建築構造力学Ⅱ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 建築構造力学Ⅱ
科目番号 0009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 建築構造の力学Ⅰ 寺本孝幸 森北出版、 建築構造の力学Ⅱ 寺本孝幸 森北出版
担当教員 中山 昌尚,中島 秀雄

到達目標

応力と歪の関係を理解し、計算できる。
静定梁の曲げ変形、静定トラスの変形が計算できる。
オイラー座屈荷重を計算できる。
歪エネルギー、仮想仕事の原理を理解し、応用することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
応力と歪の関係を理解し、計算できる。軸方向力、曲げモーメントによる応力と歪が発生する仕組みを説明できる。公式を用いて応力と歪を計算できる。応力と歪が計算できない。
静定梁、静定トラスの変形が計算できる。梁、トラスの変形が生じる仕組みを理解し、説明できる。公式を用いて、梁、トラスの変形が計算できる。梁、トラスの変形が計算できない。
中心圧縮柱のオイラー座屈荷重が計算できる。各種の支持条件に対するオイラー座屈荷重が計算できる。公式を用いてオイラー座屈荷重が計算できる。オイラー座屈荷重が計算できない。
歪エネルギー、仮想仕事の原理を理解し、応用することができる。歪エネルギー、仮想仕事の原理を応用して応力、変形の計算ができる。公式を用いて応力、変形の計算ができる。応力、変形の計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基礎的な事項の講義、演習(授業内)、宿題を通じ、項目ごとの理解度を確認し、復習を積み重ねながら理解と応用力を養う。
授業の進め方・方法:
講義による基本事項の説明と課題の具体的な解き方の説明をする。
演習問題を解くことにより、理解を深める。
宿題により応用力を養う。
演習問題、宿題により理解度を確認し、適宜、復習で補うことにより着実な理解を目指す。
注意点:
授業中は集中し、疑問に思ったら質問する事。
課題、宿題は理解できるまで復習すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2週 集中荷重による片持ち梁の応力 集中荷重による片持ち梁の応力を計算できる
3週 集中荷重による単純梁の応力 集中荷重による単純梁の応力を計算できる
4週 等分布荷重による片持ち梁の応力 等分布荷重による片持ち梁の応力を計算できる
5週 等分布荷重による単純梁の応力 等分布荷重による単純梁の応力を計算できる
6週 外力として曲げモーメントが作用する梁の応力 外力として曲げモーメントが作用する梁の応力が計算できる
7週 トラスの応力 トラスの応力が計算できる
8週 中間試験
2ndQ
9週 中間試験返却、解説
10週 H形鋼の曲げによる応力 外力によるモーメントと内力のモーメントとがつりあうことを理解し、H鋼フランジに働く軸力を計算できる
11週 H形鋼の曲げによる回転角 フランジの伸びによる回転角を計算できる
12週 フックの法則、ヤング率 フックの法則を理解し、軸力に対して軸変形を計算できる
13週 梁断面の応力分布、断面係数 長方形梁断面内の応力分布を理解し、断面係数を用いて応力度を計算できる
14週 梁の曲率、断面ん2次モーメント 曲げに対する梁の歪分布を理解し、断面2次モーメントを用いて曲率が計算できる
15週 前期のまとめ
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 期末試験答案返却
2週 積分による梁の応力の計算 様々な外力に対して積分を用いて応力分布を計算できる
3週 積分による断面定数の計算 複雑な形状の断面に対して重心、断面2次モーメント、断面係数をけいさんできる
4週 積分による梁の変形の計算 曲率を積分することにより、梁の曲げ変形を計算できる
5週 せん断応力度 梁のせん断応力度を計算できる
6週 せん断歪、せん断変形 長方形断面のせん断歪とせん断変形を計算できる
7週 まとめ、復習
8週 中間試験
4thQ
9週 試験返却、復習
10週 エネルギー原理 エネルギーのつり合いについて理解し、簡単なモデルでエネルギーの計算ができる
11週 エネルギー原理(カスティリアーノの原理) カスティリアーノの原理を用いて計算できる
12週 トラスの応力 トラスの応力分布が計算できる
13週 トラスの変形 トラスの変形が計算できる
14週 柱のオイラー座屈 柱のオイラー座屈荷重が計算できる
15週 まとめ、復習
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造力の定義、単位、成分について説明できる。4前2
力のモーメント、偶力のモーメントについて理解している。4前2
力の合成と分解について理解し、計算できる。4前2
力のつり合いについて理解している。4前2
力の単位系について理解し、単位系の相互変換が計算できる。4前2
断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。4前13
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。4前14
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4前12
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4前13,前14
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。4後5
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。4後12
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。4後13
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。4前2,後13
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。4前2,前3
単純ばりの応力を計算し、応力図を描くことができる。4前3,前5
片持ちばりの応力を計算し、応力図を描くことができる。4前2,前4
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。3後4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4後14
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。3後10
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。3後13,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ宿題合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力300000030
専門的能力4000003070
分野横断的能力0000000