到達目標
□ 力や力のモーメント、偶力、偶力のモーメントの概念を理解でき、力の合成や分解ができる。
□ 静力学的つり合い条件を理解し、この条件を用いて未知の反力などを求めることができる。
□ 静定トラスの支点反力や切断法により部材の内力を求めることができる。
□ 連結体、連続体、対称な物体、結合体の重心位置を求めることができる。
□ 穴のあいている物体の重心位置を求めることができる。
□ 等加速度および加速度が時間の関数で与えられた場合の物体の速度と変位を求めることができる。
□ 平面運動の速度と速度成分、加速度について理解できる。
□ 変位、速度、加速度を極座標に変換して示すことができる。
□ 等速円運動の周速度、角速度、向心加速度の関係を示すことができる。
□ ニュートンの運動の第一法則、第二法則、第三法則を理解し、物体の運動方程式を求めることができる。
□ 運動方程式から物体の速度、変位を求めることができる。
□ 等加速度で平行移動する座標系から見た物体の運動を理解できる。
□ 等角速度で回転する座標系から見た物体の運動を理解し、コリオリの力を理解できる。
□ 慣性モーメントや回転半径を理解し、棒や円板の慣性モーメントを求めることができる。
□ 慣性モーメントに関する平行軸の定理や直交軸の定理を理解し、これらの定理を利用できる。
□ 剛体の角運動方程式を理解し、外力を受ける剛体の運動を計算できる。
□ 力積と運動量の関係や角運動量と力積のモーメントの関係を理解できる。
□ 衝突物体の運動量保存の法則を理解し、反発係数を用いて衝突前と衝突後の物体の速度を求めることができる。
□ 力や力のモーメントによる仕事や動力を理解できる。
□ 位置エネルギ、弾性エネルギ、運動エネルギおよびエネルギ保存の法則を理解できる。
□ 静止摩擦力、運動摩擦力について理解し、摩擦力と摩擦係数および垂直抗力の関係を理解できる。
□ 摩擦に関するクーロンの法則について理解できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 複雑な静力学の問題を解くことができる。 | 静力学の基礎問題を解くことができる。 | 静力学の基礎問題を解くことができない。 |
評価項目2 | 質点や剛体に関する複雑な問題を解くことができる。 | 質点や剛体に関する基礎問題を解くことができる。 | 質点や剛体に関する基礎問題を解くことができない。 |
評価項目3 | 運動量保存の法則やエネルギ保存の法則に関する複雑な問題を解くことができる。 | 運動量保存の法則やエネルギ保存の法則に関する基礎問題を解くことができる。 | 運動量保存の法則やエネルギ保存の法則に関する基礎問題を解くことができない。 |
評価項目4 | 慣性モーメントの概念について説明でき、それを用いた剛体の回転に関する問題を解くことができる。 | 慣性モーメントの概念について説明できる。 | 慣性モーメントの概念について説明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
工業力学は材料力学、流体力学、熱力学、機械力学など機械工学の専門科目を学習する際の基礎科目である。 機械の動きや運動などを解析するには工業力学の知識が不可欠である。 この講義ではより身近で機械に関する題材を取り上げ、力の性質、物体の運動仕事とエネルギ、仕事の原理や機械の効率 などについて学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式で実施する。演習を適宜行い、理解を深める。
注意点:
講義に出席し、ノートをとる。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
力と力のモーメント(1)
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力の定義、力の3要素、力の表示方法、力の向きと符号を説明できる。
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2週 |
力と力のモーメント(2)
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力の記号による表示方法、2力のつり合い、2力の合 成と分解を説明できる。
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3週 |
力と力のモーメント(3)
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3力以上の力の合成、力のモーメント、偶力と偶力のモーメント着力点の異なる力の合成、3力以上の力 の合成を説明できる。
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4週 |
力のつり合い(1) |
1点に作用する3力のつり合い、フリーボディダイアグラム、物体に作用する力のつり合いの条件(静力学的つり合い条件)を説明できる。
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5週 |
力のつり合い(2) |
接触点に作用する力を説明できる. 力のつり合いに関する問題を解くことができる。
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6週 |
力のつり合い(3) |
切断法による静定トラスの軸力を求めることができる。
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7週 |
力のつり合い(4) |
静定トラスに関する問題を解くことができる。
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8週 |
前期中間試験 |
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2ndQ |
9週 |
重心(1) |
物体の重心を説明できる。 (1)線材の重心、(2)板の重心、(3)立体の重心を説明できる。
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10週 |
重心(2) |
各種形状の物体の重心を計算できる。 (1)長方形板.(2)三角形板.(3)円板.(4)半円板 の重心が計算できる。
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11週 |
重心(3) |
対称な物体の重心を計算できる。 (1)対象軸をもつ板.(2)対象面をもつ物体.(3)回転軸をもつ物体の重心を計算できる。
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12週 |
重心(4) |
結合体の重心を計算できる。(1)線材を結合した物体、(2)板材を結合した物体、(3)立体を結合した物体 、の重心を計算できる。 穴の開いた物体の重心を計算できる。
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13週 |
直線運動(1) |
変位・速度・加速度、等加速度運動、落体の運動を説明できる。
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14週 |
直線運動(2) |
等加速度で移動する物体の運動。加速度が時間の関数 で与えられた物体の運動。
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15週 |
直線運動(3) |
直線運動についての問題を計算できる
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16週 |
前期定期試験 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
平面運動(1) |
平面運動の速度と加速度を説明できる。
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2週 |
平面運動(2) |
接線方向加速度と法線方向加速度、速度と加速度の極座標表示が説明できる。等速円運動における角速度,周速度,向心加速度の関係を説明できる。
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3週 |
運動方程式(1) |
ニュートンの第一法則(慣性の法則)、ニュートンの 第二法則、質量.運動方程式、ニュートンの第三法則(作用・反作 用の法則)について説明できる。
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4週 |
運動方程式(2) |
フリーボディダイアグラムを描くことができる。運動方程式を求めることができる。運動方程式から速度、変位を求めることができる。
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5週 |
運動方程式(3) |
非慣性座標系における運動、等加速度で平行移動する座標系から見た物体の運動を説明できる。
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6週 |
運動方程式(4) |
等角速度で回転する座標系から見た物体の運動を説明できる。 コリオリの加速度、コリオリ力について説明できる。
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7週 |
後期中間試験 |
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8週 |
剛体の運動(1) |
慣性モーメントと回転半径を説明できる。(1)棒および(2)円板の慣性モーメントおよび回転半径を計算できる。
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4thQ |
9週 |
剛体の運動(2) |
慣性モーメントに関する定理(1)平行軸の定理.(2)直交軸の定理を説明できる。 (1)薄い長方形板、( 2)直方体など各種形状の物体の慣性モーメントを求めることができる。
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10週 |
剛体の運動(3) |
(1)外力が剛体の重心を通る場合および (2)外力が剛体の重心を通らない場合について、フリーボディダイアグラムが描け、運動方程式、角運動方程式を求めることができる。
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11週 |
剛体の運動(4) |
糸でつるされた円板や斜面を転がる円筒などの各種条件における剛体問題について、並進運動の方程式.回転運動の方程式を求め、速度、変位を求めることができる。
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12週 |
力積と運動量 |
力積と運動量、角運動量と力積のモーメント、衝突物体の運動量保存の法則、反発係数と衝突後の物体の速度を説明できる。 打撃の中心について説明できる。
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13週 |
仕事、エネルギー、動力(1) |
力による仕事や力のモーメントによる仕事を説明できる。位置エネルギ、運動エネルギおよび弾性エネルギを説明できる。エネルギ保存の法則を説明できる。動力を説明できる。
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14週 |
仕事、エネルギー、動力(2) |
エネルギ保存の法則を利用して剛体問題を解くことができる。
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15週 |
摩擦 |
静止摩擦力と運動摩擦力、静(止)摩擦係数と(運) 動摩擦係数、摩擦力と垂直抗力および摩擦係数の関係 、摩擦に関するクーロンの法則を説明できる。
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16週 |
後期定期試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 80 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |