触媒化学

科目基礎情報

学校 小山工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 触媒化学
科目番号 0012 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 複合工学専攻(物質工学コース) 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 『化学新シリーズ 有機金属化学』裳華房,小宮三四郎・碇屋隆雄 共著
担当教員 西井 圭

到達目標

1.触媒の化学的性質の概略について理解し,説明できること.
2.有機金属錯体について理解し,説明できること.
3.工業的触媒反応について理解し,具体例を挙げて説明できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1触媒の化学的性質の概略について理解し,正確に説明できる触媒の化学的性質の概略について理解し,説明できる触媒の化学的性質の概略について理解できず,説明できない
評価項目2有機金属錯体について理解し,正確に説明できる有機金属錯体について理解し,説明できる有機金属錯体について理解できず,説明できない
評価項目3工業的触媒反応について理解し,具体例を挙げて正確に説明できる工業的触媒反応について理解し,具体例を挙げて説明できる工業的触媒反応について理解できず,具体例を挙げて説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
触媒化学はとくに「有機金属触媒」を中心に,有機金属化学の基礎知識をできるだけコンパクトに紹介する.
授業の進め方・方法:
達成目標1-3:小試験,中間,定期試験において60%以上の得点により評価する.課題に対しプレゼンテーションを行う.
注意点:
1.10回の小試験,中間,定期試験(小試験:10%,定期:80%)2.プレゼンテーションおよびディスカッション(10%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 有機金属化学,有機金属錯体の概略 有機金属化学,有機金属錯体の概略について理解する
2週 有機金属錯体の合成,構造,命名 有機金属錯体の合成,構造,命名について理解する
3週 有機遷移金属錯体の基本的反応 有機遷移金属錯体の基本的反応について理解する
4週 工業触媒反応:アルケン類の反応 工業触媒反応:アルケン類の反応について理解する
5週 工業触媒反応:一酸化炭素の反応 工業触媒反応:一酸化炭素の反応について理解する
6週 工業触媒反応:酢酸製造に関する反応 工業触媒反応:酢酸製造に関する反応について
7週 触媒を用いる合成反応:クロスカップリング(Ni触媒) 触媒を用いる合成反応:クロスカップリング(Ni触媒)について理解する
8週 工触媒を用いる合成反応:クロスカップリング(Pd触媒)1 工触媒を用いる合成反応:クロスカップリング(Pd触媒)について理解する
4thQ
9週 触媒を用いる合成反応:クロスカップリング(Pd触媒)2 工触媒を用いる合成反応:クロスカップリング(Pd触媒)について詳細を理解する
10週 触媒を用いる合成反応:重合(Ti触媒) 触媒を用いる合成反応:重合(Ti触媒)について理解する
11週 触媒を用いる合成反応:重合(Ni触媒) 触媒を用いる合成反応:重合(Ni触媒)について理解する
12週 不斉触媒反応と錯体触媒(不斉水素化) 不斉触媒反応と錯体触媒(不斉水素化)について理解する
13週 不斉触媒反応と錯体触媒(シクロプロパン化) 不斉触媒反応と錯体触媒(シクロプロパン化)について理解する
14週 不斉触媒反応と錯体触媒(不斉酸化反応) 不斉触媒反応と錯体触媒(不斉酸化反応)について
15週 触媒を用いる合成反応:ノーベル化学賞の紹介 触媒を用いる合成反応:ノーベル化学賞の紹介について
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学化学・生物系分野有機化学有機物が炭素骨格を持つ化合物であることを説明できる。4
代表的な官能基を有する化合物を含み、IUPACの命名法に基づき、構造から名前、名前から構造の変換ができる。4
σ結合とπ結合について説明できる。4
誘起効果と共鳴効果を理解し、結合の分極を予測できる。4
σ結合とπ結合の違いを分子軌道を使い説明できる。4
ルイス構造を書くことができ、それを利用して反応に結びつけることができる。4
共鳴構造について説明できる。4
炭化水素の種類と、それらに関する性質および代表的な反応を説明できる。4
芳香族性についてヒュッケル則に基づき説明できる。4
分子の三次元的な構造がイメージでき、異性体について説明できる。4
構造異性体、シスートランス異性体、鏡像異性体などを説明できる。4
化合物の立体化学に関して、その表記法により正しく表示できる。4
代表的な官能基に関して、その構造および性質を説明できる。4
それらの官能基を含む化合物の合成法およびその反応を説明できる。4
代表的な反応に関して、その反応機構を説明できる。4
高分子化合物がどのようなものか説明できる。4
重合反応について説明できる。4
重縮合・付加重合・重付加・開環重合などの代表的な高分子合成反応を説明でき、どのような高分子がこの反応によりできているか区別できる。4
反応機構に基づき、生成物が予測できる。4
無機化学元素の周期律を理解し、典型元素や遷移元素の一般的な性質を説明できる。4
イオン結合と共有結合について説明できる。4
基本的な化学結合の表し方として、電子配置をルイス構造で示すことができる。4
錯体化学で使用される用語(中心原子、配位子、キレート、配位数など)を説明できる。4
錯体の命名法の基本を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801001000100
基礎的能力0000000
専門的能力801001000100
分野横断的能力0000000