有機合成化学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 有機合成化学
科目番号 0003 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻(物質工学コース) 対象学年 専1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 太田博道・鈴木啓介「有機合成化学」(裳華房)
担当教員 亀山 雅之

到達目標

1. 炭素-炭素不飽和結合の還元の特徴が示せること。
2. カルボニル化合物のアルキル化および立体選択的アルドール反応の特徴が示せること。
3. 有機金属化合物の代表的な反応の特徴が示せること。
4. 逆合成の基本的な方法が示せること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1炭素-炭素不飽和結合の還元の特徴が正しく示せる。炭素-炭素不飽和結合の還元の特徴が示せる。炭素-炭素不飽和結合の還元の特徴が示せない。
評価項目2カルボニル化合物のアルキル化および立体選択的アルドール反応の特徴が正しく示せる。カルボニル化合物のアルキル化および立体選択的アルドール反応の特徴が示せる。カルボニル化合物のアルキル化および立体選択的アルドール反応の特徴が示せない。
評価項目3有機金属化合物の代表的な反応の特徴が正しく示せる。有機金属化合物の代表的な反応の特徴が示せる。有機金属化合物の代表的な反応の特徴が示せない。
評価項目4逆合成の基本的な方法が正しく示せる。逆合成の基本的な方法が示せる。逆合成の基本的な方法が示せない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 ④ 説明 閉じる
JABEE (A) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
炭素ー炭素結合生成反応を中心に、代表的な官能基変換反応を学修する。
授業の進め方・方法:
【評価方法等】到達目標1-4:中間および定期試験での関連問題および自学自習レポートにおいて60%以上の得点により達成とする。原則として中間試験および定期試験の平均点を90%、小テスト・課題等を10%とし、その合計が60%以上のものを合格とする。
【レポート】この科目は学修単位科目のため、事前・事後の学習(予習・復習)としてレポートを提出すること。
注意点:
【参考書】
1. McMurry著、伊東・児玉訳「マクマリー有機化学 上・中・下」(東京化学同人)
2. Vollhardt, Schore著、古賀、野依、村橋監訳「ボルハルト・ショアー現代有機化学上・下」(化学同人)
3. Warren著、野依ほか監訳「ウオーレン有機化学 上・下」(東京化学同人)
4. Zweifel, Nantz著、檜山訳「最新有機合成法」(化学同人)
5. 檜山・大嶌編著「有機合成化学」(東京化学同人)
【前年度までの関連科目】有機化学I・II・III、工業化学、環境化学II、生物有機化学
【現学年の関連科目】触媒化学、有機材料
【連絡事項】
1. 本科での“有機化学I・II・III”を基礎として、「ほしいものを合成する」観点から代表的な官能基変換方法を理解する科目です。
2. 教科書および参考書を用いて内容を予習し、特に遷移状態および中間体等についてよく考えましょう。
3. 予習課題は講義当日0:00までに提出すること。また復習課題は講義日後3日以内に提出すること。ただし、pdf形式の書類のメールによる送付を原則とします。
4. 質問等はメールでも受け付けます。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 第5章 アルデヒド・ケトンの還元:金属水素化物による還元とその立体化学
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:重要な還元反応の機構とその特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
アルデヒド・ケトンの金属水素化物による還元とその立体化学を理解する。
2週 第6章 カルボン酸・その誘導体の還元
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:重要な還元反応の機構とその特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
カルボン酸・その誘導体の還元を理解する。
3週 第7章 炭素-炭素不飽和結合の還元
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:重要な還元反応の機構とその特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
炭素-炭素不飽和結合の還元を理解する。
4週 第8章 C-HのpKa、第9章 カルボニル化合物のアルキル化
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:α水素の酸性度とアルキル化反応の機構とその特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
C-HのpKaとカルボニル化合物のアルキル化を理解する。
5週 第9章 カルボニル化合物のアルキル化とエナミンの反応
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:エナミンのアルキル化反応の機構とその特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
カルボニル化合物のアルキル化とエナミンの反応を理解する。
6週 第10章 アルドール反応
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:アルドール反応の機構とその特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
アルドール反応を理解する。
7週 第11章 有機典型金属化合物 合成法
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:有機典型金属化合物の合成法とその特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
有機典型金属化合物の合成法を理解する。
8週 中間試験
2ndQ
9週 第11章 有機典型金属化合物Li, Mg, Cu
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:有機典型金属化合物Li, Mg, Cuの化学の特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
有機典型金属化合物Li, Mg, Cuの化学を理解する。
10週 第11章 有機典型金属化合物Zn, B, Si,Sn
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:有機典型金属化合物Zn, B, Si,Snの化学の特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
有機典型金属化合物Zn, B, Si,Snの化学を理解する。
11週 第12章 αチオカルバニオンと極性転換
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:αチオカルバニオンと極性転換の化学の特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
αチオカルバニオンと極性転換を理解する。
12週 第13-15章 Wittig反応と種々の人名反応
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:有機典型金属化合物Li, Mg, Cuの化学の特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
Wittig反応とその他の代表的な人名反応を理解する。
13週 第17章 逆合成の考え方と実際例
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:Wittig反応とその他の代表的な人名反応の特徴をA4/1枚以内にまとめて提出する。
逆合成の考え方と実際例を理解する。
14週 第17章 逆合成の実際例
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:代表的な逆合成経路をA4/1枚以内にまとめて提出する。
逆合成の実際例を理解する。
15週 演習:種々の有機合成反応および逆合成
予習:概要をA4/1枚以内にまとめて提出する。
復習:逆合成の問題を回答し、A4/1枚以内にまとめて提出する。
種々の有機合成反応および逆合成の問題を解けるようにする。
16週 定期試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系有機化学代表的な官能基に関して、その構造および性質が説明できる。4
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応が説明できる。4
代表的な反応に関して、その反応機構が説明できる。4
電子論に立脚し、構造と反応性の関係が予測できる。4
反応機構の観点から、速度論支配・熱力学支配に基づき、生成物が予測できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合90000010100
基礎的能力0000000
専門的能力90000010100
分野横断的能力0000000