材料学

科目基礎情報

学校 群馬工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 材料学
科目番号 4M009 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 機械材料学:荘司郁夫他:丸善:978-4621088401
担当教員 山内 啓

到達目標

○機械的性質と試験方法
 □クリープ現象について説明できる
 □疲労現象・S-N曲線について説明できる
 □材料の拡散について説明できる
 □XRDのしくみについて理解し、結晶構造解析を説明できる
○材料の変形と結晶
 □塑性変形について説明できる
 □加工硬化と再結晶について説明できる
 □回復機構及び回復に伴う特性変化について説明できる
 □転位を理解し、変形機構と関連して説明できる
 □すべり変形について説明できる
○鉄鋼材料
 □鉄鋼の製法について説明できる。
 □炭素鋼の性質を理解し、分類することができる
 □炭素鋼の状態図を理解し、組織と機械的性質が説明できる
 □各種鉄鋼材料の特性について説明できる
○非鉄金属材料
 □Al合金について性質と用途、製造法などを説明できる
 □Ti合金について性質と用途、製造法などを説明できる
 □Cu合金について性質と用途、製造法などを説明できる
 □各種非鉄金属材料の特性を説明できる
○無機材料・複合材料
 □セラミックス・炭素材料・複合材料の用途・製法・構造などについて説明できる
○有機材料 
 □高分子材料について、熱可塑性・熱硬化性高分子の構造・性質の違いにより高分子材料を分類できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1鋼の焼入り、焼き戻し、焼準しを理解し説明できる鋼の焼き入れを理解できる鋼の熱処理について説明できない
評価項目2実用鉄鋼材料および実用非鉄金属材料の性質と用途を説明できる鉄鋼材料の性質と用途を説明できる鉄鋼材料の性質と用途を説明できない
評価項目3脆性および靱性、疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3年生で学習した材料学を基礎として、材料、主として金属および合金について、
種類・性質・製法・用途・加工・各種処理などの知識を習得し、
機械設計・製作に必要・最適な材料や処理法の選択能力を養う。
授業の進め方・方法:
機械系の学生にとって、材料学は化学的なイメージがつきまとい、苦手意識を持ちやすい。
そこで、なるべく図やグラフなどを中心に視覚的イメージから本質を理解しやすいように授業を進めます。
3年生での学習を踏まえて、金属材料を中心として、
材料のミクロレベルからマクロレベル、基礎的な知識から最終製品の応用レベルまで幅広く取り扱います。
材料学は物理的な側面と化学的な側面から構成されているので、それらをバランス良く学習し、
今後の卒業研究などへの導入学習とする。
注意点:

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・3年の復習 応力とひずみを説明できる。
2週 3年の復習 応力とひずみを説明できる。フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。引張試験の方法を理解し、応力ひずみ線図を説明できる。炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。
3週 鉄鋼材料 脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。鉄鋼の製法を説明できる。
4週 鉄鋼材料 加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。鉄鋼の製法を説明できる。
5週 鉄鋼材料 Fe-C系平衡状態図の見方を理解できる。
6週 鉄鋼材料 焼きなましの目的と操作を説明できる.焼きならしの目的と操作を説明できる.焼入れの目的と操作を説明できる。
7週 中間試験 機械材料に求められる性質を説明できる
8週 非鉄金属材料 金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。
2ndQ
9週 非鉄金属材料 Alの溶体化処理・時効について説明できる
10週 非鉄金属材料 Cuについて製法・用途などを説明できる
11週 非鉄金属材料 各種非鉄金属材料について説明できる
12週 X線構造解析 X線について説明できる
13週 X線構造解析 XRDについて説明できる
14週 拡散 拡散について説明できる
15週 拡散 Fickの法則について説明できる
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 転位と材料の変形・強度 転位について説明できる
2週 転位と材料の変形・強度 転位について説明できる
3週 転位と材料の変形・強度 転位について説明できる
4週 転位と材料の変形・強度 転位について説明できる
5週 転位と材料の変形・強度 材料の強化方法について説明できる
6週 転位と材料の変形・強度 加工硬化について説明できる
7週 転位と材料の変形・強度 機械試験法について説明できる、脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 材料の機械的性質 疲労の意味を理解し,疲労試験とS-N曲線を説明できる
10週 材料の機械的性質 疲労の意味を理解し,疲労試験とS-N曲線を説明できる
11週 材料の機械的性質 機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。
12週 材料の機械的性質 機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。
13週 有機材料 金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。
14週 無機材料 金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。
15週 期末試験
16週 試験返却 間違った所を理解する

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力150000015
専門的能力600000060
分野横断的能力250000025