建築構造力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築構造力学Ⅰ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 寺本隆幸「建築構造の力学Ⅰ」森北出版(2005)
担当教員 本多 良政

到達目標

1.専門科目の授業における構造力学の位置付けを理解する
2.力のつりあい条件やつりあい状態を説明できる
3.静定骨組の応力を算定することができる
4.静定骨組の応力図を作成することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造力学の位置づけについて明確に説明することができる。構造力学の位置づけについて説明することができる。構造力学の位置づけについて明確に説明ことができない。
評価項目2力のつり合い条件やつり合い状態について明確に説明することができる。力のつり合い条件やつり合い状態について説明することができる。力のつり合い条件やつり合い状態について明確に説明することができない。
評価項目3静定骨組の応力について明確に説明することができ、これに関する演習問題を正確に解くことができる。静定骨組の応力について説明することができ、これに関する演習問題をとくことがでる。静定骨組の応力について明確に説明することができず、これに関する演習問題を正確に解くことができない。
評価項目4静定骨組の応力図について明確に説明することができ、これに関する演習問題を正確に解くことができる。静定骨組の応力図について説明することができ、これに関する演習問題を解くことができる。静定骨組の応力図について明確に説明することができず、これに関する演習問題を正確に解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造力学の基礎である部材の応力の概要と静定構造物の部材応力の算定方法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
授業方法は講義と演習を組み合わせて行う。
講義はスライドによる教授と専用プリントにより行う。
注意点:
1.建物の構造を理解する上で、最も重要な事項を扱います。理解ができないときは必ず質問をすること。
2.図を使った解法を行うので、1組の三角定規を用意すること。
3.各自にあった参考図書を1冊購入すること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、建築構造と構造力学 構造系授業の流れと各科目で学ぶ内容を理解する
2週 力とモーメント 1 力とモーメントを理解する
3週 力とモーメント 2 1点に作用する力の合成について理解する
4週 力とモーメント 3 任意の複数の力の合成について理解する
5週 力のつり合い1 力のつり合いについて理解する
6週 力のつり合い2 つり合い状態にするために作用させる力について理解する
7週 前期中間試験 これまでの範囲を理解する
8週 答案返却、構造物と骨組 構造物の仕組みと骨組みの基礎知識を理解する
2ndQ
9週 支点に作用する力 試験問題の解説と支点に作用する力について理解する
10週 反力1 支点に作用する反力の求め方を理解する
11週 反力2 支点の反力を解けるようにする
12週 はりの応力1 はりに作用する部材応力と解き方を理解する
13週 はりの応力2 単純梁に作用する部材応力を解けるようにし、応力図の書き方を理解する
14週 はりの応力3 片持ち梁に作用する部材応力を解けるようにし、応力図が描けるようにする
15週 期末試験 これまでの範囲を理解する
16週 答案返却、はりの応力4 試験問題の解説と曲げモーメントとせん断力の関係を理解する
後期
3rdQ
1週 骨組みについて 骨組み関する基礎知識を理解する
2週 骨組の応力1 骨組みの部材応力の求め方を理解する
3週 骨組の応力2 接合部における部材応力の伝達状況が理解できる
4週 骨組の応力3 門型ラーメンの部材応力が解け、応力図が描けるようになる
5週 骨組の応力4 片持ち構造の部材応力が解け、応力図が描けるようになる
6週 骨組の応力5 複数の力が作用した骨組みの部材応力が解け、応力図が描けるようになる
7週 骨組の応力6、トラスの応力 静定構造物の部材応力が解け、応力図が描ける。トラス応力の概要を理解する
8週 後期中間試験 これまでの範囲を理解する
4thQ
9週 答案返却、トラスの応力1
試験問題の解説と節点法によるトラスの部材応力の求め方を理解する
10週 トラスの応力2 節点法によりトラスの部材応力を求めることができる
11週 トラスの応力3 クレモナ図解法によるトラスの部材応力の求め方を理解する
12週 トラスの応力4 切断法によるトラスの部材応力の求め方を理解する
13週 トラスの応力5 切断法によりトラスの部材応力を求めることができる
14週 静定構造物の応力1 静定構造物の部材応力を求めることができる
15週 静定構造物の応力2 静定構造物の部材応力について説明することができる
16週 期末試験 これまでの範囲を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3前6,前7
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造建築構造の成り立ちを説明できる。2前1,前8
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。2前1,前8
力の定義、単位、成分について説明できる。4前2,前7,後14
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。4前3,前4,前5,前6,前7,後14
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。2前8,前15,後15,後16
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。2後15,後16
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。2後15,後16
骨組構造物の安定・不安定の判定ができる。4後1,後8,後15
骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。2前1,前8
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。2前1,前8
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。3後7,後9,後15,後16
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。3後10,後11,後12,後13,後15,後16
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。3前9,前10,前11,前15,後14
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。3前12,前13,前14,前15,前16,後14
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。3前16,後14
ラーメンやその種類について説明できる。4後1,後8,後15
ラーメンの支点反力、応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)を計算し、その応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)をかくことができる。4後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力700000070
専門的能力300000030
分野横断的能力0000000