義 完全気体の状態方程式について理解する.
3週 気体の性質・講義 完全気体の方程式の使い方,混合気体,分圧について理解する.
4週 気体の性質・講義 気体の運動論モデルによる気体の圧力,気体分子の根平均二乗速さについて理解する.
5週 気体の性質・講義 マクスウェルの速さの分布,拡散と流出,分子の衝突について理解する.
6週 気体の性質・講義 実在気体,臨界温度,圧縮因子について理解する.
7週 気体の性質・講義 ファンデルワールスの状態方程式について理解する.
8週 中間試験 1から7週目までの範囲を理解する.
2ndQ
9週 試験の返却と解説,熱力学第一法則・講義 系と外界について理解する.
10週 熱力学第一法則・講義 膨張の仕事,可逆膨張について理解する.
11週 熱力学第一法則・講義 熱,熱容量,熱量測定について理解する.
12週 熱力学第一法則・講義 内部エネルギーについて理解する.
13週 熱力学第一法則・講義 エンタルピーについて理解する.
14週 熱力学第一法則・講義 相転移エンタルピー,イオン化エンタルピー,電子付加エンタルピーについて理解する.
15週 熱力学第一法則・講義 化学変化のエンタルピーについて理解する.
16週 定期試験 9から15週目までの範囲を理解する.
後期
3rdQ
1週 熱力学第二法則・講義 エントロピー,熱力学第二法則について理解する.
2週 熱力学第二法則・講義 熱機関,ヒートポンプについて理解する.
3週 熱力学第二法則・講義 カルノーサイクルについて理解する.
4週 熱力学第二法則・講義 エントロピー変化について理解する.
5週 熱力学第二法則・講義 エントロピー変化について理解する.
6週 熱力学第二法則・講義 絶対エントロピーについて理解する.
7週 熱力学第二法則・講義 ギブスエネルギーについて理解する.
8週 中間試験 1から7週目までの範囲を理解する.
4thQ
9週 試験の返却と解説,相転移と相平衡・講義 相転移の熱力学について理解する.
10週 相転移と相平衡・講義 ギブスエネルギーの圧力変化について理解する.
11週 相転移と相平衡・講義 ギブスエネルギーと温度変化について理解する.
12週 相転移と相平衡・講義 純物質の相図について理解する.
13週 相転移と相平衡・講義 純物質の相図について理解する.
14週 相転移と相平衡・講義 相律について理解する.
15週 相転移と相平衡・講義 部分モル量について理解する.
16週 定期試験 9から15週目までの範囲を理解する.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野物理化学気体の法則を理解して、理想気体の方程式を説明できる。4前1,前2
気体の分子速度論から、圧力を定義して、理想気体の方程式を証明できる。4前9,前10
実在気体の特徴と状態方程式を説明できる。4前4
臨界現象と臨界点近傍の特徴を説明できる。4前5,前6
混合気体の分圧の計算ができる。4前2
熱力学の第一法則の定義と適用方法を説明できる。4後1
エンタルピーの定義と適用方法を説明できる。4後2
化合物の標準生成エンタルピーを計算できる。4後3
エンタルピーの温度依存性を計算できる。4後4
内部エネルギー、熱容量の定義と適用方法を説明できる。4後4
平衡の記述(質量作用の法則)を説明できる。4
諸条件の影響(ルシャトリエの法則)を説明できる。4
均一および不均一反応の平衡を説明できる。4
熱力学の第二・第三法則の定義と適用方法を説明できる。4後9
純物質の絶対エントロピーを計算できる。4後10
化学反応でのエントロピー変化を計算できる。4後12,後13
化合物の標準生成自由エネルギーを計算できる。4
反応における自由エネルギー変化より、平衡定数・組成を計算できる。4
平衡定数の温度依存性を計算できる。4
気体の等温、定圧、定容および断熱変化のdU、W、Qを計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000