物質工学専攻実験

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 物質工学専攻実験
科目番号 0001 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻(物質工学コース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 各担当教員が作成
担当教員 亀山 雅之,武 成祥,田中 孝国,酒井 洋,髙屋 朋彰,加島 敬太

到達目標

1.実験データの記録方法や実験結果の評価方法を修得し、また、複合的な課題に対しては、適切な解決策を考え、実験を実施し、報告書にまとめられること。
2.実験結果をまとめ、発表できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実験データの記録方法や実験結果の評価方法を修得し、また、複合的な課題に対しては、適切な解決策を考え、実験を実施し、報告書に正しくまとめられる。実験データの記録方法や実験結果の評価方法を修得し、また、複合的な課題に対しては、適切な解決策を考え、実験を実施し、報告書にまとめられる。実験データの記録方法や実験結果の評価方法を修得できず、また、複合的な課題に対しては、適切な解決策を考え、実験を実施し、報告書にまとめられない。
評価項目2実験結果をまとめ、正しい表現方法により分かりやすく発表できる。実験結果をまとめ、発表できる。実験結果をまとめ、発表できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
無機化学、物理化学、化学工学、有機化学、生物化学の実験を行う。
授業の進め方・方法:
【評価方法等】
1 実験および報告書を評価し、60%以上の成績で達成とする。
2 発表の内容を設定基準により評価し、60%以上の成績で達成とする。
3 原則として次の項目により評価する。(1)報告書(予習 ・結果・考察 75%) (2)発表(25%)
注意点:
【参考書】
1.化学同人編集部編 「実験を安全に行うために」(化学同人)
2.伊東・児玉訳 「マクマリー有機化学概説」(東京化学同人)
3.後藤俊夫他訳 「ウィリアムソン マイクロスケール有機化学実験」(丸善)
4.小川・榊原・村田 「基礎から学ぶ有機化合物のスペクトル解析」(東京化学同人)
5.泉屋伸夫 「生物化学序説 」(化学同人)
6.八木達彦訳 「コーンスタンプ生化学」(東京化学同人)
7.D.T.Plummer 「実験で学ぶ生化学」(化学同人)
8.橋本健治、「ベーシック化学工学」化学同人 (2008)
9.疋田晴夫、「化学工学通論I」朝倉書店 (1998)
10. 井伊谷鋼一他、「化学工学通論II」朝倉書店 (1997)
11.鮫島實三郎著「物理化学実験法(増補版)」裳華房 (1977)
12.田隅三生著「赤外分光測定法―基礎と最新手法」エス・ティ・ジャパン (2012)
13.田中誠之著「機器分析(三訂版)」裳華房 (1996)
14.バーロー「物理化学(下)」東京化学同人(1999)

【前年度までの関連科目】有機化学I・II、生物化学、物質工学入門、一般理科、化学I・II、化学工学I、化学基礎実験、分析化学実験、物質工学実験、材料化学実験Ⅰ、材料化学実験Ⅱ、生物工学実験I、生物工学実験Ⅱ、有機化学III、高分子化学、機器分析I、微生物工学、酵素工学、化学工学II、環境化学I、工業化学、環境化学II、高分子材料、生物有機化学、細胞工学、遺伝子工学、生物資源工学、食品化学、反応工学、プロセス工学、卒業研究
【現学年の関連科目】有機合成化学、有機材料、生命工学、分離工学、生物素材工学論、生物機能化学、生物化学工学、特別研究I(隔年開講科目を含む)
【次年度以降の関連科目】有機合成化学、有機材料、生命工学、分離工学、生物素材工学論、
生物機能化学、生物化学工学、特別研究Ⅱ(隔年開講科目を含む)
【連絡事項】
1.予習、復習は確実に行うこと。すなわち、実験前日にはテキストを充分に読み、内容を把握しておくこと。
2.予習として、実験目的、理論、実験方法をまとめてくること。(実験開始時に担当教員がチェックする。)
3.実験に用いる器具、装置の使い方に慣れるように努力すること。実験データは逐次記録する。実験中に起きた現
象を良く観察し、疑問点等はメモすること。
4.安全に実験が行えるよう常に注意すること。特に、生体材料の取扱いは十分注意すること。
5.定められた期間までに担当教員に実験リポートを提出すること。1週間以上遅れたリポートは受理しない。
6.再リポートは各教員の指示に従う。
7.リポートは適切な教科書等を参考にして作成すること。WEB からの単純な引用は認めない。
8.すべてのリポートを提出しない場合は、評価の対象外とする。
9.質問等はメールでも受け付けます。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ◎有機合成化学分野(亀山)
1. パン酵母によるアセト酢酸エチルの不斉還元
パン酵母によるアセト酢酸エチルの不斉還元を実験する。
2週 ◎有機合成化学分野(亀山)
1. パン酵母によるアセト酢酸エチルの不斉還元
パン酵母によるアセト酢酸エチルの不斉還元を実験する。
3週 ◎有機合成化学分野(亀山)
2. Grignard 反応による1,1-ジフェニルエチレンの合成
Grignard 反応による1,1-ジフェニルエチレンの合成を実験する。
4週 ◎有機合成化学分野(亀山)
2. Grignard 反応による1,1-ジフェニルエチレンの合成
Grignard 反応による1,1-ジフェニルエチレンの合成を実験する。
5週 ◎微生物学分野(高屋)
・DNA の分離と定量
DNA の分離と定量を実験する。
6週 ◎微生物学分野(高屋)
・ DNA の分離と定量
DNA の分離と定量を実験する。
7週 ◎無機化学分野(武)
1.粉末X線回折
2.鉄の腐食と防食
3.銅(II)錯体の吸収スペクトルに及ぼす配位子場の強さの影響
4.金属酸化物サーミスターの製造と温度特性の測定
5.走査型電子顕微鏡(SEM)による表面観察
6.熱重量・示差熱分析器による脱水反応過程の検討
8週 ◎物理化学分野(酒井)
1.吸収スペクトルと分子構造
2.赤外分光法
3.反応速度の温度効果
4.酸解離定数の測定
4thQ
9週 有機合成化学分野と微生物学分野、または無機化学分野と物理化学分野について、1つのテーマについて2週ずつ、3つのテーマの実験を行う。その後、発表を行う。
10週 ◎エンジニアリングデザイン分野(亀山・武・酒井・田中・高屋・加島)
上記の分野に関連した発展的あるいは複合的なテーマを実施し、発表を行う。
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の工学実験・実習能力化学・生物系分野【実験・実習能力】有機化学実験加熱還流による反応ができる。5
蒸留による精製ができる。5
吸引ろ過ができる。4
再結晶による精製ができる。4
分液漏斗による抽出ができる。4
薄層クロマトグラフィによる反応の追跡ができる。5
融点または沸点から生成物の確認と純度の検討ができる。4
収率の計算ができる。4
分析化学実験代表的な定性・定量分析装置としてクロマト分析(特にガスクロ、液クロ)や、物質の構造決定を目的とした機器(吸光光度法、X線回折、NMR等)、形態観察装置としての電子顕微鏡の中の代表的ないずれかについて、その原理を理解し、測定からデータ解析までの基本的なプロセスを行うことができる。5
固体、液体、気体の定性・定量・構造解析・組成分析等に関して必要な特定の分析装置に関して測定条件を選定し、得られたデータから考察をすることができる。4
物理化学実験反応速度定数の温度依存性から活性化エネルギーを決定できる。4
生物工学実験光学顕微鏡を取り扱うことができ、生物試料を顕微鏡下で観察することができる。4
滅菌・無菌操作をして、微生物を培養することができる。4
適切な方法や溶媒を用いて、生物試料から目的の生体物質を抽出し、ろ過や遠心分離等の簡単な精製ができる。4
分光分析法を用いて、生体物質を定量することができる。4
クロマトグラフィー法または電気泳動法によって生体物質を分離することができる。4
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0000000
基礎的能力0000000
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000