建築構造力学演習

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 建築構造力学演習
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 建築構造の力学Ⅰ 寺本孝幸 森北出版、 建築構造の力学Ⅱ 寺本孝幸 森北出版
担当教員 本多 良政,大和 征良

到達目標

力のつり合いを理解し、静定構造物の応力を計算できる。
応力と歪の関係を理解し、静定梁の曲げ変形を計算できる。
オイラー座屈荷重を計算できる。
たわみ角法と固定法を理解し、不静定構造物の応力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
力のつり合いを理解し、静定構造物の応力を計算できる。静定構造物の応力を計算でき、応力図を描くのができる。簡単な静定構造物の応力を計算でき、応力図を描くのができる。静定構造物の応力を計算できない。
応力と歪の関係を理解し、計算できる。軸方向力、曲げモーメントによる応力と歪が計算できる。公式を用いて応力と歪を計算できる。応力と歪が計算できない。
中心圧縮柱のオイラー座屈荷重が計算できる。各種の支持条件に対するオイラー座屈荷重が計算できる。公式を用いてオイラー座屈荷重が計算できる。オイラー座屈荷重が計算できない。
たわみ角法と固定法で、不静定ラーメンを解くことができる。たわみ角法の公式を誘導でき、不静定ラーメンを解くことができる。たわみ角法の基本式を覚え、不静定ラーメンを解くことができる。たわみ角法と固定法で不静定ラーメンを解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる
JABEE (C) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
基礎的な事項の演習(授業内)、宿題を通じ、項目ごとの理解度を確認し、復習を積み重ねながら理解と応用力を養う。
授業の進め方・方法:
講義による基本事項の説明と課題の具体的な解き方の説明をする。
演習問題を解くことにより、理解を深める。
宿題により応用力を養う。
演習問題、宿題により理解度を確認し、適宜、復習で補うことにより着実な理解を目指す。
注意点:
授業中は集中し、疑問に思ったら質問する事。
課題、宿題は理解できるまで復習すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
力とモーメントと力のつり合い
構造系授業の流れを理解する。
力とモーメントを理解し、力のつり合いを理解する。
2週 反力、はりの応力 支点に作用する反力の求め方を理解し、単純梁と片持ち梁に作用する部材応力を解くことで、応力図の書き方ができる。
3週 骨組みについてⅠ 接合部における部材応力の伝達状況が理解し、門型ラーメンの部材応力が解け、応力図が描ける。
4週 骨組みについてⅡ 片持ち構造の部材と複数の力が作用した骨組みの部材応力が解け、応力図が描ける。
5週 トラスの応力Ⅰ 節点法によりトラスの部材応力を求めることができる。
6週 トラスの応力Ⅱ 切断法によるトラスの部材応力を求めることができる。
7週 曲げモーメントによる矩形断面の回転と一般断面の断面2次モーメント 矩形断面の曲げ応力分布による回転角が計算できる。一般断面の断面2次モーメントが計算できる。
8週 片持ち梁と単純梁の曲げモーメントによる変形、回転角, たわみ 積分を用いて片持ち梁の回転角と単純梁の回転角、たわみが計算でき公式も覚える。
4thQ
9週 モールの定理による梁の変形の計算 モールの定理を用いて片持ち梁、単純梁の変形を計算できる。
10週 曲げモーメントに対する設計、許容応力度 曲げモーメントに対する梁の応力度を計算し、許容応力度と比較することができ、梁のたわみを計算し、許容変形と比較することができる。
11週 せん断歪、せん断変形 長方形断面のせん断歪とせん断変形を計算できる。
12週 柱の座屈 オイラー座屈荷重の公式を理解し計算でき、座屈を考慮した許容圧縮応力度を理解し、柱の軸力に対する検討ができる。
13週 たわみ角法の原理と基本的な考え方Ⅰ たわみ角法の基本公式を導出でき、節点方程式を用いて不静定構造の連続梁を解くことができる。
14週 たわみ角法の原理と基本的な考え方Ⅱ 層方程式を用いて不静定ラーメン造を解くことができ、連立方程式の漸近解法を用いて不静定ラーメン造を解くことができる。
15週 固定法の原理 固定法の計算手順を分かり、固定法で不静定ラーメン造を解くことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造建築構造の成り立ちを説明できる。4
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。4
力の定義、単位、成分について説明できる。4
力のモーメントなどを用い、力のつり合い(合成と分解)に関する計算ができる。4
断面一次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面二次モーメント、断面相乗モーメント、断面係数や断面二次半径などの断面諸量を計算できる。4
弾性状態における応力とひずみの定義、力と変形の関係を説明でき、それらを計算できる。4
曲げモーメントによる断面に生じる応力(引張、圧縮)とひずみの関係を理解し、それらを計算できる。4
はり断面内のせん断応力分布について説明できる。4後9
トラスの種類を説明でき、トラスの部材力の意味について説明できる。4後12
節点法や切断法を用いて、トラスの部材応力を計算できる。4後10
はりの支点の種類、対応する支点反力、およびはりの種類やその安定性について説明できる。4
はりの断面に作用する内力としての応力(軸力、せん断力、曲げモーメント)、応力図(軸力図、せん断力図、曲げモーメント図)について説明することができる。4
応力と荷重の関係、応力と変形の関係を用いてはりのたわみの微分方程式を用い、幾何学的境界条件と力学的境界条件について説明でき、たわみやたわみ角を計算できる。3後1
はり(単純ばり、片持ちはり)の応力を計算し、応力図を描くことができる。4
圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4後13
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4後14
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。4後5,後11
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。4後5,後11,後12

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオ合計
総合評価割合0100000100
基礎的能力000000
専門的能力0100000100
分野横断的能力000000