科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 文学
科目番号 0042 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 物質工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 『ちくま近代評論選』(筑摩書房)
担当教員 中田 幸子

到達目標

1.日本近代文学の代表的作家の作品に触れ、創造的営為の素晴らしさや言語表現の豊かさについて関心を深めることができる。
2.作品分析の方法を知り、物事を主体的かつ多面的に考察できる。
3.情報を収集・整理して、プレゼンテーションや小論文の形で論理的かつ効果的に表現することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1日本近代文学の代表的作家の作品に触れ、創造的営為の素晴らしさや言語表現の豊かさについて関心を深めることが十分にできる。日本近代文学の代表的作家の作品に触れ、創造的営為の素晴らしさや言語表現の豊かさについて関心を深めることができる。日本近代文学の代表的作家の作品に触れ、創造的営為の素晴らしさや言語表現の豊かさについて関心を深めることができない。
評価項目2作品分析の方法を明確に知り、物事を主体的かつ多面的に考察することが十分にできる。作品分析の方法を知り、物事を主体的かつ多面的に考察できる。作品分析の方法を知らず、物事を主体的かつ多面的に考察することができない。
評価項目3情報を収集・整理して、プレゼンテーションや小論文の形で論理的かつ効果的に表現することが十分にできる。情報を収集・整理して、プレゼンテーションや小論文の形で論理的かつ効果的に表現することができる。情報を収集・整理できず、プレゼンテーションや小論文の形で論理的かつ効果的に表現することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ① 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 ② 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 ⑥ 説明 閉じる
JABEE (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日本近代文学を代表する10名の作家、歌人について知識と関心を深めると同時に、表現力の向上を図る。
授業の進め方・方法:
毎回の授業で1人もしくは2人の作家を取り上げる。担当学生にプレゼンをしてもらった後、その内容を踏まえて講義を行う。授業の最後に、確認テストを行う。
注意点:
発表・小論文・提出物について
◆発表:2人で班を組み、①担当する作家とその作品について調査・情報整理・分析を行う。②教科書を元に、作家が書いた評論について説明したり、教科書の問題に答えたりする。①、②ともPowerPointを用いて20分のプレゼンテーションを行う。質疑応答も行う。
◆小論文:授業で取り上げた作家の作品を読み、先行論を踏まえつつ作品を分析し、自分の考えを1000字以上の小論文にまとめる。小論文は学期末に提出する。
◆提出物:プレゼンごとに「評価シート」を記入して提出する(年間約10回)。状況に応じて、その他の提出物を課す場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、プレゼンテーションの方法 日本近代文学の位置づけを知る。プレゼンテーションの方法を理解する。
2週 序章 ― 近世から近代へ 近世から近代にかけての文学史の流れを理解する。
3週 福沢諭吉―近代的思想の導入/「学問のすすめ」・「新女大学」 福沢諭吉について理解する。
4週 二葉亭四迷― 文学の改良/「浮雲」・「私は懐疑派だ」 二葉亭四迷について理解する。
5週 森鷗外― 浪漫主義/「高瀬舟」・「妄想」 森鷗外について理解する。
6週 与謝野晶子― 浪漫主義/「みだれ髪」・「母性偏重を排す」 与謝野晶子について理解する。
7週 樋口一葉― 女性作家の台頭/「たけくらべ」・「みづの上日記」 樋口一葉について理解する。
8週 夏目漱石― 反自然主義/「こころ」・「私の個人主義」 夏目漱石について理解する。
2ndQ
9週 谷崎潤一郎― 耽美主義/「痴人の愛」・「饒舌論」 谷崎潤一郎について理解する。
10週 武者小路実篤 ― 白樺派/「友情」・「ゴッホの二面」 武者小路実篤について理解する。
11週 芥川龍之介 ― 新思潮派/「藪の中」・「文芸的な、余りに文芸的な」 芥川龍之介について理解する。
12週 太宰治― 新戯作派/「人間失格」・「お伽草子」 太宰治について理解する。
13週 小論文の書き方 ― 作品分析法、引用の方法 作品分析法、引用の方法について理解する。
14週 映像と文学 映像化された文学作品を味わう。
15週 提出物の返却と講評 日本近代文学の全体像を理解する。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合03000070100
基礎的能力03000070100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000