鋼構造

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 鋼構造
科目番号 0053 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 橋本篤秀他,鉄骨構造基礎知識(第三版),市ヶ谷出版社,2016
担当教員 堀 昭夫

到達目標

1.鋼構造物の構造と力学特性を理解し、部材設計ができる。
1-1.鋼材の種類と性能について説明できる。
1-2.曲げ座屈・横座屈および許容応力度について説明できる。
1-3.柱・梁・筋かいの部材特性を理解し、許容応力度設計ができる。
1-4.鋼構造の接合方法を理解し、基礎的な接合設計ができる。
1-5.鋼構造の耐震設計の概略を理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
鋼構造物の構造と力学特性を理解し、部材設計ができる。鋼構造物の構造と力学特性を明確に説明でき、適切な部材設計ができる。鋼構造物の構造と力学特性を説明でき、部材設計ができる。鋼構造物の構造と力学特性を説明できず、部材設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鋼構造(鉄骨構造)について学ぶ。
講義は,教科書の順で進めるが,部分的に教科書外の範囲を補う。
授業の進め方・方法:
1.授業内容は講義を中心に行う。
2.板書内容を教科書へ書き込むことを強く勧める。これにより,卒業後に使える,あなたの教科書ができる。
3.不安定現象は,模型による体得機会を設ける。
注意点:
1.鋼構造は,最も基本的な構造の1つである。
2.鋼構造の特色は,座屈と接合にあり,これらを理解すれば,鋼構造のポイントを理解した事になる。
3.鉄骨が露出している建築物をよく見かける(ドーム・アトリウム・体育館・空港・駅・立体駐車場)。骨組や接合形状を観察して,何故そうなっているか思い巡らすと力量がはぐくまれる。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鉄骨構造の概要 鉄骨構造の概要を理解する
2週 鋼材料,鋼材の生産 鋼材料,鋼材の生産を理解する
3週 鋼材の性質 ,形状 鋼材の性質 ,形状を理解する
4週 許容応力度(の種類) 許容応力度(の種類)を理解する
5週 疲労,たわみ限度 疲労,たわみ限度を概略理解する
6週 引張材,有効断面積 引張材,有効断面積を理解する
7週 オイラー座屈 オイラー座屈を理解する
8週 前期中間試験 これまでの範囲を理解する
2ndQ
9週 許容圧縮応力度 許容圧縮応力度を理解する
10週 座屈長さ,補剛 座屈長さ,補剛を理解する
11週 局部座屈,幅厚比 局部座屈,幅厚比を理解する
12週 曲げ材,塑性断面係数 曲げ材,塑性断面係数を理解する
13週 横座屈,許容曲げ応力度 横座屈,許容曲げ応力度を理解する
14週 曲げ材の検定,軸力と曲げを受ける材 曲げ材の検定,軸力と曲げを受ける材を理解する
15週 前期内容の演習問題 これまでの演習問題を解けるようにする
16週 前期定期試験 これまでの範囲を理解する
後期
3rdQ
1週 中ボルト接合 中ボルト接合を理解する
2週 高力ボルト接合 高力ボルト接合を理解する
3週 溶接 溶接を理解する
4週 接合要素の応力分担 接合要素の応力分担を理解する
5週 接合部パネル 接合部パネルを理解する
6週 継手 継手を理解する
7週 柱脚 柱脚を概略理解する
8週 後期中間試験 これまでの範囲を理解する
4thQ
9週 接合の復習 接合を再度理解する
10週 合成梁,合成スラブ 合成梁,合成スラブを理解する
11週 耐震設計の概要 耐震設計の概要を理解する
12週 地震力,層間変形角,剛性率 地震力,層間変形角,剛性率を理解する
13週 偏心率,保有耐力接合 偏心率,保有耐力接合を理解する
14週 ルート3 ルート3を理解する
15週 接合の最大耐力 接合の最大耐力を理解する
16週 後期定期試験 これまでの範囲を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。4
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。4
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。4
構造弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
鋼構造物の復元力特性と設計法の関係について説明できる。4
S造の特徴・構造形式について説明できる。4
鋼材・溶接の許容応力度について説明できる。4
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。4
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。4
曲げ材の設計の計算ができる。4
継手の設計・計算ができる。4
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。4
溶接接合の種類と設計法について説明できる。4
仕口の設計方法について説明ができる。4
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。4
地震被害を受けた建物の破壊等の特徴について説明できる。3
施工・法規現場組立て(建方)方法、工法について説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000