流体力学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 流体力学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻(機械工学コース) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 増淵 寿

到達目標

1.流体の性質(粘性・圧縮)を理解し,流体の運動を基礎方程式と境界条件でどのように表しうるか説明できる2.完全流体の渦なし流れを理解し,速度ポテンシャルを用いた解析法を説明できる3.流体の粘性が,流れにおよぼす影響を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1流体の性質(粘性・圧縮)を明確に理解し,流体の運動を基礎方程式と境界条件でどのように表しうるか正確に説明できる流体の性質(粘性・圧縮)を理解し,流体の運動を基礎方程式と境界条件でどのように表しうるか説明できる流体の性質(粘性・圧縮)を理解せず,流体の運動を基礎方程式と境界条件でどのように表しうるか説明できない
評価項目2完全流体の渦なし流れを明確に理解し,速度ポテンシャルを用いた解析法を正確に説明できる完全流体の渦なし流れを理解し,速度ポテンシャルを用いた解析法を説明できる完全流体の渦なし流れを理解せず,速度ポテンシャルを用いた解析法を説明できない
評価項目3流体の粘性が,流れにおよぼす影響を正確に説明できる流体の粘性が,流れにおよぼす影響を説明できる流体の粘性が,流れにおよぼす影響を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工学の基礎となる四力学の1つである「流体力学」の基礎的な内容を学習する
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし,適宜課題の提出を求める
注意点:
1.流体力学の概念には部分的に抽象的・数学的なものが含まれており,ややイメージがつかみ難いと思います.理解に苦しむことがあったら、参考書を一読してください.この分野には多くの名著があります
2.定期試験は時間を90分とし,計算機の持ち込みは可とします

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 流れの基礎 連続体、粘性・圧縮性、流体運動の記述法について理解する
2週 基礎方程式(1)連続の式 連続の式について理解する
3週 基礎方程式(2)オイラーの運動方程式 オイラーの運動方程式について理解する
4週 渦なし流れ(1)速度場の計算1 渦度と速度ポテンシャルについて理解する
5週 渦なし流れ(2)速度場の計算2 代表的な速度ポテンシャルについて理解する
6週 渦なし流れ(3)速度場の計算3 完全流体の円柱周りの流れについて理解する
7週 渦なし流れ(4)圧力場の計算 圧力方程式(拡張されたベルヌーイの定理)について理解する
8週 渦と循環 循環、回転円柱周りの流れ、マグヌス効果について理解する
2ndQ
9週 翼と揚力 ケルビンの循環保存則、翼におけるクッタの条件、クッタ・ジューコフスキーの定理について理解する
10週 中間試験 これまでの範囲を理解する
11週 粘性流体の力学(1) ナビエ・ストークスの運動方程式 構成方程式、ナビエ・ストークスの運動方程式について理解する
12週 粘性流体の力学(2) 平行平板間や円管内の流れ 平板間のポアズイユ流れ・クェット流れ、円管内のハーゲン・ポアズイユ流れについて理解する
13週 境界層理論(1)境界層方程式1 境界層と境界層方程式を理解する
14週 境界層理論(2)境界層方程式2 境界層方程式の解法と、平板に働く摩擦抗力について理解する
15週 境界層理論(3)境界層のはく離 境界層のはく離と、それに伴って発生する圧力抗力について理解する
16週 定期試験 これまでの範囲を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。5
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。5
ニュートンの粘性法則、ニュートン流体、非ニュートン流体を説明できる。5
定常流と非定常流の違いを説明できる。5
流線と流管の定義を説明できる。5
オイラーの運動方程式を説明できる。5
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。5
層流と乱流の違いを説明できる。5
レイノルズ数と臨界レイノルズ数を理解し、流れの状態に適用できる。5
境界層、はく離、後流など、流れの中に置かれた物体の周りで生じる現象を説明できる。5
抗力について理解し、抗力係数を用いて抗力を計算できる。5
揚力について理解し、揚力係数を用いて揚力を計算できる。5

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力0000000
専門的能力80000020100
分野横断的能力0000000