建築計画III

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 建築計画III
科目番号 0078 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配付を行う。プリントは,主に以下の3書を参考に作成。1)饗庭・鈴木編著,初めて学ぶ都市計画(第二版),市ヶ谷出版,2)中島他,都市計画学(変化に対応するプランニング),学芸出版,3)森田・森本編著,図説わかる都市計画,学芸出版。参考図書は,授業で適宜紹介する。
担当教員 加藤 浩司

到達目標

都市計画の技術・制度に関する基礎的事項や都市計画の役割について説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1都市計画の技術・制度に関する基礎的事項や都市計画の役割について適切に説明することができる。都市計画の技術・制度に関する基礎的事項や都市計画の役割について説明することができる。都市計画の技術・制度に関する基礎的事項や都市計画の役割について説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ③ 説明 閉じる
JABEE (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では,個としての建築物が集積して構成される「都市」,様々な人が集まって生活する「都市」に焦点を当てて授業を行います。そして,そのような「都市」をつくり維持していくための技術や制度に関する基礎的事項を,近年の社会動向や事例をふまえて学習します。
授業の進め方・方法:
授業は,配布するプリントに基づき講義形式で行いますが,特定の単元では,授業中に演習(ポートフォリオとして扱う)に取り組んでもらうことがあります。また,予習・復習用の演習課題(ポートフォリオとして扱う)も出題します。
なお,私たちの生活の場としての都市について理解を深めるためには,日常生活の中で自分なりの街の使いこなし方を見つけ,街を楽しめるようになることも大切です。
注意点:
上記に示した予習・復習用の演習のほか,授業の前は,新聞やインターネットなどで各単元にまつわる事例や社会動向について調べ,授業に臨むようにしてください。授業の後は,各回の学習内容の定着と理解を図るため,プリントの見直しをするよう心掛けてください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス/建築と都市1 本科目の目的と構成,ならびに評価方法等を知る。「個」としての建築,「全体」としての都市の関係について説明できる。
2週 近代都市計画の誕生と現代へ至る都市論 近代都市計画誕生をめぐる動きについて説明できる。近現代の,代表的な都市計画論について説明できる。
3週 都市の住まいと住環境1 戦後の住宅政策の移り変わり,ニュータウン開発を支えた計画論について説明できる。代表的な郊外住宅地の計画について説明できる。
4週 都市の住まいと住環境2 都市拡大の時代から都市縮減の時代へとシフトする中で顕在化した都市の住宅地の問題と,ここで生じた問題に対する都市スケール,地域・地区スケールの対応策について説明できる。
5週 都市計画法による都市計画のしくみ/土地利用と建築物のコントロール1 「全体」としての都市の土地利用を総合的・一体的な観点から制御するツールである法定都市計画のしくみ(枠組み)について説明できる。土地利用と建築物の用途・形態をコントロールするための方法について説明できる。
6週 土地利用と建築物のコントロール2 土地利用と建築物の用途・形態をコントロールするための方法について説明できる。
7週 市街地開発事業 市街地開発事業の役割と主な事業手法について説明できる。
8週 中間試験 本回以前の授業内容について達成度を確認できる。
2ndQ
9週 中間試験のふりかえり/建築と都市2 中間試験結果よりそれまでの授業内容のポイントを見直す。ストリート空間を題材として「個」としての建築,「全体」としての都市の関係について説明できる。
10週 都市の交通計画 道路の役割と段階構成,公共交通の計画について説明できる。都市交通計画をめぐる近年の動向について説明できる。
11週 都市の景観計画1 景観のとらえ方,都市景観の構成要素と種類,景観法(枠組み)について説明できる。
12週 都市の景観計画2 人を中心に据えた公共空間の整備・活用の重要性ついて説明できる。人中心の公共空間のデザイン・マネジメント方法について説明できる。
13週 参加・協働のまちづくり1 参加・協働のまちづくりの重要性とその担い手について説明できる。参加・協働のまちづくりの方法としくみについて説明できる。
14週 参加・協働のまちづくり2 参加・協働のまちづくりの重要性とその担い手について説明できる。参加・協働のまちづくりの方法としくみについて説明できる。
15週 都市の防災計画 防災・減災・復興,公助・自助・共助について説明できる。災害による被害を想定する方法について説明できる。都市の防災計画について説明できる。
16週 期末試験 本科目の授業内容について達成度を確認できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。4前1
近現代都市の特質と課題について説明できる。4前4
近代の都市計画論について説明できる。4前2
現代にいたる都市計画論について説明できる。4前2
市街地形成と都市交通のあり方について説明できる。4前10
街路計画の手法と理念について説明できる。4前10
日本の土地利用計画の仕組みについて説明できる。4前6
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。4前11,前12
市街地を開発する仕組みについて説明できる。4前7
土地区画整理事業について説明できる。4前7
市街地再開発事業について説明できる。4前7
地区計画制度について説明できる。4前6
建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。4前6
居住系施設(例えば、独立住宅、集合住宅など)の計画について説明できる。4前3,前4
建築計画・設計の手法一般について説明できる。4前1
都市・地区・地域・建築物の規模に応じた防災に関する計画、手法などを説明できる。4前15

評価割合

試験ポートフォリオ合計
総合評価割合8515100
専門的能力8515100