到達目標
1. 自由電子モデルに基づく状態密度等の性質を説明できる。(A, d-1, g)
2. 逆格子ベクトルの波数空間について基礎概念を説明できる。(A, d-1, g)
3. 格子の周期性による電子分散関係変化を説明できる。(A, d-1, g)
4. 伝導電子に対するボルツマン方程式とその応用を説明できる。(A, d-1, g)
5. 電気的・光学的性質等の基礎的事項を説明できる。(A, d-1, g)
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 自由電子モデルに基づく状態密度等の性質について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる. | 自由電子モデルに基づく状態密度等の性質について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる. | 自由電子モデルに基づく状態密度等の性質について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない. |
評価項目2 | 逆格子ベクトルの波数空間について基礎概念について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる. | 逆格子ベクトルの波数空間について基礎概念について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる. | 逆格子ベクトルの波数空間について基礎概念について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない. |
評価項目3 | 格子の周期性による電子分散関係変化について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる. | 格子の周期性による電子分散関係変化について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる. | 格子の周期性による電子分散関係変化について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない. |
評価項目4 | 伝導電子に対するボルツマン方程式とその応用について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる. | 伝導電子に対するボルツマン方程式とその応用について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる. | 伝導電子に対するボルツマン方程式とその応用について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない. |
評価項目5 | 電気的・光学的性質等の基礎的事項について明確に説明でき,これに関する演習問題を正確に解くことができる. | 電気的・光学的性質等の基礎的事項について説明でき,これに関する演習問題を解くことができる. | 電気的・光学的性質等の基礎的事項について明確に説明できず,これに関する演習問題を正確に解くことができない. |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 ④
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JABEE (A)
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JABEE (d-1)
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JABEE (g)
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教育方法等
概要:
自由電子モデルに基づく状態密度等の性質,逆格子ベクトルの波数空間について基礎概念,格子の周期性による電子分散関係変化,伝導電子に対するボルツマン方程式とその応用や電気的・光学的性質等の基礎的事項を学ぶ.
講義はスライド資料による教授と専用プリントにより行う.
(参考書:H.Ibach,H.Luth共著・石井力・木村忠正[共訳]「固体物理学」(Springer-Verlag東京),家 康弘「物性物理」(産業図書),等)
【オムニバス方式】
授業の進め方・方法:
1. 授業方法は講義と演習を組み合わせて行う.
2. この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として,レポート等を課す(テーマは適宜連絡する).
注意点:
・学年末試験後の再試験実施対象者については,試験返却時に別途申し伝える.
・学生へのメッセージ
材料物性特論について,その現象をイメージと数式による表現を用いて解説する. また,演習問題を解くことにより,各種法則の用い方を身につける.学生からの質問を大いに歓迎する.(電子メールも可)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
自由電子モデル(田中 昭雄) |
【事前学習】金属中における自由電子の性質について復習しておく 【事後学習】波数空間,波動関数を理解する
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2週 |
自由電子のエネルギー分布(田中 昭雄) |
【事前学習】波数空間,波動関数について復習しておく 【事後学習】状態密度を理解する
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3週 |
量子統計,分布関数(田中 昭雄) |
【事前学習】固体における自由電子のエネルギー分布について調べておく 【事後学習】分布関数を理解する
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4週 |
電子比熱(田中 昭雄) |
【事前学習】自由電子の熱運動と格子振動について調べておく 【事後学習】電子比熱を理解する
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5週 |
結晶中の電子状態,逆格子(田中 昭雄) |
【事前学習】結晶構造の種類について復習しておく 【事後学習】逆格子を理解する
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6週 |
ブリルアンゾーン(田中 昭雄) |
【事前学習】逆格子について復習しておく 【事後学習】ブリルアンゾーンを理解する
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7週 |
ブリルアンゾーンとフェルミ面(田中 昭雄) |
【事前学習】固体のエネルギーバンドについて調べておく 【事後学習】フェルミ面を理解する
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8週 |
中間試験(田中 昭雄) |
【事前学習】これまでの講義範囲を復習し理解しておく
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4thQ |
9週 |
ボルツマン方程式(1)(山田 靖幸) |
【事前学習】有効質量について復習しておく 【事後学習】電気伝導,ホール効果へのボルツマン方程式の適用を理解する
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10週 |
ボルツマン方程式(2)(山田 靖幸) |
【事前学習】ゼーベック効果について予習する 【事後学習】ゼーベック効果へのボルツマン方程式の適用を理解する
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11週 |
光の吸収と放出(1)(山田 靖幸) |
【事前学習】クラマース・クローニッヒの関係式について予習する 【事後学習】ポラリトン,プラズモンを理解する
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12週 |
光の吸収と放出(2)(山田 靖幸) |
【事前学習】バンド間遷移による光の吸収について復習しておく 【事後学習】フォトルミネッセンスを理解する
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13週 |
超伝導現象(山田 靖幸) |
【事前学習】超伝導の基本的性質について復習しておく 【事後学習】BCS理論,高温超伝導を理解する
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14週 |
超伝導のデバイス応用(1)(山田 靖幸) |
【事前学習】ジョセフソン接合について復習しておく 【事後学習】ジョセフソン接合の電磁波応答を理解する
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15週 |
超伝導のデバイス応用(2)(山田 靖幸) |
【事前学習】ジョセフソン線路について復習しておく 【事後学習】サインゴードン方程式を理解する
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16週 |
後期定期試験(山田 靖幸) |
【事前学習】これまでの範囲を理解する
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子工学 | 電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。 | 5 | |
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。 | 5 | |
原子の構造を説明できる。 | 5 | |
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。 | 5 | |
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 5 | |
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。 | 5 | |
真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 5 | |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 5 | |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 5 | |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 5 | |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 5 | |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 70 | 0 | 0 | 0 | 0 | 30 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |