材料力学

科目基礎情報

学校	群馬工業高等専門学校	開講年度	令和03年度 (2021年度)
授業科目	材料力学
科目番号	3M012	科目区分	専門 / 必修
授業形態	授業	単位の種別と単位数	履修単位: 2
開設学科	機械工学科	対象学年	3
開設期	通年	週時間数	2
教科書/教材	やさしく学べる材料力学第3版：伊藤勝悦：森北出版
担当教員	樫本 弘,黒瀬 雅詞

到達目標

□応力とひずみの概念が理解できること
□機械部品や構造部材の材料を弾性係数などによって選択できること
□熱応力に対しての考え方が理解できること
□梁のたわみ問題の考え方が理解できること
□構造設計のために形状や寸法を適切に選択できること
□安全性と経済性の観点から合理的に決定するための理論と方法が理解できること

ルーブリック

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	応力とひずみの概念が理解でき、機械部品や構造部材の材料を弾性係数などによって選択できる	応力とひずみの概念が理解できること	応力とひずみの概念が理解できない
評価項目2	梁のたわみを求めたり、働く応力を求めることができる	梁のたわみ問題の考え方が理解できること	梁のたわみ問題の考え方が理解できない
評価項目3	構造設計のために形状や寸法を適切に選択でき、安全性と経済性の観点から合理的に決定できること。	構造設計のために形状や寸法を適切に選択できること	構造設計のために形状や寸法を適切に選択できない

教育方法等

概要:

材料力学は機械や構造物の部材の強度や変形に関する学問であり、機械装置の設計には欠かすことの出来ない、機械を学ぶ者にとって重要な基礎工学の科目である。３学年では、材料力学の基礎的な部分である、引っ張り／圧縮応力、組合わせ応力，梁のせん断力と曲げモ－メント、梁の曲げ応力分布等について学習し、解析力と応用力を養う。

授業の進め方・方法:

参考書：工学基礎 材料力学：清家政一郎：共立出版
「工学基礎 材料力学」は4年次の教科書です
【授業形式・視聴覚・機器等の活用】
座学形式で行う

注意点:

【メッセージ】
基礎的な理論だけでなく、実際に扱われている機械や、人間工学的な側面にも分野を広げ、さまざまな機構や設計に
対する取り組みを学習してもらいたい。
【事前に行う準備学習】
物理の力学領域，三角関数，微積分

授業計画

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	釣り合い方程式 力とひずみ	荷重の種類および荷重による材料の変形を説明できる。 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解できる。 一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。
		2週	応力の定義	応力とひずみを説明できる。 断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。
		3週	ひずみの定義 垂直ひずみとせん断ひずみ	応力とひずみを説明できる。
		4週	フックの法則と弾性係数 構成方程式	フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。
		5週	応力ひずみ線図	フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。 応力-ひずみ線図を説明できる。
		6週	材料の引張り特性 ひずみ速度と応力の関係	許容応力と安全率を説明できる。
		7週	引張と圧縮 物体力	断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。
		8週	応力の方向 物体力と表面力	棒の自重よって生じる応力とひずみを計算できる。
	2ndQ
		9週	不静定問題 熱応力	両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。
		10週	適合方程式 線膨張係数と温度ひずみ	両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。 線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。
		11週	組み合わせ応力 斜面の応力	多軸応力の意味を説明できる。
		12週	主応力 応力の主軸 せん断応力	二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力を計算できる。
		13週	モールの応力円 2次元問題	二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力を計算できる。
		14週	応力円の作図方法 平面応力問題	二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力を計算できる。
		15週	テスト返却
		16週
後期
	3rdQ
		1週	圧力容器	二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力を計算できる。
		2週	薄肉圧力殻の応力	二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力を計算できる。
		3週	応力円の応用	二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力を計算できる。
		4週	曲げモーメントとせん断力の定義	はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。
		5週	曲げモーメント、せん断応力、	はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。
		6週	分布荷重の間の関係 SFD の作図方法	はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。
		7週	BMD の作図方法 片持ち梁と両端支持梁	各種の荷重が作用するはりのせん断力図と曲げモーメント図を作成できる。
		8週	断面係数と断面二次モーメントの計算方法	各種の荷重が作用するはりのせん断力図と曲げモーメント図を作成できる。 各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を計算できる。
	4thQ
		9週	梁の曲げ応力 曲げ応力の解法	曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。
		10週	はりのたわみ 弾性曲線の基礎式	曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。
		11週	たわみの基礎式の誘導	各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
		12週	弾性曲線からのたわみ角とたわみの解法	各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
		13週	集中荷重が働く場合 分布荷重が働く場合	各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
		14週	片持ち梁と両端支持梁	各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
		15週	テスト返却
		16週

評価割合

	試験	発表	相互評価	態度	ポートフォリオ	その他	合計
総合評価割合	80	0	0	0	0	20	100
基礎的能力	40	0	0	0	0	10	50
専門的能力	40	0	0	0	0	10	50
分野横断的能力	0	0	0	0	0	0	0