到達目標
本講義では,「機械力学」で修得した知識を基礎として,機械や機械部品の動的な力学系における非線形振動の諸現象に対する理解を深め,論理的に説明する能力を養うことを目標とする.
具体的には,
1. ラグランジュの運動方程式を理解し,応用できる.
2. 非線形系に特有のカオス振動について説明できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
| 現実的な課題に対して,ラグランジュの運動方程式を用いて,機械システムの運動方程式を正確に導出できる. | 現実的な課題に対して,ラグランジュの運動方程式を用いて,機械システムの運動方程式を導出できる. | 現実的な課題に対して,ラグランジュの運動方程式を用いて,機械システムの運動方程式を導出できない. |
| ポアンカレ写像,分岐,リヤプノフ指数などの複数の方法でカオス振動を判定することができる. | カオス振動を判定することができる. | カオス振動を判定することができない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 ③
説明
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JABEE (C)
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教育方法等
概要:
機械システムの設計と制御において,力学モデルの構築や非線形振動を理解する必要がある.本講義では,移動ロボットなどの運動方程式を求めるのに有効なラグランジュの運動方程式を学ぶ.さらに,機械システムに発生する非線形振動現象,特にカオス振動の特徴と判定方法を学ぶ.
授業の進め方・方法:
予習(自己学習),講義,復習・レポート(自己学習)
注意点:
隔年開講(奇数年開講)
学習方法:
予習 → 参考書あるいは配布されたプリントの内容に目を通しておく.
授業 → 講義の内容を理解し,例題を解いて確認する.
復習 → 類似の問題あるいは課題を解いてみる.
【参考書】
1. 「裳華房 フィジックスライブラリー 解析力学」,久保謙一,裳華房,2001.
2. Nonlinear Dynamics and Chaos, Second Edition, J. M. T. Thompson and H. Bruce Stewart, Jhon Wiley & Sons, 2002.
3. Chaotic Dynamics: An Introduction, Gregory L. Baker and Jerry P. Gollub, Cambridge University Press, 1996.
4. Modeling and Simulation in Scilab/Scicos, S.L. Campbell, J. Chancelier and R. Nikoukhah, Springer, 2006.
講義の関連情報: http://www.oyama-ct.ac.jp/M/nds.html
講義ノートなど(学内): http://172.16.12.122/index.php
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
座標と座標変換,仮想仕事原理 |
仮想仕事原理を理解し,応用できる.
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2週 |
剛体の平面運動 |
剛体の平面内での運動に対して,運動エネルギーとポテンシャルエネルギーを計算できる.
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3週 |
ラグランジュの運動方程式 |
ラグランジュの運動方程式を理解し,応用できる.
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4週 |
ラグランジュの運動方程式の応用(1) |
ラグランジュの運動方程式の応用ができる.
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5週 |
ラグランジュの運動方程式の応用(2) |
同上
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6週 |
ラグランジュの運動方程式の応用(3) |
同上
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7週 |
運動方程式の無次元化,Scilab・Maxima |
運動方程式の線形化・無次元化ができる.Scilab・Maximaが利用できる.
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8週 |
非線形系の自由振動 |
非線形方程式の数値解を求めることができる.
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4thQ |
9週 |
非線形系の強制振動,カオス振動 |
ダフィング方程式を理解し,カオス振動の特徴を説明できる.
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10週 |
カオスと時系列解析 |
カオス時系列解析における一般的な方法を理解し,アトラクタの再構成をすることができる.
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11週 |
カオスとフラクタル |
フラクタル次元の定義が説明できる.
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12週 |
位相図とポアンカレ写像 |
ポアンカレ断面の定義が説明できる.
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13週 |
分岐 |
分岐現象が説明できる.
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14週 |
リヤプノフ指数とカオスの判定 |
Lyapunov指数の定義を理解し,カオス振動の定量的,定性的な判定方法について説明できる.
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15週 |
カオスの利用・まとめ |
カオスの利用状況が把握できる.
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16週 |
期末試験 |
学習した知識の確認ができる.
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | レポート | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |