概要:
この講義では、日本の現代生活空間がいかに成立してきたかを、建築史を基本とし、時系列に沿って講述する。日本の生活空間の歴史的展開を、古代・中世・近世・近代・現代の5期に分けて講じる。現代の生活空間の履歴解読に資するため、その基を形成した近世を特に重視し、歴史の講義では一般的でない近世の展開である近代・現代についても講ずる。本講義の目的は、日本建築における基本的知識を習得するとともに、現代日本の空間を読み解く能力を養い、都市や建築が単なる生活の必要だけで成立しているのではなく、芸術的、社会的、哲学的背景をもっていることを認識することである。よって、講義全体は必ずしもクロノジカルに並んでいるわけではないことを付け加えておく。
授業の進め方・方法:
スライド資料とプリントにより授業を進める。
注意点:
1. 日本の歴史的建造物や町並みに関する情報を日頃から収集し、理解を深めてほしい。
2. 京都・奈良での名刹を直に接することを推奨する。
3. 事前学習として指定した資料を読了しておくこと。
4. 事後学習として課題の提出を求める。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | グローバリゼーション・異文化多文化理解 | それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。 | 1 | |
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。 | 1 | |
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。 | 1 | |
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。 | 1 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 計画・歴史 | 現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。 | 1 | |
近現代都市の特質と課題について説明できる。 | 1 | |
近代の都市計画論について説明できる。 | 1 | |
モデュールについて説明できる。 | 1 | |
原始(例えば、竪穴住居、高床建築、集落など)の特徴について説明できる。 | 4 | |
古代(例えば、住宅建築、寝殿造、都市計画、神社建築、寺院建築など)の特徴について説明できる。 | 4 | |
中世(例えば、住宅建築、神社建築、寺院建築(大仏様、禅宗様、折衷様など))の特徴について説明できる。 | 4 | |
近世(例えば、住宅建築、書院造、数寄屋風書院、町屋、農家、茶室、霊廟、社寺建築、城郭)の特徴について説明できる。 | 4 | |
日本および海外における近現代の建築様式の特徴について説明できる。 | 4 | |