概要:
実際の機械システムの設計と制御においては,力学モデルの構築や非線形振動を理解する必要がある.
本講義では,本科5年の機械力学IIで学習したラグランジュの方程式を用いてより複雑な系の運動方程式の導出を行う.
また,多自由度系に対してレイリーの方法・ダンカレーの公式といった手法を用いて,固有振動数や固有モードベクトルの近似計算法について学ぶ.
授業後半では,機械システムに限らず発生する非線形振動現象について,Excelを用いてその挙動を可視化しながら学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は講義と演習を合わせて行う.
この科目は学修単位のため,事前・事後学習としてレポートの提出を求める.
授業中にエクセルを用いた演習を行うので,表計算ソフト(Microsoft Excelなど)が使えるのノートPCなどを用意してください.
(使用する際は事前に案内しますので,毎回持ってくる必要はありません)
注意点:
・本科で学習した機械力学の発展的な内容なので,これまでに学習した内容をよく復習しておくこと.
・授業内容は学生の理解度に応じて適宜変更することがある.
・隔年開講科目です(2024年度は開講なし).
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 5 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 5 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 5 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 5 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 5 | |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 5 | |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 5 | |
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。 | 5 | |
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。 | 5 | |
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。 | 5 | |
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。 | 5 | |
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。 | 5 | |
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。 | 5 | |
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。 | 5 | |
エネルギーの意味と種類、エネルギー保存の法則を説明できる。 | 5 | |
位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 5 | |
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。 | 5 | |
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。 | 5 | |
振動の種類および調和振動を説明できる。 | 5 | |
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 5 | |
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。 | 5 | |