基礎数学B

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 基礎数学B
科目番号 0003 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新井一道 他「新基礎数学」,「新線形代数」(大日本図書)
担当教員 渡邉 扇之介

到達目標

1. 不等式が解け,基本的な不等式の証明ができる.
2. 集合や命題の問題を解く,または証明することができる.
3. 2次関数・分数関数・無理関数,逆関数を理解し,計算ができる.
4. 2点間の距離・内分点・直線・2次曲線について計算ができる.
5. ベクトルの概念を理解し,基本演算と成分を計算できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1様々な不等式の解を正確に求めることができ,不等式の証明を抜けなく論じることができる.様々な不等式の解を求めることができ,不等式の証明を論じることができる.様々な不等式の解を正確に求めることができず,不等式の証明を論じることができない.
評価項目2集合や命題の概念を正確に理解し,集合に関する問題を確実に解き,命題を抜けなく証明することができる.集合や命題の概念を理解し,集合に関する問題を解き,命題を証明することができる.集合や命題の概念を理解できず,集合に関する問題が解けず,命題を正確に証明することができない.
評価項目32次関数・分数関数・無理関数・逆関数のグラフを正確に描くことができ,これらに関する問題を確実に解くことができる.2次関数・分数関数・無理関数・逆関数のグラフを描くことができ,これらに関する問題を解くことができる.2次関数・分数関数・無理関数・逆関数のグラフを正確に描くことができず,これらに関する問題を解くことができない.
評価項目42点間の距離・内分点・直線・2次曲線について概念を正確に理解し,これらに関する問題を確実に解くことができる.2点間の距離・内分点・直線・2次曲線について概念を理解し,これらに関する問題を解くことができる.2点間の距離・内分点・直線・2次曲線について概念を正確に理解しできず,これらに関する問題を解くことができない.
評価項目5平面におけるベクトルの基本概念を正確に理解し,基本的な演算と成分を確実に求めることができる.平面におけるベクトルの基本概念を理解し,基本的な演算と成分を求めることができる.平面におけるベクトルの基本概念を正確に理解できず,基本的な演算と成分を求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1. 不等式
・様々な不等式について,不等式の変形を理解し,解を求めることができるようになる。
・不等式を示す.シュワルツの不等式と相加相乗平均の不等式が示せたうえで使えるようになる.
2. 集合と命題
・集合の考え方を身に着け,集合の演算ができるようになる.
・命題におけるいくつかの言葉を理解し,正確に使うことができるようになる.
・背理法による命題の証明を学ぶ.
3. 関数とグラフ
・関数の考え方を身に着ける.
・2次関数のグラフが描けるようになり,最大値と最小値を求めることができるようになる.
・基礎数学Aで学習した2次方程式の判別式を用いて2次関数のグラフとx軸との関係を知る.
・関数のグラフの平行移動と方程式との関係を理解する.
・分数関数,無理関数,逆関数のグラフを描けるようになり,それらに関する問題が解けるようになる.
4. 図形と式
・平面に与えられた2点の距離の計算法を理解し,内分点や重心の座標を求めることができるようになる.
・直線の方程式と平行・垂直の条件を理解する.
・様々な2次曲線の外形と方程式を知る.それらに関する問題が解けるようになる.
・2次曲線を用いた不等式の領域を理解し,最大値や最小値を求めることができるようになる.
5. ベクトル
・平面におけるベクトルの概念を理解し,基本演算と成分を求めることができるようになる.
授業の進め方・方法:
授業は基本座学であるが,区切りごとに演習問題を行う.そこでは学生に問題の担当を設け,授業内でその担当した問題を黒板で説明してもらう.
また,試験前にはまとめプリントを配布するため,しっかりと解いておくように.
注意点:
本授業では,グラフを書くことが多く,グラフはフリーハンドで書けるようになることを求める.
問題が解けるようになることは大事であるが,関数とは何かなど概念を理解することが今後重要になることに注意する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,1次不等式の解法 不等式の変形を体得し,解を求められるようになる.
2週 いろいろな不等式 連立不等式や2次不等式が解けるようになる.
3週 いろいろな不等式 高次不等式が解けるようになる.
4週 不等式の証明 シュワルツの不等式と相加相乗平均の不等式を理解し,使えるようになる.
5週 不等式の証明 2次の不等式を証明する.
6週 集合と命題 集合の考え方と表記を学び,集合の演算が行えるようにする.
7週 集合と命題 命題に関する言葉を使えるようになる.また,背理法による証明ができるようになる.
8週 中間試験
2ndQ
9週 関数とグラフ 関数の概念を知り,簡単な2次関数のグラフが書けるようになる.
10週 2次関数のグラフ 2次関数のグラフが書けるようになり,方程式を導出できるようになる.
11週 2次関数の最大と最小 2次関数の標準形への変形ができるようになり,2次関数の最大値と最小値を求めることができるようになる.
12週 2次関数と2次方程式 2次方程式の判別式と解の公式を用いて,グラフとx軸との交点を求めることができるようになる.
13週 2次関数と2次不等式 2次方程式の判別式と解の公式を用いて,2次不等式を解けるようになる.
14週 べき関数 簡単なべき関数のグラフから,それを平行移動したグラフを描けるようになる.
15週 分数関数 分数関数のグラフを描けるようになる.
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 無理関数 無理関数のグラフを描けるようになる.
2週 逆関数 逆関数の概念を理解し,グラフを描けるようになる.
3週 2点間の距離と内分点 平面上の点の距離という概念を理解し,2点間の距離と内分点の座標を求めることができるようになる.
4週 直線の方程式 様々な条件から直線の方程式が導出できるようになる.
5週 2直線の平行と垂直 2直線が平行か垂直であるための条件を理解する.
6週 円の方程式 様々な条件のもとで円の方程式を導出できるようになる.
7週 いろいろな2次曲線 様々な条件のもとで楕円の方程式を導出できるようになる.
8週 中間試験
4thQ
9週 いろいろな2次曲線 様々な条件のもとで双曲線の方程式を導出できるようになる.
10週 いろいろな2次曲線 様々な条件のもとで放物線の方程式を導出できるようになる.
11週 2次曲線の接線 様々な2次曲線の接線を求めることができ,その応用として三角形の内接円を理解する.
12週 不等式の領域 様々な不等式が表す領域を求めることができる.
13週 不等式の領域 様々な不等式が表す領域を求めることができる.
14週 ベクトルとその演算 平面におけるベクトルの概念を理解し,ベクトルの基本演算をできるようになる.
15週 ベクトルの成分 ベクトルの成分表示ができるようになり,成分での演算ができるようになる.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学1次不等式や2次不等式を解くことができる。3前1
1元連立1次不等式を解くことができる。3前2
基本的な2次不等式を解くことができる。3前2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3前9,前10
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前14,前15
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3後2
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後1
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。3前12
2点間の距離を求めることができる。3後3
内分点の座標を求めることができる。3後3
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。3後4
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3後5
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3後6
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3後14
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力90000010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000